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何度でも読みたい

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何度でも読みたいすてきなnoteたち。
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2019年8月の記事一覧

8/30 隣人を愛するのが難しすぎる

8/30 隣人を愛するのが難しすぎる

 夢の中で、大きなコンサートホールのような場所にいた。私の指導者らしき人物から「今から1時間後に、ここで30分時間をやるから観客相手に何か芸を見せろ」と言われたあと、という設定だった。やばい状況だと思うが私は焦っていない。
 私が何をするつもりかというと、ただ「喋る」気らしい。傍の人物にそのようなことを説明している。何について喋るのと聞かれて、夢の中の私はこう答えていた。「結局は、『隣人を愛せよ』

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この指はピアノを弾きたい旋律は言葉にならないままでいいから

この指はピアノを弾きたい旋律は言葉にならないままでいいから

noハン会に参加されたみなさんのレポート、おそらく全部拝読しました。

ほとんどコメントできなかったのは、気持ちが言葉にならず、それを言葉にする時間を捻出することもできず... 読んでしまうとなおさらにレポートめいたものは書けず... ただみなさんのnoteから暖かい衝撃波を受けたまま今に至り...

私、このままレポートを書かないまま終わってしまいそうです。本当に今こそ遅筆を恨む。でも、

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17の夏、君の背中に恋をした

17の夏、君の背中に恋をした

「手作りのものを持ちよって、パーティーしようよ」
「いいな、それ!」

そう言いだしたのは綾で、その提案に真っ先に賛同したのは、綾が片想い中の貴史だった。
それに同意するように、私と奏太が顔を見合わせると、綾と貴史も嬉しそうに顔を見合わせた。

私たちは、来月高校を卒業する。
バスケ部だった奏太と貴史。
私と綾は、マネージャーだった。
部員みんな仲がよかったけれど、特に私たち4人はいつも一緒だった

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わたしたちがしていることは 全て"ハンドメイド"に帰結されるのか 【不器用な寂寥と暈し染め】

人生は消耗される、常に。

ここで生きているわたしはここからまた、先へ落ちる。腐った果物を手で握りつぶした感触を、あなたならどう表現するだろうか。自分の部屋に現れた小さな虫を、殺さずに窓から逃がすその行為に酔ってはいないだろうか。生活で試されているわたしたちが、大衆の目に直接的に触れることなどない。ただそれでも根底にある濃い黒を溶かすのに必死なのである。

約束した覚えはない。
ただ、後ろから崖が

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やせっぽちのヒロイン

やせっぽちのヒロイン

 五歳の時に下半身まひ身体障害を負い、車いすに乗っていた私は養護学校中学部を卒業後、念願だった普通高校に進学した。

 あこがれだった学生服。真新しい金ボタンに何度もふれた。

 校舎にはエレベーターがなかったので、付き添いの母と共に登校した。母は普段理科準備室で待機し、教室間の移動があると私をおぶって階段を昇り降りし、あらかじめ階段下に据えておいた椅子に私を座らせた後、車いすを運んだ。

 母に

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悪の護身術

悪の護身術

10代のあなた、こんにちは。

心療内科医でも心理学者でもカウンセラーでもない私が「#8月31日の夜に」タグで、悩める10代に向けて何かを書いていいものかと悩みました。
だってnote公式ってば、募集要項に『8月下旬は10代の自殺が』とか書いちゃって、本気かよ、って思いました。自殺しようとする10代に向き合った文を、本気でnoteを書いてるみんなに書かせるのかよ、って。
「あの夏に乾杯」とか「夏の

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自分が作り出せるコンテンツは有限か

持って生まれたものを減らして生きているのか、何もないところから得て生きているのか。

「もう書くことがない」って、あり得るんだろうか。

わたしはもともと毎日更新は掲げていなかったのですが、期せずして(?)100日以上は毎日更新を続けていました。
今も、多少noteを留守にする日もあるけれど、わたしは紙の日記もつけているので、まったく何も書かない日はないです。きっとnoteをやめてもどこかに文字を

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今だからこそ思う「なるほど、わからん」の大切さ

今だからこそ思う「なるほど、わからん」の大切さ

SNSが広がったことで、今まで繋がっていなかったニッチな人々も繋がれるようになった。小さかった声も誰かに届くようになったし、広くて遠くて途方もない孤独感から救われた人もたくさんいるんだろう。

でも、何もかもがつながりはじめた結果、世の中には「ほんそれ!」や「わかりみ」が増えた。瞬発的な理解や、脊髄反射的な共感の嵐。

時折思う、はたしてこれは本当に豊かなことなのだろうか?

共感という麻薬情報が

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「自分を愛せない人が他人を愛せるはずない」って、こういうことなんじゃないかな

他人の心に手を突っ込んで、ぐいっ、って向きを変えることはできない。

書いてみれば、もう当たり前もいいところなんですが。笑
でも、なぜだか生ものの人間関係においては、その大前提がすっとんでしまったりする。

他人の心に手を突っ込めないどころか、そうしようとすればするほど、相手の心は固くなる。これも書いてみれば、当たり前。

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好きになったら、好きになったほうが「好きになってもらえるような自

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