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読書記録_本

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読書(漫画以外)の記録。 名前が覚えられないため、外国の本があまり読めない。まほろ市出身。 Instagramにも載せています。 https://www.instagram.co…
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2019年5月の記事一覧

『よなかの散歩』角田光代

『よなかの散歩』角田光代

私は料理は得意ではないが、食べることは相当好きで、それを人と分かち合うのが大好き。食いしん坊の文章を読むのも大好き。素晴らしい着眼点と感性、そして表現力をもつ作家によって紡がれる食べ物話の素晴らしさよ。この本は「料理がめっぽう好き」な角田光代さんによる『オレンジページ』連載のエッセイ。

角田さんの食べ物愛に「そうそう」と激しく同意したり、「こ、この人すごいな・・・」とちょっと引いてみたり。人でも

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『美しき小さな雑草の花図鑑』多田多恵子 大作晃一

『美しき小さな雑草の花図鑑』多田多恵子 大作晃一

植物、鳥、星といったものの名前に詳しい人と接すると、男女問わず素敵だなと思う。自分もそうなりたいと思いつつ、ぼんやりと日々が過ぎていく。そんな毎日をちょっと変えよう、とTwitterに流れてきたこの本を購入した。

家に届いたこの本をまず眺めてみる。お花の色ごとに雑草が紹介されている。オオイヌノフグリ、ドクダミ、タンポポといった名前も見かけも知っている植物がある。でもこの本のようにじっくりフォーカ

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『佐野洋子対談集 人生のきほん』佐野洋子 西原理恵子 リリー・フランキー

『佐野洋子対談集 人生のきほん』佐野洋子 西原理恵子 リリー・フランキー

前回は1937年生まれ、上海育ちの桐島洋子さん。今回の洋子さんは1938年北京生まれ、『百万回生きたねこ』を描いた佐野洋子さん。佐野洋子、西原理恵子、リリー・フランキーというすごいメンツの本を図書館で見つけたので読んでみた。三人は武蔵野美術大学の出身らしい。

佐野洋子さんの本を何冊も読んだことはないけれど、彼女がワイルドで味わい深い人だということはなんとなく知っている。余命2年と宣告されて『死ぬ

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『いくつになっても、旅する人は美しい』桐島洋子

『いくつになっても、旅する人は美しい』桐島洋子

私は旅人属性の人に会うと安心する。旅人は新しいものを体験することに心を開いていて、適度にフレンドリーな気がする。そうでないと旅なんてしないし、旅先でやっていけない。そして自分の常識が場所によっては「アウェイ」であることを知っているから、他人に同調を強いたりしないし、「変わってるね」とか安易に言わない気がする。旅人属性にも度合があるけれど、桐島洋子さんは相当だ。

1937年東京生まれの桐島さんは、

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『バナナブレッドのプティング』大島弓子

『バナナブレッドのプティング』大島弓子



えっと・・・全然わからない・・・。表紙カバーに書いてあるあらすじ(写真撮影2枚め)が理解できない。あと表紙もよくわからない。カーリーヘアの外国人の女の子がほほ笑んでいる。誰?大島先生の絵じゃないよね?そもそも『バナナブレッドのプディング』というタイトルの食べ物がわからない。舶来物・・・?作品を読み始めてもわからなかった。大島弓子先生を読むのは初めて。有名な、というか伝説的な漫画家だということ、

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『偽装不倫3』東村アキコ

『偽装不倫3』東村アキコ

「そんなドラマみたいなことが起きるのは漫画だからだ」そんな指摘ぁどうでもいいー!現実は小説より奇なり、だし、現実的かどうか、再現性が高いかなんてどうでもいい。話として面白ければ!!!偽装不倫、こいつぁすげぇぜ、と3巻を読んだ。つい最近2巻を読んだ気がしていたんだけど早いな、と思ったら7月にドラマ化するらしい。帯写真の杏さん、鐘子にそっくり。でもドラマではジョバンヒが韓国人じゃなくて日本人の設定みた

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『国境の南、太陽の西』村上春樹

『国境の南、太陽の西』村上春樹

旅行に一緒に行く本を探しに、古本屋に行った。雲の上で読み始めて思う。「これ読んだな。」でも結末が思い出せない。

いつ読んだのか覚えていなけれど、かつて読んだ時も私は主人公のハジメ君(36)とたいして変わらない年齢だったと思う。今私は39歳なので彼は年下だ。ハジメ君は青山で素敵なジャズバーを2件成功させていて、素敵な奥さんと幼稚園の娘がいて、外車を運転している。そんな彼を「なんて立派なんだ・・・」

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