小余綾 麻季

小余綾 麻季です。 こゆるぎ まき と読みます。 ともかく、ヨロシクです!

小余綾 麻季

小余綾 麻季です。 こゆるぎ まき と読みます。 ともかく、ヨロシクです!

マガジン

  • つぶやき

    つぶやきです(笑)

  • 小余綾麻季の「短編集」

    短編小説。

  • 小余綾麻季の「どうでもいい」日常

    大事だと思っていたことをほうっておけると、どうでもいいと思っていたことが浮上して、本当はそっちが大切なんだって思えるようになる。 本当の自分の住処は、そこにあるよね。

  • 如月詩集

    物語の断片のようなもの。夢の切れ端のようなもの。

  • 如月 小さな物語集

    如月kisaraの短編集をまとめています。 役に立つ何かはなく、ちょっといい話でもない。 ただ、読後にほわ~んと安堵するようなものを書いています。

記事一覧

未来を夢見て過ごした「昭和」。 結局そんな夢なんてなかった、と 現実を生きたけれど その現実が、現実という名の夢だった「平成」。 現実を夢としてどう生きようか? …

スーイッシュを探す旅 第4話

≪ エピローグ ≫ 私が森を抜けたとき、空は晴れ上がっていた。 西に傾きかけた太陽が、晩秋の木々を輝かせている。 夢に導かれて幻の花スーイッシュを探し、 この森に入っ…

小余綾 麻季
2週間前

スーイッシュを探す旅 第3話

≪時の淵≫ ー 魔女 ー ハイエルがまず馬車を降りた。 その後に7人が続く。 数学者、植物学者、考古学者、まじない師、占星術師、黒髪の少女 最後にカード占い師が降り…

小余綾 麻季
2週間前
1

スーイッシュを探す旅 第2話

≪ 旅に集う者たち ≫ ー ハイエル・ノイマンとスーイッシュの伝承 ー ノイマン家所有の森は深い。 空間的に広大であるというだけではなく 時間的にもまた深いのだ。 歴…

小余綾 麻季
2週間前
2

スーイッシュを探す旅 第1話

≪ あらすじ ≫  この世に存在しないが、この世でしか見つけることができない。   そんな謎の伝承を持つ植物、〝スーイッシュ“を探す8人プラスαの物語。 森役人の…

小余綾 麻季
2週間前
3

マガジンで「つぶやき」をまとめることができた!
なんや、できるんかい!
と自分でツッコミ入れてますww

小余綾 麻季
1か月前
1

どこかに手軽に日記を書きつけておきたいのだが、適当な場所が見つからない。
ここの「つぶやき」を利用すればいいかな、と思うけれど
何かどうもしっくりこない。
「つぶやき」だけでまとめられたらなあ。
マガジンではそれはできなさそうだし。

小余綾 麻季
1か月前

エリーゼのための小説明

日本の、小さな片田舎の、さらに小さな とある地方自治体の出納課で 私は働いている。 毎日帳簿をつけるのが私の仕事である。 この仕事を長くやっていると 文字と数字の羅…

小余綾 麻季
1か月前
1

ずいぶん前に、「日記日記した日記が書きたい」と言っていた知人がいて、最近の私もそんな気分。
その時のその人と同じ気持ちかどうかはわからないけれど、しきりに彼女の言葉が思い出される。
「日記日記した日記が書きたい」

小余綾 麻季
2か月前
1

ヨハンの目次録

第一章 ヨハネ君の置手紙 ヨハネの黙示録の第1章から第22章まで 目次だけを羅列してみたら面白いかな? 「ヨハネの目次録」というタイトルでどうだろう と、ふと思い…

小余綾 麻季
2か月前
1

枯草物語

バスカヴィル家に仔犬が産まれたと聞いて 笑った・・・Aに そわそわした・・・Bに 「早く見に行こう」と立ち上がった・・・Cに 以下、D、E、F、G~Zまで 我が愛し…

小余綾 麻季
2か月前
2

「新世界」

今日はドヴォルザークの交響曲第九番「新世界」を聞いた。 朝からなぜか、新世界の第一楽章のフレーズが 頭の中で繰り返し流れてきていて あれこれしているうちに、そのう…

