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アントワープの人たちが愛してやまないのは、ネロではなくてブラボーだった
先月の旅行の続きです。
ベルギーのアントワープでは、「フランダースの犬」のネロとパトラッシュの最終回に出てきた聖母大聖堂で、ルーベンスの絵画を鑑賞しました。
とっても良かったのですが、地元の人たちがこの物語を愛してないことと、その理由もここに書きました。
教会の前にある銅像は、かつて日本から寄贈されたものを撤去したあとに設置された、中国製のものです。(「フランダースの犬」世代には、かなり違和感があるデザイン。。。)
アントワープの地元の人たちが愛しているのは、ネロではなく英雄ブラボーなのです。
聖母聖堂の裏の、マルクト広場の中央に、凛々しいブラボーの銅像がそびえ立っています。その美しさといったら!住民たちの愛を感じずにはいられません。。
夕方になるにつれ、広場がどんどん美しくなるのは、周囲のルネサンス様式の古い建物が控えめなライトアップに映えるから。
1561年から64年にかけて建てられたという情緒たっぷりな建物は、フランスやイギリス、北欧やイタリアとまた違った魅力でいっぱい。ギザギザ感もたまらなくカワイイ。
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建物のひとつは市庁舎で、物語上ではここで絵画コンクールの発表があったのです。落選したことを知ったネロは、火事の疑いをかけられ、仕事をなくし、教会に入ることも許されず、飢えと寒さに絶望します。
「フランダースの犬」の小説が世に出たのは1872年。
英雄ブラボーの銅像が建てられたのは1887年。
2つの物語は、こんなにも大きく違うわけですが、地元の人たちが英雄物語を慕う気持ちは分かりますよね。
ブラボーの伝説は、こんな感じ。
アントワープの川を利用する船、巨人アンディゴーンに通行料を支払うことになっていました。が、それに応じない船乗りは手を切り落とされてしまいいました。そこでローマの英雄シルビウス・ブラボーがやってきて、巨人を退治してくれたのです。巨人の手首を切り落として川に捨てた。つまり手を投げる。というオランダ語が「hand werpen」、アントワープという地名になり、街が自由を取り戻したのです。
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アントワープの魅力をギュっと凝縮したような広場が心地よくて、寒かったけれど外席で食事をして、ゆっくり散歩を続けました。
カフェも美味しくて、行き交う人々を眺めながら心から寛げたし、楽しかったなぁ~。ベルギー旅行は本当によかった。
いつもありがとうございます。
今日も素敵な日をお過ごしください!
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