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読書感想文

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本を読んで感じたことをつらつら書きます。
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いいから「ヨルムンガンド」を語らせろ。

いいから「ヨルムンガンド」を語らせろ。

どうも。クロミミです。

わたしには昔から大好きな作品がありまして。

それが、ヨルムンガンド。
作者は高橋慶太郎です。

あらすじは、

戦争と武器を憎む少年兵ヨナは、ある出来事をきっかけにココ・ヘクマティアルという女武器商人の私兵となることに。ヨナはココに付き従い、仲間たちと共に世界のあちこちを旅することとなり…。

わたしが中学生の頃にアニメ化したこちら。
忘れもしません。高校一年の夏休みは

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司書による、遅読のススメ。

司書による、遅読のススメ。

本を読むのが好きな人ってどんな人を想像しますか?山ほどの本をあっという間に読んでしまう人のことをいう、と多くの人は思うのではないでしょうか。

わたしは遅読派です。でも本を読むことを愛しています。


今回はそんなわたしの読書の楽しみ方について語りたいと思います。


わたしは元々は速読派でした。特に小・中学生の頃は。1日に何冊も本を読んでしまうくらいずっと本を読んでいた。そして、何度も

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感動すると、私たちは泣いてしまう。

感動すると、私たちは泣いてしまう。

先日、久々に電車で外出した折にこれをずっと読んでいた。

「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」
「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー 2」

有名なこのシリーズをわたしはなんとなく今まで避けていた。
というのも天邪鬼なので、これがいい!読んで!と言われると逆に手に取りたくなくなるという性分なのだ。

そんなわけで、流行もいい加減去ったこの時期に手に取っている。

本書は全て、英国にて

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わたしは満たされない。

わたしは満たされない。



最近ふと、向田邦子を読んでいる。

はっきりとした契機はなかったように思われる。

そもそもわたしは今までの人生上でまともに向田邦子作品に触れたことがない。高校だか中学だかの授業で「字のないはがき」を読んだきりである。

だから、これが人生初向田邦子ということになる。

ひとまず読んだのはこの二つ。
「伯爵のお気に入り」
「海苔と卵と朝めし」

読んでみると今とは違う女性像や男性像が浮かび上が

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大人になったからこそ、描けるもの。

大人になったからこそ、描けるもの。

連載小説・「海のなか」について。

どうも。
クロミミです。
最近やっとこさ最新話を更新いたしました、連載小説「海のなか」。今回はこちらの作品を制作するに至るまでの話を少しだけしたいと思います。お付き合いください。

話を始める前に、まだ読んだことのない方の為に、簡単な「海のなか」のあらすじをご紹介。

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引っ込み思案で無口な少女、夕凪は幼馴染に誘われ、夏休みの海に出か

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