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読書

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2020年6月の記事一覧

ルーシー・リーの器

ルーシー・リーの器

夏の夕方だった。千葉市美術館の閉館に間に合うように走った。
急いで千葉モノレールに乗って見に行ったのは
「没後20年 ルーシー・リー展」。
久しぶりに図録を開いて見たら、当時のパンフレットと葉書が挟んであった。

美しいフォルムと色。
特に、薄いピンク色。どうやって出すのか・・・。このピンクに青が絶妙なバランスで組み合わされる。

ルーシー・リーの作品には、テーブルウェアが多い。
花器、壺、ティー

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ルイーズ・ブルジョア 糸とクモの彫刻家(子供と絵本について)

ルイーズ・ブルジョア 糸とクモの彫刻家(子供と絵本について)

まだ、外出制限が出るなどとは思わなかった、昨年のクリスマスあたり。
玄関に飾るリースを買った帰りに、彫刻家ルイーズ・ブルジョアの生涯を描いた絵本をみつけました。
ボローニャ・ラガッツィ賞をとった綺麗な本です。

代表作・大きなクモが、なぜ「ママン」というのかがわかります。
「巨大クモ・ママン」は、六本木ヒルズにいます。

ルイーズ・ブルジョアが、このお話よりずっと厳しい子ども時代を過ごしたことは何

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ロバート サブダ とびだす絵本

ロバート サブダ とびだす絵本

とびだししかけ絵本・・・という紹介になっている。
私が小さい時には、とびだす絵本と言っていた。

夢があって、好きなのだ。

その中でも、ロバート サブダ作の絵本は秀逸で、
発想もだが、仕掛けが素晴らしい。
どうしたら、こんな風に考えられるんだろう?と、立体センスのない私は、
ひっくり返したり、裏を見たり・・・大人なのに夢中になる。

不思議の国のアリス、オズの魔法使い、ピーターパンに美女と野獣・

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「花 降る日」という本

「花 降る日」という本

「この本、よかったら・・・。」
清楚な雰囲気で、いつもワンピースでいる先輩が、そっと手渡してくれたのは、
有元利夫・容子さんという画家のご夫婦が書かれた本だった。

「私、この画家がとても好きなの。」

油画科の学生であった先輩には、とても可愛がってもらった。
将来の夢をきらきらした目で語ってくれた時も、
恋の話で泣いてしまった時も、そばにいられるのが嬉しかった。
先輩の素直さには、本当にけがれと

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ジョナサン・ボロフスキーと「夢を買う」昔話

ジョナサン・ボロフスキーと「夢を買う」昔話

ジョナサン・ボロフスキー展にいったのは、いくつの時だっただろう。
今も、その時の図録を大事に持っている。

そして、この本は私のイチオシだ。
不思議な、なんの脈略もないような面白い夢の羅列に、
なんとも魅力的な線画の数々。

購入した葉書を額に入れて、飾っている。

I dreamed I was taller than Pi

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