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日々雑感

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日々思ったこと、感じたことを特にテーマを決めずに書いています。
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2021年1月の記事一覧

なんくるないさ

なんくるないさ

沖縄言葉(沖縄口/うちなーぐち)の「なんくるないさ」。

この言葉は単に「なんとかなるさ」という意味にとらえられがちですが、そう単純な言葉ではないそうです。

「まくとぅそーけー、なんくるないさ」という成語の後半部分で、全体としては「正しいこと、真(誠)の事をすれば(まくとぅそーけ)、なんとかなるさ(なんくるないさ)」という意味だそうです。

「挫(くじ)けずに正しい道を歩むべく努力すれば、いつか

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転院の検討

転院の検討

私が今のクリニックにかかり始めたのは、この「病気」を発症してから10年近く経ってからです。
それまでは「うつ病」との診断でしたが、このクリニックで初めて「双極性障害」という病名が告げられました。
私がこの病名を知ったのはこのときが初めてでした。
それまでの病院やクリニックではうつ状態にしか着目せず、「うつ病」の診断が下されていましたが、この先生は私が元気なときの状態にも着目し、その結果「これは元気

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エキストラ

エキストラ

テレビのドラマや映画にはエキストラがいます。

通行人、飲食店などの客、乗り物の乗客、等々。

そのエキストラの中に障がい者や困っている高齢者がいることはあるでしょうか。

車いす利用者や白杖を持った視覚障害のある方。
電車の中で立っているお年寄り。
そのお年寄りに席を譲る人。
或いは、妊婦。

私が知る限り、いません。
或いは、かなり少ない。
しかし、現実社会にはそのような人たちがいたるところに

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大丈夫?

大丈夫?

「大丈夫?」

辛いとき、苦しいとき。
この言葉をかけられたら何と答えるでしょう?
多くの人は「大丈夫です」と答えるのではないでしょうか。
「大丈夫じゃないんです」と答える人はごく少数。
そして、その声をかけた人は去ってしまう。

本当は手助けが欲しいのに。

「お辛そうですね」
「どうかなさいましたか?」
こう声をかけられたら、辛さを訴え、ときには助けをお借りすることができるかもしれません。

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パラダイムシフト

パラダイムシフト

知り合いに教えていただいたEMI(作者)の「パラダイムシフト」という漫画を読みました。

https://ameblo.jp/e3-noguchi/theme3-10104044959.html

いろいろな意味でとても参考になり、読み応えのある漫画でした。

最も印象に残っているのは、依存もうつ病も過食も原因は一つ、「不安」である、ということ。
私が悩んでいることにあてはまります。

では、私の

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精神疾患と薬

精神疾患と薬

「精神疾患は薬が作り出している。だから病院に行かない方がいい」

近年、うつ病を始めとする精神疾患に罹る人が増えてきており、様々な考え方が出てきています。
その中の一つが「薬」の功罪です。

もう20年近く服薬を続けている私にとって、薬無しということは考えられません。
しかし、過去にはだいぶ薬に振り回されました。

精神疾患には今のところ療法も含めて「特効薬」がありません。
風邪をひいたらこの薬、

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傾聴

傾聴

人の話を聴く。
特に悩みごとや相談ごとを聴く時には「傾聴」の姿勢が大切です。
「傾聴」とは相手の言うことを否定せず、相手の気持ちになって聴いて差し上げること。

よくいるのは、人の話を聞いているようで全然聞いていない人。
それどころか、「実は自分もね...」と自分のことを話し始める人。
結局こちらが聞き役になってしまう。
或いは聞いてくれても
最後には「よくあることだよ。」で終わってしまうこと。

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始まりのバラード

始まりのバラード

アンジェラ・アキの「始まりのバラード」。

この歌にこんな一節があります。

「世界一長い夜にも必ず朝は来る」

「世界一長い冬にも必ず春は来る」

病気が酷かった時には「自分には朝も春も来やしない」と思っていました。
でも、心の片隅にこの歌詞を持ち続けていました。
そして、今、休みがちながらも働けるようになり、和太鼓を楽しめるようにもなりました。

この言葉を信じて良かった。
今はそう思っていま

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関わること

関わること

私は前職を定年退職後、現在の仕事に就く前に、約半年間、主に知的障がいのある方たちの支援をする仕事に就いていました。

知的障がい者の施設でボランティアを続け、このようなブログを書き、仕事もした。
そして、今は障がい児・者と一緒に和太鼓を楽しむ「仁の会」を作り、運営しています。
このようなことをするのは、自分が障がい者だからというだけでなく、ボランティアを始めたことが大きな要因になっています。
今は

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双極性障害のこと

双極性障害のこと

元気になったりひどく落ち込んだり。
これの繰り返しのこの病気。

いくつかの精神障がいも同じだと思いますが、
他人には解ってもらえない。

少し元気なときに知人と会うと、
帰り際に「元気そうで良かった」
「どこも悪くなさそう」などと言われる。
それはそうでしょう。
元気な状態だから外へ出られたのだから。

落ち込んでいる時には外へも出られない。
「身体が動けなくなるほど気分が悪くなることがある」と

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両手の世界

両手の世界

両手を合わせる
両手でにぎる
両手で支える
両手で受ける
両手の愛
両手の情
両手合わしたら 喧嘩もできまい
両手に持ったら 壊れもしまい
一切衆生を
両手に抱け

私が好きな詩人、坂村真民(さかむらしんみん)の詩の一つです。

両手を合わせて手が空いていなければ、喧嘩はできません。
両手を合わせて相手のことを思いやれば、喧嘩はできません。
大切なものを持つとき、壊れないように丁寧に両手で持ちます

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「普通」とは?

「普通」とは?

現在の社会福祉の世界では「ノーマライゼーション」が一つの合言葉のようになっています。
「誰もが普通(ノーマル)の生活を送る」。

では、「普通」とはどういうことでしょうか。
何を以て「普通」というのでしょう。
さまざまな障がいを持つ障がい者。
どうすれば「普通」の生活ができるのでしょう。
精神障がい者である私は「普通」ではないのでしょうか。
私はこの障がいのために前職では5年間休職しました。
この

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誕生日(ありがとう)

余計なことは書きません。
私に関わってくださっているすべての皆さんにお贈りする曲です。

言葉遣い

言葉遣い

ボランティア活動や介護の研修を通じて学んだ「言葉遣い」。

そのような現場で私が常に意識していることが三つあります。

最初はお名前の呼び方。
苗字に「さん」をつけて呼ぶのを基本にしています。
下の名前を呼び捨てで呼ぶのが親しさの表れという考えもありますが、支援者・介護者と利用者さんは友達ではないのですから、私は苗字にさん付けにしています。

次に「幼児語」を使わない。
飲み物や薬を飲ませて差し上

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