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読書

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#読書の秋2020

「さわる」ように読む

「さわる」ように読む

「さわる」ように読む。
この言葉に衝撃を受けた。
ただ、感じるのではなく、さわってみるとは、どのようなことか。

私の家の近くには、修道院や教会が点在している。
そのせいか、駅前の本屋さんの一つの棚には、興味深いものがある。

「目からウロコ 聖書の読み方 レクチオ・ディヴィナ入門」
という女子パウロ会の書を見つけた。

私はクリスチャンではないが、西洋美術史の授業は好きだった。
西洋美術と聖書は

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きものの口

きものの口

きものの口の話。
これは、幸田文さんの『しつけ帖』の中の、「包む括る結ぶ」の中の一文にあります。

父のしつけは、娘に贈る「一生もの」という帯のついたこの本。
小気味の良い文章で綴られていく、幸田露伴の教えの数々のうちのひとつに、このお話があります。

さて、私がきかされた、着物についての教えですが、これは救いの教えといえるか、どうでしょう。
口というものをどう思うか、といいます。

口の話が続い

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マレーネ・ディートリッヒのABC

マレーネ・ディートリッヒのABC

本の整理をしていたら出てきた。
20代の頃に買ったもので、もう、頁が茶色く変色している。

驚いたことに、一番後ろに、私が書いたメモが挟まれていた。
当時取引のあった会社名入りのメモ用紙に、とてもとても大事なことが書かれていた。
しかも、このメモは、たった今、必要としていた内容なのだ。
共時性を思わずにいられない。
『この本を開けてみよ!』
と導かれたように。

20代の頃、大人っぽいということに

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りんごは赤じゃない

りんごは赤じゃない

『りんごは赤じゃない 正しいプライドの育て方』
という、この本は2002年5月に発行されている。
再読してみた。
太田惠美子さんという中学校の美術教諭のお話だ。
授業について、生徒が書いている。

美術の中で3年間学んできたことが考えを変え、心を換え、人間を変えてくれました。 

太田先生の美術と出会ってから、今までの小さな世界が一気に吹き飛ばされました。

心が枯れている人たちを少なくするために

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