小余綾 麻季
2か月前
1

ものづくし

〈前書き〉清少納言の「ものづくし」とは何の関係もありません。 「うつくしきもの」や「もののあはれ」の「もの」ではなく 「物」物体そのもの・・・のこと。 (「物質」…

小余綾 麻季
5か月前
4

空を旅するキツネ

こんにちは 空の旅人、キツネです。 たくさんの質問をありがとう。 今日は、みんなからいただいた質問の中から 「空を旅することは楽しいのか?」 ということについてお応…

小余綾 麻季
8か月前
4

雷神

遠く、遠くで雷鳴 「もうすぐ行く。」 と、かすかなメッセージが 読み取れる 表を閉めて、窓も閉めて 心の扉だけを 開いて待つ やがて 雷が、大粒の雨を伴って 私のと…

小余綾 麻季
9か月前
4

宇宙という名の少年

昔、宇宙という名の少年が 何もない空間に 寝そべっていた 私はその少年の耳に両手をあてて こっそりと内緒話をするように 小さな声で囁いた 「私、これから〇〇したい…

小余綾 麻季
9か月前
5
夢

未来を夢見て過ごした「昭和」。

結局そんな夢なんてなかった、と
現実を生きたけれど
その現実が、現実という名の夢だった「平成」。

現実を夢としてどう生きようか?
と思考する「令和」。

それらの夢の集大成が現実。

スーイッシュを探す旅 第4話

スーイッシュを探す旅 第4話

≪ エピローグ ≫
私が森を抜けたとき、空は晴れ上がっていた。
西に傾きかけた太陽が、晩秋の木々を輝かせている。
夢に導かれて幻の花スーイッシュを探し、
この森に入ったのは今朝早くのこと。

落ち葉を踏む自分の足音が、妙に新鮮に聞こえた。

何時間くらい森の中を歩いていたのだろう。
途中のことはよく覚えていない。
気が付けば、森の出口に立っていたのだ。
そんなに長くいたつもりはないのに、
太陽の位

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スーイッシュを探す旅 第3話

スーイッシュを探す旅 第3話

≪時の淵≫

ー 魔女 ー

ハイエルがまず馬車を降りた。
その後に7人が続く。
数学者、植物学者、考古学者、まじない師、占星術師、黒髪の少女
最後にカード占い師が降り立った。
一人一人に手を差し伸べながら、ハイエルは

「ようこそ、時間の淵の入り口へ。」

と、にこやかに言った。
そして、おもむろに振り向いたとき、あっ!と声をあげた。

「なんだい、その驚きようは。」

ハイエルの後ろに立ってい

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スーイッシュを探す旅 第2話

スーイッシュを探す旅 第2話

≪ 旅に集う者たち ≫

ー ハイエル・ノイマンとスーイッシュの伝承 ー

ノイマン家所有の森は深い。
空間的に広大であるというだけではなく
時間的にもまた深いのだ。

歴史が古いなどという意味では決してない。
文字通り、時間のふところが深いのである。

たとえば・・・

森で一夜を過ごし、出てくると数分しか経っていなかったとか
妖精のもてなしを受けて数年暮らし、戻ってみると
わずか数日のことであ

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スーイッシュを探す旅 第1話

スーイッシュを探す旅 第1話

≪ あらすじ ≫  この世に存在しないが、この世でしか見つけることができない。  

そんな謎の伝承を持つ植物、〝スーイッシュ“を探す8人プラスαの物語。

森役人の家に育ったハイエルは、家に古くから伝わる伝承に興味を持つ。
それまでただの伝説に過ぎないと軽く受け流されていたスーイッシュに強く惹かれ、スーイッシュを共に探す仲間を集めた。

ハイエルを含め、集まった8人の内7人は男性であり、実はその

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マガジンで「つぶやき」をまとめることができた!
なんや、できるんかい!
と自分でツッコミ入れてますww

どこかに手軽に日記を書きつけておきたいのだが、適当な場所が見つからない。
ここの「つぶやき」を利用すればいいかな、と思うけれど
何かどうもしっくりこない。
「つぶやき」だけでまとめられたらなあ。
マガジンではそれはできなさそうだし。

