マガジンのカバー画像

会社は社会の入り口だ

63
運営しているクリエイター

記事一覧

激変する社会の変化を会社巡りで察知はできない

激変する社会の変化を会社巡りで察知はできない

初夏の兆しを感じる今日この頃。

街を歩くとやや緊張の面持ちをした就職面接へ向かうであろう若者に出くわす。

弊社でも先月から新卒採用の説明会が始まった。

今年は彼らに何を話そうかと考えることが私自身の脳へのリフレッシユにもつながるとても貴重な機会だ。

今年の説明会に向けて考えてみたことをここで述べたいと思う。

私が今の学生や若者に伝えたいことの基本は変わらない。

それは、会社は社会の入り

もっとみる
もし自分の会社の社長がAIだったら?

もし自分の会社の社長がAIだったら?

2016年5月17日の日本経済新聞の一面に「AI社長の下で働けますか」という記事が掲載された。
まさに、AI社会の未来を予見する記事である。
その記事の中には「決断が人の役割」とも記されている。
最近の中では一番インパクトを受けた記事だ。
早速、その後のセミナーや講演、会社説明会で毎回引用している。
なぜ、この記事をそれだけ活用している?
それは私自身が、社長の仕事の半分以上はAIで代替できると思

もっとみる
もしアジア人が自分の上司だったら

もしアジア人が自分の上司だったら

先日、シャープがホンハイ(鴻海)の傘下に入ることが決定したニュースが駆け巡った。
現時点で100%決定とは言い難いようではあるが、海外でも注目されているニュースのひとつだ。
私にとっても、やはり衝撃的だし、日本人としては感傷的にもなる。
シャープの不振がメディアを賑わして、すでに数年が経つ。
JALも然りだが、経営環境の激変に企業経営の寿命による宿命が重なっての苦境だろう。
JALは、国が支援して

もっとみる
イノベーションの源は「失敗から学ぶ力」にある

イノベーションの源は「失敗から学ぶ力」にある

そろそろ、来来春の新卒の就職活動が始まる。
30年前の私が社会に入る頃は、働く人生は約40年の感覚であった。
昨年末「もし波平が77歳だったら?」を上梓したが、今や社会人1年生から見たらこれからの仕事人生は、最低でも50~60年になりつつある。
こんな話を聞いても、すでに驚くほどでもない。
実際に生涯現役を目指して活躍されているシニアが増えてきた。
ICTの劇的な進化やグローバル化の中で、日本国内

もっとみる
『売り様の国』と『お客様の国』が交錯する時代で働く

『売り様の国』と『お客様の国』が交錯する時代で働く

日本国内のサービスレベルは世界でもトップクラスだ。
しかもそれに加えて、この前の東京オリンピック誘致活動で、「おもてなし」というキーワードが世界に発信されたことにより、海外からの観光客も日本の「おもてなし」に期待を膨らませている。
日本国内での企業による顧客獲得競争が激化してすでに20年以上になるが、今や、経営改善の課題は何かと聞かれると、お客様を大事にする取り組みを最重要視している企業が多い。

もっとみる
課題先進国の日本だからアジアに貢献できる

課題先進国の日本だからアジアに貢献できる

当社の強みはアジアビジネスの講演やセミナーを日本、アジアの双方で開催している点である。
10年以上継続的に行っているが、自分たちのビジネス活動が俊敏かつ新鮮でないと役立つ有益な情報はお伝えできないと確信している。
そう思うと日々緊張感をもって仕事に取り組める。

最近は、『蟻の目、鳥の目、魚の目』を意識して活動する必要性を実感している。
私自身、ベトナムや東南アジアビジネスについて話をすることが多

もっとみる
外国人がライバルの時代が始まった

外国人がライバルの時代が始まった

日本企業の海外進出ラッシュは本格的に進みだした。
今や経済新聞などのビジネス情報の大半がアジア進出関連といっても過言ではない。
私は多くの時間を東南アジアを中心とする海外で過ごしているが、特にここ1年のベトナム進出ラッシュには正直驚く。
「いよいよ来たな」と率直に感じる。
当社は中小企業の応援団を自負している。
だからこそ、中小企業こそがもっと海外進出に積極的に乗り出してほしいところだ。
しかし、

