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実録・出逢いで人生は変わるのか?

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人生に迷い続けた男のノンフィクションストーリー。成幸を夢見るアラフィフ野郎は、果たして今からどんな人生を送るのだろう?数々の出逢いをキッカケにもがき苦しみ、変わり続ける愛と夢と希…
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待望の幕開け

待望の幕開け

 『ありがとうございます!』僕は喜びを爆発させた。とはいえ、周りの人からは爆発してるようには見えないだろう。なぜなら、僕はとても感情表現に乏しい奴だから。それでも、本当に爆発していた。当時、今年一番の喜びを僕なりに。

 『ホント、運がいいですね。普段、週末は来ないんですよ。今日はたまたま〇〇先生がいらっしゃるんで来たんです』と。さあ、いよいよスリッパーズ吉田さんの鑑定が始まりだ。

 まずは両手

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その夜、二度目の奇跡

その夜、二度目の奇跡

 滋賀行きの夜行バスの出発時間は23時30分。東京駅に戻るタイムリミットは23時15分。ならば、逆算して22時40分には退店する必要がある。しかし、時間は残酷に過ぎて行く。そして、グラスの中の麦酒も胃の中へ吸収されて行く。スリッパーズ吉田さんはお連れ様を鑑定中であり、なかなかタイミングはおとずれない。当然、僕は焦り始めていた。『やばい!』バス代を捨てて、帰りを24時間後にスライドすべきか、占っても

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訪れたチャンス

訪れたチャンス

 さて、話を戻そう。3月21日。場所は東京、中野駅からスグ。麦酒が美味しい居酒屋。入店して一時間が過ぎた頃、ついにその時がやってきた。スリッパーズ吉田さんがやってきた。この日のために、この瞬間のために僕は準備をしていた。メディアに登場する時は決して見せることのない、スリッパーズ吉田さんの素顔を検索し、脳裏に焼きつけていた。そう、いつでも声をかけられるように。訪れたチャンスを見逃さないように。

 

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出逢いは思いと行動の結果。

 『あの店に行けばスリッパーズ吉田さんに占ってもらえるかも』。いつからか、そんな期待を抱くようになった。問題はいつ自分の心にゴーサインを出せるかである。しかし、東京=遠い、東京=お金がかかる、そんな先入観と経験値が決断を鈍らせてもいた。冷酷に月日は過ぎていく。時間の大切さに気づかないまま、年齢を重ねていた。

 職を変え、年号は変わり、悩み事すら変わっていった。『あの時、何を占って欲しかったんだろ

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諦めから希望へ。

 行きたい。でも、行かない。行けない理由をつけて。行きたいと言いながら、なかなか行こうとしなかった。行動に移さなかった。優先順位を下げて。滋賀〜東京は約500km。その実際の距離以上に “行きたい居酒屋”は遠い遠い場所だった。

 しかし、僕の頭の中にはしっかりインプットされていた。決して記憶が薄れることなく、いつでも言葉にできるほどに。スリッパーズ吉田さんのブログ記事のありがたいメッセージと共に

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僕は○○だ。

僕は○○だ。

 人生に迷い、進むべき道の選択に悩んだ僕は他力にすがっていた。「スリッパーズ吉田さん、占ってください」。どんな文章を書けば取り上げてもらえるかを真剣に考え、スマホサイトやインターネット番組に投稿を続けた。『今度こそ』、『今夜こそ』と、期待と自信を込めて。大阪でのトークライブにも参加した。『ここなら』と可能性を信じて。しかし、僕はことごとく現実を突きつけられ、思いを跳ね返された。そして、あきらめた。

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信者になった僕。

信者になった僕。

 毎朝、僕のスマホに送られてくるブログ記事。スリッパーズ吉田さんと、巷に数多く存在する他の占い師さんとの違いを認識するのに、さほど時間はかからなかった。そのメッセージ性に富んだ内容、読者を正しい方向に導こうとする、数々のありがたいお言葉。スリッパーズ吉田さんは占い師だが、僕の解釈では占いというツールを使ったメッセンジャーであり、自己啓発家である。僕は思った。『この人は間違いなく本物だな』と。

 

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会いたかった人

会いたかった人

 僕が会いたかった人。そして、この居酒屋で念願叶って会えた人。まずは、その人について説明しておこう。僕がその人のことを知り、興味を持ったのは今から3年以上前。4年になるかならないかだと思う。その頃の僕は自分の現状に不満を抱え、将来に不安を抱いていた。『このままでいいんだろうか?』『何とかしなきゃ』『どうすれば現状を打破できるんだろう?』と、人生に迷い込み、もがいていた。そんな僕に何かを感じ取って欲

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待ち人、来たる!

待ち人、来たる!

 JR中野駅から徒歩2分。目的の居酒屋には迷わず辿り着けた。階段を上がると、「いらっしゃいませー。御予約はいただいてますか?」と女性スタッフが迎えてくれた。予約してなかったことを一瞬後悔するも、数秒後には安心する僕がいた。そこは予想以上に小さなお店。スタッフさんに聞くと、週末に予約なしで入店できたことがラッキーとのことだった。

 麦酒に特化しているこの居酒屋。現代のサーバーと昭和のサーバー。二種

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2020.03.21

 東京、中野にある某居酒屋。ある人との出逢いを求めて、僕はここを訪れた。そこに行ったからといって、実際に出逢える保証なんてない。出逢える確率はどれぐらいなんだろう?普通に考えれば、出逢えない可能性の方が高いことぐらい理解している。とはいえ、そこに行かない限り、出逢える可能性はゼロである。でも、逆にそこに行けばどうだろう?可能性は五分五分である。出逢えるか?出逢えないか?この問いかけに対してなら。

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