エリーゼのための小説明

エリーゼのための小説明

日本の、小さな片田舎の、さらに小さな
とある地方自治体の出納課で
私は働いている。
毎日帳簿をつけるのが私の仕事である。
この仕事を長くやっていると
文字と数字の羅列から、
どんな問題が発生してどう解決したのか、
までが透けて見えることもある。
それを見る限り
いろいろ細かいトラブルや課題はあるにせよ
民たちは、おおむね平和に暮らしているようだ。

ある日、ふだん通りに帳簿をつけているとき、
私の

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ずいぶん前に、「日記日記した日記が書きたい」と言っていた知人がいて、最近の私もそんな気分。
その時のその人と同じ気持ちかどうかはわからないけれど、しきりに彼女の言葉が思い出される。
「日記日記した日記が書きたい」

ヨハンの目次録

ヨハンの目次録


第一章 ヨハネ君の置手紙

ヨハネの黙示録の第1章から第22章まで
目次だけを羅列してみたら面白いかな?
「ヨハネの目次録」というタイトルでどうだろう
と、ふと思いついた。
しかし
いかんせん、私はキリスト教をよく知らない。
聖書なんてほぼ読んだことがないので
(大学の一般教養の英語でマタイの福音書を読まされたのが
唯一の、私が聖書と触れた機会である。)

文章作成するにあたって
とりあえずWi

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枯草物語

枯草物語

バスカヴィル家に仔犬が産まれたと聞いて
笑った・・・Aに
そわそわした・・・Bに
「早く見に行こう」と立ち上がった・・・Cに
以下、D、E、F、G~Zまで

我が愛しき26名の旧友たちに
この駄文を贈ろう。

いや、書く前から「駄文」だなどと決めつけてはいけない。
  いやいや、もうわかってるから  
  なんでもいいから早く続きを書きなさい  
なんて声も聞こえてくるけれど
それは、多分EとHの

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「新世界」

「新世界」

今日はドヴォルザークの交響曲第九番「新世界」を聞いた。
朝からなぜか、新世界の第一楽章のフレーズが
頭の中で繰り返し流れてきていて
あれこれしているうちに、そのうち止んでいたのだけれど

午後、そうだそうだ、新世界を聞こうと
CDをセットした。

そうそう、このベタな感じというか
いかにもな感じ?
悪く言えばダサい(ごめんなさい)
音楽のことなんて、なーんもわかっちゃいない私の妄言なんで
許してく

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ものづくし

ものづくし


〈前書き〉清少納言の「ものづくし」とは何の関係もありません。
「うつくしきもの」や「もののあはれ」の「もの」ではなく
「物」物体そのもの・・・のこと。
(「物質」というとずれてしまいそうなニュアンスの「物」)

物に誘われ、物に運ばれていく世界の風景を
描いてみたくなりました。

第一話 針箱の付喪神道具も、長年使っていると精霊が憑き、付喪神とやらになると聞く。
つくもがみ・・・九十九神とも書く

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空を旅するキツネ

空を旅するキツネ

こんにちは
空の旅人、キツネです。

たくさんの質問をありがとう。
今日は、みんなからいただいた質問の中から
「空を旅することは楽しいのか?」
ということについてお応えするよ。

「空には雲の他に、特に何もないのに、
なんで楽しいのですか?」
って意見がすごく多かったんだけど

僕が旅している空は、そりゃあもう、
これ以上ないってくらい楽しいところなんだ。

地上から見る空とは違うってことだよ。

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雷神

雷神

遠く、遠くで雷鳴
「もうすぐ行く。」
と、かすかなメッセージが 読み取れる

表を閉めて、窓も閉めて
心の扉だけを 開いて待つ

やがて
雷が、大粒の雨を伴って
私のところにやってきた

ああ、雷神
私の願いを
あの時の私の願いを 覚えていてくれたんだね

「叶えてやろう。
ただし、行動するのはお前自身だ。」

雷神は、なかなかに厳しいことを言う
苦笑いが漏れる

知っていることは できることとは

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宇宙という名の少年

宇宙という名の少年

昔、宇宙という名の少年が
何もない空間に 寝そべっていた

私はその少年の耳に両手をあてて
こっそりと内緒話をするように
小さな声で囁いた

「私、これから〇〇したいのよ」
「いいんじゃない」と少年は応える

そんな夢が、夢物語ではなかったのだと
知った今年の夏