もっとみる
アジアでもう一花咲かせている数多くのシニアの方々

アジアでもう一花咲かせている数多くのシニアの方々

日本の東南アジアへの進出が加速度的に増加してきた。
当然のようにコンペティターになる可能性のある現地企業は戦々恐々。
日本の恐るべし品質力、サービス力は世界の経営者が認めるところ。
厳しい戦いを勝ち抜くには性急な企業力の向上が必要だ。

もうひとつ、ベトナム現地の経営者によく頼まれることがある。
さまざまな企業の経営者にお会いすると日本のシニアの力を貸して欲しいという。
研修のため訪問したホーチミ

もっとみる
ベトナムへのインターンは「見習い」でなく『本番』

ベトナムへのインターンは「見習い」でなく『本番』

すでに現在の大学三年生の就職戦線が始まろうとしている。
大手企業中心のインターン活用が活況を呈している。
負けじと、中小企業もインターンに取り組むが、実際に実現するケースは少ない。
昨今の記事などを見ていると、今の国内インターンは企業から過保護な環境を与えられる。
まさに甘やかしの温床といわざるを得ない。
もちろん、国内インターンのメリットを完全に否定するわけではない。
しかし、若者にこそ、単なる

もっとみる
今、就職活動中の皆さんへ 本当の社会は見えていますか?

今、就職活動中の皆さんへ 本当の社会は見えていますか?

今年は、今までに比べて学生の就職活動は遅く動いていると当社でも実感する。
当社は4月から会社説明会を始めた。
東京と関西で例年実施しているが、TV会議システムも使っている。
その場合、私はベトナムのホーチミンから話をすることもある。
最近のニュースによると5月末で学生全体の3分の1程度の内定が決まっているという。
会社は社会の入り口のひとつである。
これは以前からの私の持論であるが、日本が普通にア

もっとみる
アジアでインターンのススメ

アジアでインターンのススメ

今年も終わろうとしている。
先行き不安が先行し、日本人の誰もが元気を失ってしまったように思う。
『それは言いすぎだ』と思われる人もいるだろう。
しかし、日常の大半を東南アジアですごしている私には、日本の外と比較してそう思う。
今、日本の若者は内こもりとよく言われる。
実際、少ながらず若者との接点もある中で、私も同意せざるを得ない実態がある。
就職といえば、相変わらずの大企業志向。
たった数年までは

もっとみる
私達が今の若者にすべきこと、できることとは?

私達が今の若者にすべきこと、できることとは?

日本とアジアを往来していると、痛切に感じることがある。
ビジネス目線が根底にある話ではあるが、日々、日本の中と外での意識ギャップは広がる一方である。
今、日本の外でビジネスの一線で活躍している人は、皆一様に、衰退し沈没しつつある日本の未来を心配し、憂いている。
今の日本人にとって日本の外はアウェーである。
長年、そのアウェーで戦ってきた日本人から日本の中を見ると、余りにも温室で恵まれすぎたホームに

もっとみる
今の若いもんは・・・

今の若いもんは・・・

--今の若いもんは・・・。

40歳を越えてくると、若者に接するとついついこう言いたくなってしまう。
私も会社に入りたての頃、会社のおじさん達によく言われた記憶がある。
私達の世代は『新人類』と呼ばれた。
さすがに宇宙人とまではいかないが、大人達から見たら発想や行動が理解しがたい存在だったらしい。

そもそも私は世代をひとくくりにして考えることに今でも違和感がある。
「今の若いもんは・・・」と言う

もっとみる
中小企業で働き、アジアで活躍することのススメ

中小企業で働き、アジアで活躍することのススメ

――荒波の中でも通用するビジネス筋力を身につけて、アジアや世界で活躍しましょう。

今、率直に若い世代に伝えたいメッセージだ。
日本は経験したことのない試練の時期を迎えている。
ここ数年で日本がアジアで存在感を発揮し、共存共栄の新しい形が創れるかどうか、正念場だ。
そんな中、今の若者には日本の危機、アジアのチャンス共にあまり見えていないと思う。
しかしこれは、日本の中で過ごしていれば仕方のないこと

もっとみる