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養護教諭について

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#退職

Kindle本『保健室からの手紙』(電子/ペーパーバック)出版

Kindle本『保健室からの手紙』(電子/ペーパーバック)出版

養護教諭を退職した今だからこそ……34年間の養護教諭人生を終えたこの春、娘から勧められるままにnoteの世界へ。

「え?私、何を書けばいいのーっ?」
と戸惑う私に娘は言いました。

「お母さんが今までやってきたこと、感じてきたこと。お母さんにはそれしかないでしょ」

たしかに……。

緊張しながらそっと書き始めたのが5月末。
ひとつ、またひとつと大切なエピソードを投稿すると、思ってもみないことに

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noteひと月分の思いを、形にしてみたら。

noteひと月分の思いを、形にしてみたら。

ちょうど1ヶ月前、娘にすすめられてドキドキしながら始めたnote。

退職したんだし、何を書けばいいかしら。

今の私には、一体何があるんだろう…。

素敵なみなさんの作品に触れながら、そっと自分探しができたなら、幸せかも。

そんなふうに思いながら、少しずつ少しずつ私も記事を書かせていただきました。

今の自分。
これまでの自分。
家族のこと。
私がしてきた仕事。

すると…

ひとつひとつ書き

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保健室からの手紙

保健室からの手紙

これからを生きる子どもたちの幸せを願うすべての方へ、このエッセイを贈らせてください。

揺るぎない思い2023年3月、私は辞職しました。

子どもたち、保護者さん、同僚、養護教諭仲間に見送られ、達成感に包まれた最後でした。

いただいた花に囲まれて1ヶ月が過ぎ、思い出を片付けて2ヶ月が過ぎた頃、私は辿り着いたのです。

34年間、自分の中にあった「揺るぎない思い」。

それは私が保健室の先生をして

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保健室からの手紙を読んでくださった皆様へ

保健室からの手紙を読んでくださった皆様へ

5月21日にnoteを始めてから今日までに、16回記事を書かせていただきました。

最初は、退職した私を心配したであろう娘から背中を押されるままに、オドオド気味に書いておりました。が…

次第に色んな思いがどんどん溢れてきて、止まらなくなりました。

誰に宛てるでもないはずなのに、どなたかに宛てて書いているような…。

私は長いこと保健室の先生をしていて、この春退職しました。

学校現場は波瀾万丈

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答えはいつも、自分の中にある。

答えはいつも、自分の中にある。

春からnoteを始めて10投稿目ほどになります。

退職後の「何か」を見つけられたら…。
この世界で「自分探し」ができるかも…。

そんな気持ちで、1回1回大切に重ねてきました。

私の小さなつぶやきに反応してくださる方々の存在に驚いたり感謝したりしながら、私は今日、ひとつのことに気づきました。

それは、紛れもなく自分自身の中にある「揺るぎない思い」についてです。

長い教職人生に終わりを告げ、

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役割に生かされて

役割に生かされて

noteをはじめて4日目。

緊張と不安のドキドキから、ほんの少しずつワクワクに変わりつつある自分を微笑ましく感じます笑。

学生時代そっと書いていた日記のような、でも心のどこかで誰かに伝えたい・見つけてほしいと思っているような、不思議な気持ちです。

今日は、最近見えてきた新しい景色について…

退職して時間に余裕ができたので、今まで気づかなかったたくさんのことに心が動く毎日です。

1番は、ま

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大変だったはずの学校で、彼らが私を育ててくれました。

大変だったはずの学校で、彼らが私を育ててくれました。

退職してから、平日の日中に車を走らせることが増えました。

車窓から見る景色はとても新鮮で、長年いかに色んなことを見過ごしたり気づかないまま暮らしたりしていたかを痛感します。

ただただ目の前のことに必死だった年月を悔いているわけではありません。

あの頃があるからこその今なのだから。

田舎だけど落ち着きのある美しい街並み、
近くに遠くに目に映る豊かな自然、
身近なのに疎遠でいた優しい人たち…

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教え子の、まっすぐな瞳が眩しくて

教え子の、まっすぐな瞳が眩しくて

私の退職を知ったから…と、かつての教え子あやちゃんが遠くから訪ねてきてくれました。

あやちゃんは、33年前に私が大学を出て最初に勤めた山奥の小学校で出会った女の子。

卒業し巣立って行った後も、節目節目で連絡してきてくれる、かわいい教え子ちゃんの一人です。

最初の出会いから30年以上が経ち、泣き虫だった少女は今もう立派な大人。

何年ぶりの再開に胸踊らせながら、待ち合わせた喫茶店に到着すると、

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ひとつのことが終わった後に、残るもの

ひとつのことが終わった後に、残るもの

長く勤めた学校を退職して2か月が経とうとしています。
家・家族を中心とした生活にも慣れ、これが私の新しい世界なんだとしみじみする毎日です。

自分の暮らしも気持ちも、学校現場から確実に離れつつある…と思っていたところ、ひとつのメールが届きました。

「元気?どうしてる?ごはん食べましょう。」

3月までご一緒していた上司お二人からです。

「えっ?本当に?どうして?私?えーっ!」

びっくりしまし

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