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「普通」とは?

現在の社会福祉の世界では「ノーマライゼーション」が一つの合言葉のようになっています。
「誰もが普通(ノーマル)の生活を送る」。

では、「普通」とはどういうことでしょうか。
何を以て「普通」というのでしょう。
さまざまな障がいを持つ障がい者。
どうすれば「普通」の生活ができるのでしょう。
精神障がい者である私は「普通」ではないのでしょうか。
私はこの障がいのために前職では5年間休職しました。
この間、会社からの見舞金や傷病手当金で生計を立てていました。
これは恐らく「普通」ではないのでしょう。

では、障がい者が、私が、「普通」に生活することはできないのでしょうか。
高齢者についても然り。
障がい者は○○ができないから「普通」じゃない。
認知症の人は何を言っているのか、何をするか分からないから「普通」じゃない。
果たしてそうなのでしょうか。

例えば、「普通」ではないから施設に閉じ込めてしまう。
そのことが障がい者や高齢者を「普通」でなくしているのではないでしょうか。
障がい者や高齢者が「普通」に生活をするには支援や援助が必要であることは事実です。
しかし、支援や援助が必要なのは障がい者や高齢者だけでしょうか。

障がいのない人も、支援や援助とは言わないまでも、多かれ少なかれ互いに助け合って生活しています。
障がいや認知症がない人が助けを受けるのは「普通」で、障がい者や高齢者が支援を受けるのは「普通」とはされない。
誰もがその人に応じた支援や援助を受けて「普通」に生活をする。
そのために自分にできることは何か。
そもそも「普通」ってなんだ。
そんなことを考えている毎日です。