地球は天然の原子炉 当たり前過ぎて意識しなくなっていること
物理屋としてロシアのウクライナ侵攻を期に見直しが進む原子力発電に関して、その基礎的な理解を共有したいというお話です。
この地球。そのど真ん中では既存の原子力発電と同じ反応が起こっているってご存知でしたか?
そうなんです。地球は私達の住んでいる薄皮の下は高温で、たまに噴火みたいな感じて内容物が飛び出して来ます。現在の地球では地表から深さ100kmで 1000℃程度、中心では6000℃程度。中から外に向かって熱の移動・ 供給が起きています。マントルの対流ってやつですね。
こうした温度構造はどのようにして作られている理由はザックリ言うと。
①地球形成時から蓄えられてきた熱
(もともと高温であった地球が表面から冷めつつあるので内部まだ熱い)
②放射性元素が壊変する 時に生じた熱
(内部に発熱物質があり今も熱が生産されている)
です。
地球形成時には微惑星が衝突・合体を繰り返していました。地球が現在の大きさまで成長する迄重力エネルギーが解放され続けました。そして地球の中心に重い金属のができる時に解放された重力エネルギーも加わります。
これらが地球形成の比較的初期に生産されて蓄えられてきた熱であるのに対して、 熱くなった地球の中心に沈殿していった重い元素であるウラン・トリウムなどの放射性元素が臨海温度を超えた時に生じる壊変エネルギーが加わります。これがザックリ言えば原子炉と同じ反応。そのエネルギーですが初期地球と比べ現在では1/3程度に減って居ます。それでも地熱のなんと45〜85%はこの原子力エネルギーと言われています。
御参考に以下をご覧にになって下さい。
(出典 日本火山学会]
ザックリではなくもう少し詳細な解説としては以下を参考になさって下さい。
これが私達の住んでいる宇宙のデザインでも有ります。
何れにせよ物理屋としては、身近な太陽や地球は原子力エネルギーに溢れていていることは共有して貰えると良いなぁ。
補足
宜しければ以下もお楽しみ下さい。
相変わらずしつこいですね。(笑)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?