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41. 不倫相手のパートナー
そして月曜日。
朝から蓮とホテルにこもった。
やってる時もやってない時も片時も蓮から離れなかった。
蓮とくっついていたいのではなく、ただただ不安だった。
浮気相手としては、最悪な感じになってきてる私。
離婚するとかしないとか、自分でも重いしめんどくさいと思う。
「私のこと好き?」
『もちろん』
「どこが好きなの?」
あーぁ、まさか、自分がこんなバカなこと聞く女になるとは…。
で
37. W不倫のルール
W不倫のいいところ。
男女差はあるものの、既婚者同士だからこそ分かりあえることがたくさんあって。
だから、お互いに都合が良くて、 日常のめんどくさい事は一切抜きで、男と女に戻れる。
擬似恋愛を楽める。
それが、私がまだ独身で、相手が既婚者の不倫の時には分からなかった感情。
だって自分が独身だと、決してそれは、疑似じゃなく本気で恋だったから。
不倫は非日常。
帰宅したら日常。
私も最初は
29. 変われなかったのは私。
2ヵ月ほどかけて、一通り検査をしてもらった。
特に大きな問題はなく、1番シンプルな方法。タイミング法で、私はすぐに妊娠した。
よし。
夫も義両親もとても喜んでくれた。
すぐに、仕事は辞め、妊娠出産の本を買い漁り、私の頭の中は赤ちゃんのことで埋め尽くされた。
10ヵ月に入るとさっさと実家に戻り、母親に立ち会ってもらって無事出産。産後も含め、結局2ヵ月ほど家を開けた。
初めての出産ということ
28.それでも前へ。
彼が亡くなって半年ほどすぎた頃、一駅向こうに自社ビルが完成した。
1年ほど前から建設にはいっていたもの。もちろん引っ越しは業者さんだが、私達も連日手伝って、無事、すべてが新社屋に。
フロアのメンバーも分割され、社員も新たに募集。足りない人員は、派遣会社から。つまり、私以外にも、いわゆる派遣さんが増えた。
私は古株として指導にあたり毎日が忙しく、そもそも新しいオフィスなので視界すべてが新しい。
27.何かの間違いだよね?
坂口君と電話で話したのは金曜日の夜のこと。
私は、土日は休みだった。
日曜日の朝。
9時頃、家の電話がなった。
夫も日曜は休みだったので、まだ、ふたりともベッドの中にいた。
寝ぼけまなこのまま、子機をつかんだ。
『あこちゃん、おはよう。お休みのところ、ごめんね。』
主任からだった。
『実は、坂口君、亡くなってん。で、明日、出社した後、みんなで葬儀に参加するから、喪服を持ってくるか、