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「今につながる日本史」おかげさまで完売しました
読売新聞オンラインで連載したコラムに、このブログの書き下ろしも加えた拙書『今につながる日本史』が本になり、5月20日、中央公論新社から発売されました。
2018年から2020年までに読売新聞オンラインに掲載した「今につながる話」のほか、歴史のこぼれ話〈余話〉、書き下ろしコラムや元号一覧表、作家の堂場瞬一さん、「歴史の達人」出口治明さんのインタビューも収録しました。全国の書店でお求めください。
関東大震災から99年 知るべき教訓とは
10万人を超える犠牲者を出した大正12年(1923年)9月1日の関東大震災から99年。この震災では特に隅田川東側の江東地区、当時の本所区(現在の墨田区南部)と深川区(江東区北西部)の被害が大きく、両区での焼死者はあわせて5万人を超えた。このうち3万8000人が本所区横網の陸軍 被服廠(ひふくしょう) 跡で亡くなっている。
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畠山重忠と同じ「死ぬどんどん」の犠牲者、稲毛重成
毎回のように誰かが権力闘争の犠牲となり、いわれなき死を遂げる。SNSでは朝の連続テレビ小説をもじって「死ぬどんどん」の異名がついた『鎌倉殿の13人』。9月18日放送回では、鎌倉幕府の公式記録『吾妻鏡』が「譜代勇士、弓馬達者、容儀神妙」とほめあげた坂東武者の鑑(かがみ) 、畠山重忠(1164~1205、演:中川大志さん)が謀反の疑いをかけられ、殺された。
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加来耕三さん、中西悠理さんと対談
本紙の広告企画で、歴史教養番組「偉人・素顔の履歴書」(BS11、毎週土曜日午後8時放送)に出演中の歴史家、加来耕三さんと番組MCの中西悠理さんと対談してみませんか、と誘われて、ふたつ返事で引き受けた。番組を見ていただけでなく、加来さんの著書の何冊かには目を通し、コラムのヒントもいただいている。対談をまとめた広告には収容しきれない面白い話がほかにもたくさんあった。もったいない! お二人の許可をいただ
もっとみる「年忘れ」と「忘年」は別の意味だった
新型コロナは2020年末になって感染拡大の第3波が襲来し、東京都の小池知事が「年末年始コロナ特別警報」を出して、忘年会や新年会を自粛し、帰省を控えるよう呼びかけた。Go To トラベルキャンペーンは一時停止され、いつもの帰省ラッシュもない。東京などでは緊急事態宣言の再発令も検討される深刻な状況だ。
信用調査会社の東京商工リサーチが約1万社に行った調査によると、約9割の企業が忘年会や新年会を
信長の蘭奢待切り取りの真相とは
大河ドラマ『麒麟がくる』(12月20日放送)で、織田信長(1534〜82)が、奈良東大寺の正倉院宝物の中でも特に有名な伽羅(きゃら)「黄熟香(おうじゅくこう)」を切り取る。文字の中に「東」「大」「寺」の名を隠した「蘭奢待(らんじゃたい)」の別名のほうが知られる天下の名香木だ。
信長の朝廷に対するスタンスがわかる この話をドラマがどのように描くかで、『麒麟がくる』の信長の朝廷に対するスタンスがわ
日本独自のはんこ文化はいつ生まれたか
河野行政改革担当大臣が進める行政デジタル化の一環として、約1万5000種類の行政手続きから「認め印」の押印がすべて廃止される見通しになった。河野大臣は「ハンコ文化を守ることには協力していく」というが、そもそも日本のはんこ文化の歴史はいつから始まり、どのょうに定着していったのかを振り返った。
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はんこの起源
学術会議問題と寛政異学の禁と滝川事件
日本学術会議が推薦した新会員候補のうち6人を菅首相が任命しなかった一件が、尾を引いている。為政者による弾圧と抵抗は歴史にはつきもので、今回の任命拒否も学問の自由との関係が議論されている。
だが、今回の一件を現時点で学問の自由の侵害=違憲というのは違う気がする。今の学術会議のあり方については学者の中からも改革を求める声が出ていた。どんな組織でも改革をするとき、人事から手を付けることは間違いでは
よみうりカルチャーオンライン講座2回目「パンデミックと日本史」配信開始
拙書「今につながる日本史」をもとに、よみうりカルチャーでオンライン講座を始めました。講座の内容を動画でご紹介しています。2回目は「パンデミックと日本史」です。詳しくは
https://www.ync.ne.jp/contents/2020/10/_129.php
をご覧ください。
国勢調査100年 初回は平家の落人集落が見つかった!
国勢調査が大正9年(1920)の第1回調査以来、100 年の節目を迎えた。10月7日に回答期限を迎えた今回の調査は新型コロナの影響でインターネットによる回答が推奨されたが、回答率が低く、回答期限が20日まで延期された。
回答しない世帯には調査員が訪れ、虚偽の回答をすると罰金が科せられることもある。インターネットによる回答は思ったより簡単なので、早く済ませることをお勧めしたい。
遅れに遅れた第
新首相の地元、秋田藩がかつて失敗した経済政策とは
安倍首相が持病の悪化で退任し、菅内閣が発足した。秋田県出身者では初の首相で、地元(菅氏の選挙区ではないが)は盛り上がっている。
菅氏は農家に生まれ、地方議員からたたき上げで首相に上り詰めた苦労人だ。親の選挙地盤を引き継ぐ世襲議員が目立つ昨今だが、菅氏には地方の振興に力を入れ、庶民に向き合う政治を期待したい。
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