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観たもの(演劇・映画・ドラマ)

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観たものの記録をします。
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#田中圭

『夏の砂の上』感想

『夏の砂の上』感想

世田谷パブリックシアターで『夏の砂の上』を観た。およそ1年3ヶ月ぶりの田中圭の主演舞台。個人的にも久しぶりの観劇だ。短い感想を残しておきたい。

とても地味な作品である。シンプルな衣装と舞台装置、ぽつぽつと紡がれる会話。特に治は「うん」とか「そう」とか、相槌ばかりだ。何かを語りかけるわけでもなく、疑問を投げかけるわけでもなく、あるいは観客に何かを委ねるようでもない。ただそこにある、というのが初めて

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映画『哀愁しんでれら』を観たけど私は感想が書けない

映画『哀愁しんでれら』を観たけど私は感想が書けない

この映画を観た後、私の気持ちは妙に凪いでいた。

正直、少しだけ裏切られたような気分だった。「裏おとぎ話サスペンス」というドロドロしたキャッチコピーに、もっと衝撃的で悲劇的で、感情をかき乱されることになるかもしれないと覚悟して映画館に向かったからだ。

でも違った。私はこの映画の結末に納得して、納得させられてしまったのだ。面白がり方を間違えたんだろうか。そしてそんな自分に「あれ、おかしいぞ?」と疑

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舞台『もしも命が描けたら』感想(8/12夜)

舞台『もしも命が描けたら』感想(8/12夜)

舞台『もしも命が描けたら』
作・演出:鈴木おさむ
出演:田中圭、小島聖、黒羽麻璃央
テーマ曲:YOASOBI
アートワーク:清川あさみ
8/12(木)18:00〜 東京芸術劇場・プレイハウス

https://tristone.co.jp/moshimoinochi/

1年半ぶりくらいの観劇。行くかどうかとても迷ったけれど。奇跡の1階10列以内。興奮醒めやらず、このままだと眠れないので感想をだら

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ここはひとつ、エンタメは勇気くれるやつで頼むわ #呑みながら書きました

ここはひとつ、エンタメは勇気くれるやつで頼むわ #呑みながら書きました

本日は田中圭ファン(オタク)らしくだいぶ気持ち悪い文章を書きます。良識ある方はどうか読まれないほうがよろしいかと思います。正気でいたい方はこちらのアドベントカレンダーをおすすめします。

(あの……今日の18:00に私の担当分が公開されるんですけど、呑み書き祭TLの波に呑まれてたぶん読んでもらえないのでせめて宣伝させてください……ぜひ……)

よし、これで狂人しか残っていないはずだ

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「アンサング・シンデレラ」を観て生きることと死ぬことについて考えた

「アンサング・シンデレラ」を観て生きることと死ぬことについて考えた

ついに明日9/24、ドラマ「アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋」が最終回を迎えます。

日本の連ドラ史上初という病院薬剤師が主人公のこのドラマ。主人公・葵(石原さとみ)は勤務8年目の病院薬剤師。患者の「当たり前の日常」を取り戻すべく日々奔走します。そして葵の先輩薬剤師・瀬野(田中圭)は厳しくも温かく葵の仕事を見守ります。

原作は荒井ママレさんのコミック『アンサングシンデレラ 病院薬剤師

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満ち足りた果実になる【日記みたいな映画「mellow」感想】

満ち足りた果実になる【日記みたいな映画「mellow」感想】

金曜日、23時。

私はパソコンの前で、まるでこたつの上に放置されたみかんの皮のように干からびていました。
言うことを聞かないExcelを手懐け、JavaScriptのご機嫌を取り。ようやく1週間の仕事を終えたのです。

先週の終わりから予想だにしない突然の繁忙期が始まりました。だから私は非常に不機嫌でイライラしていました。何せ、それまでは案件がなくて困っていたのですから。案件と案件の間の仕方がな

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愛するひとの名前を呼ぶ、その声を ~劇場版おっさんずラブについての一考察~

愛するひとの名前を呼ぶ、その声を ~劇場版おっさんずラブについての一考察~

8月23日、この日をずっと待っていた。

田中圭が主演する『劇場版 おっさんずラブ 〜LOVE or DEAD〜』の公開日だ。

作品との出会い何だよ何なのよこのタイトル!!
正直、単発も連ドラも、タイトルで敬遠していた。

「おっさんずラブ」って、ダサいな(笑)

そう思ってリアルタイムでは見ていなかった。
しかし、放送が進むにしたがって、

「おっさんずラブが面白い!」
「田中圭がかわいい!」

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チャイメリカを観たらどうしても文章を書きたくなったので。

チャイメリカを観たらどうしても文章を書きたくなったので。

 世田谷パブリックシアターで上演された『CHIMERICA チャイメリカ』という作品を観た。主演は今をときめく田中圭、そして栗山民也演出。見逃すわけにはいかない!とチケット争奪戦をなんとか勝ち抜き、運良く2公演(2/9夜、2/15夜)を観ることができた。2回目を観てようやく自分の中で腹落ちしてきたので文章にしてみたい。
(注:映画『図書館戦争』以来の田中圭ファンです。)

 あらすじなどは公式ホー

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