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「初雪の贈り物」詩


小さな命は 広い空を越えて 
初雪と一緒に やってきた。 

街は 何処もが
白いベールに覆われ
寒さに震えてる。

でも 幼子が眠る
母の 腕のなかだけは 
ひだまり色の 
春のような ぬくもり。

「生まれてきてくれて 
ありがとう」

いくたびも 小声で 
繰り返す 

深い湖の 静けさと 
朝の光を 湛えた瞳は
母の笑顔を 眩しそうに 
見つめてる。

桜貝色をした 唇を 
小さく開けて お乳を せがむ

切なく か細い泣き声は 
里山を渡る 風の音のよう

穏やかに 眠る 姿は
絹の繭(まゆ)のような
光沢を 放っている

小さな 手のひらで 
繰り返す さざ波のように
何度も 母の指を
握りしめようとする。

八幡神社で 祈る 
父母の 願いは ただひとつ

「健やかで 幸に恵まれた 
生涯がおくれますように」

その熱い 願いは 
粉雪を かきわけ
雪空を 昇ってゆく

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