ワタナベアニ

写真家・アートディレクター。着ぐるみの中は繊細です。1964年生まれ。「ロバート・ツルッパゲとの対話」 https://www.amazon.co.jp/dp/4908586071/

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      人類全員が写真を撮るような時代。「写真を撮ること」「見ること」についての話をします。

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      • 写真は相槌:写真の部屋

        写真は相槌と同じで、目の前にある人物や風景に対して「そうですか」「なるほど」「へえ」と思いながら撮ればいいわけです。 無理に難しく考えたりするとよくないことしか起こりません。周囲にいる会話が巧いと思う人の相槌を観察してみてください。ただ「へえ」というだけではなく、相手の話に対してどう感じたかを付け加えたり、もっと話が膨らむように反応しているはずです。 卒業式を終えた人たちがいる。それを見たピュアな気持ちで瞬時にシャッターを押す。比喩ですから風景は何も話しませんけど、人間と

        • 写真にもデザインにも「重心」のようなものがあって、気持ちよく合っていても、気持ち悪くて居心地が悪くても、どちらでもいい。でも「考えていなかった」というのだけはあり得ないんだよなと思いながら、おはようございます。

          • 怪談のラストだけシリーズ。 「防犯カメラの映像を見ると、いくらクルマを走らせても、一階には辿り着かなかったのだそうです」

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            「嘘つけ!中東でテロリスト撮ってるような顔して!」 再掲「萩本欽一さん」|ワタナベアニ https://note.com/aniwatanabe/n/nf6a5996c0234

            昨日の撮影では新しいレンズを使った。自分の中では発見があったんだけど、それはシェフがフードプロセッサーを変えたようなことなので、料理を食べる人には何の関係もない。客にとっては美味しいか美味しくないかだけ。誰がフードプロセッサーのスペックなどに興味を持つか。

            なるほどオバタリアン:Anizine

            新幹線の中で聞こえてきた会話。 「いやね、あたしたちオバタリアンだから」 久しぶりに聞いた言葉だった。いつまでそんなに古い流行語を使っているのか、と思ったのだが、ハッと気づいたことがあった。そうか。

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            問題)ワンクリックで:写真の部屋

            PhotoShopというソフトはとてつもないポテンシャルを持っていますが、我々が使っている機能は、その数%だと思います。 自分で日常的にする作業は限られているので、バージョンが上がってもほとんど影響がないというか、気づくことがありません。必要に迫られて特殊な処理をするときになって初めて「ああ、こういうこともできたのか」と知ります。 ですから、できるだけ使ったことのない機能を試してみるのも楽しいものです。一時、濃いトーンが楽しくて試していた時期がありました。これは極端に彩度

            甲子園を目指すな:PDLB(無料記事)

            しばらく前に、何かの模様が入ったゴールドのアクセサリーを見ました。説明の動画があったのですが、アイデアが面白かったのでメモしておきました。さてこのオーダーメイドの模様は何のデザインでしょうか。 住所を指定すると地図があらわれて、選んだエリアがそのまま切り出されてできあがるサービスでした。実物を見ていないのでアクセサリーとしての精度まではわかりませんが、素晴らしいアイデアだと思いました。自宅、思い出の場所、誰かへのプレゼント。「地図情報に意味がある」という発想が出てくるのも、

            脳だけが飛ぶ:Anizine

            「おい、文句あるのか、表に出ろ」 という状況をごくたまに見かけることがある。ほとんどの善良な人たちはその当事者になったことはないと思うし、そもそもつまらない出来事で口論や喧嘩になるのは大人げないとわかるんだけど、ネットではそれが頻繁に起きている。マイク・タイソンなら、「俺の目の前で同じことを言って見ろ、殴り倒してやる」と言うだろう。 目の前にいないのをいいことに威勢のいいことを言うのが格好悪いとわかっている人はネットでそういうことをしない。昨日Twitterに書いた投稿が

            タクヤの同窓会:博士の普通の愛情

            銀座の大きな中華料理店で50代くらいの人々が同窓会をしていた。広い店内の角の方に15人くらいが集まっていたので、近い席の私には彼らの話が筒抜けだった。そこで語られることは、どこにでもあるような近況報告、病気の話、亡くなった担任や級友の話などと続いていく。 おそらく都内の高校の同窓会だったのだろうが、その中に当時クラスの中心人物だったと思われる「タクヤ」という男性がいた。最初はそんな彼の輝かしい時代の話をしていた。女子からの人気もあったようで数人に取り囲まれていたが、周囲の男

            「お前のためを思っているからこそ言うんだけど、俺の言うことなんか聞くなよ」

            手持ち 1/4秒。

            白バック:写真の部屋(無料記事)

            スタジオの白バックは抽象的な世界で何もない。街のようにあらかじめ背景がないから、すべてを自分で作らなくてはいけない。 何もないということは制約がないとも言える。ありがちなことだけど、街の中で人物を撮っていた人がスタジオに入ると、とんでもなく下手になることがある。人物と風景というふたつの要素が写真全体の評価だったとしたら、その「いい背景」を奪われて、獲得ポイントが下がってしまうのだろう。 「自分はこんなに下手なんだ」と知ることは大事で、理由がわからないままに出たいい結果はあ

            「道」:写真の部屋

            以前「写真の部屋」の定期購読メンバーに、写真についてコメントを求めたことがありました。もちろん全部読ませてもらい、今書いている写真の本の参考になりました。自分は何のために撮るのか、写真を残すのか。それらは表現は違えどみんな同じように感じていて、うっすらと思っていた自分の考えとのズレもあまりありませんでした。 写真を撮る自由とは何か。 どういう写真が撮れれば満足なのか。 日本には「道」というものがあって、華道、茶道、合気道など、何かを極めるためには古来からの先人が敷いた道を