樋野敬太

会社員(主に人事、ちょっと広報)として、日々仕事に取り組んできます。 2007年に社会…

樋野敬太

会社員(主に人事、ちょっと広報)として、日々仕事に取り組んできます。 2007年に社会人になり、「大事だと思っていたんだ」という自分のこれまでの気づきをお届けします。

記事一覧

製造現場のリーダーに不足しがちなもの

最近、製造現場からリーダー育成に関する相談が寄せられることが多い。 話と聞くと、就職氷河期にあたる40代の現場リーダー層が不在で、50代のベテラン社員が現場を取り仕…

樋野敬太
4か月前
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共有フォルダは組織の写し鏡である

多くの会社では、組織で「共有フォルダ」を持っており、作成したデータや企画書を保存している。共有フォルダの中身は、その組織の歴史そのものであり、整ったフォルダ構造…

樋野敬太
5か月前
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人事の持つべき「公平・公正」②(公正)

人事の持つべき「公平・公正」①(公平)はこちら 絶対的な正しさは存在しない 「公正」とは漢字の通り、公に正しいことである。社会に向けて胸を張れる、といったことだ…

樋野敬太
7か月前
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人事の持つべき「公平・公正」①(公平)

人事として仕事をしているとよく聞く言葉が「公平」と「公正」だ。 「公平」とは「かたよらずに、えこひいきがないこと」(広辞苑第6版)とされ、「公正」とは「①公平で…

樋野敬太
7か月前
8

AI時代の夜明け。私たちは何をすべきか

AI時代が到来する、といった記事を目にする機会が増えている。 きっと、90年代のWindows95の発売当時と似たような雰囲気なのではないだろうか。 時代は韻を踏むを言われる…

樋野敬太
7か月前
4

研修講師の役割とは

ダラダラとしゃべり続ける研修講師。良いことを言ってるんだけど、すでに頭の容量はパンクして、声が音となって右から左に流れていく。 そんな経験、誰しもお持ちではない…

樋野敬太
8か月前
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大きな組織で働くということ

大きな組織で働くってどういうことなんだろうか? 一昔前の「大企業に入れば安泰だ」なんていう声は今は昔。もはや安定のために、滅私奉公する時代でもない。 20世紀サラ…

樋野敬太
9か月前
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成長のマイルストーン

「アンラーニング」や「リスキリング」。新しいことを学びなおす、といった意味の単語が世の中にあふれ、社会は半ば脅迫的に、人の成長をあおる。 終身雇用は「過去」に近…

樋野敬太
10か月前
8

心と体を健康に保つために

年々重要視される「心身の健康」。40歳以降、優秀な会社員が成功できない理由の一つが健康問題とされる。 「心の健康」と「体の健康」は正反対 「体の健康」は、熱がない…

樋野敬太
10か月前
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会社における「コミュニケーション」とは

職場でも研修でもよく聞こえてくる「コミュニケーションが大事だ!」という声。どうしてそんなに大事なのだろうか? コミュニケーションは「社会生活を営む人間の間に行わ…

樋野敬太
11か月前
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社会人基礎力とは②(報連相)

「相談」の本質は、端的な「問い」 組織の一員となった時点で、最も頻度が高いのは「相談」だ。「相談」をするときに心掛けたいのは「内容」と「時間」である。 「相談…

樋野敬太
1年前
8

社会人基礎力とは①(PDCAサイクル)

「社会人、特に会社員として働いていくために必要な基礎力とは何か?」と問われると、まずは「PDCAサイクル」と「報連相」だと答える。 みなさんご存じの通り、「PDCAサイ…

樋野敬太
1年前
8
製造現場のリーダーに不足しがちなもの

製造現場のリーダーに不足しがちなもの

最近、製造現場からリーダー育成に関する相談が寄せられることが多い。

話と聞くと、就職氷河期にあたる40代の現場リーダー層が不在で、50代のベテラン社員が現場を取り仕切っている。ただ、あと数年で60歳の定年を迎えるが、技術継承もさることながら、現場をまとめるリーダーがいない、という話だ。

現場のリーダー候補である30代の中には、仕事ができる人間はいる。ただ、「リーダー」ではないそうなのだ。

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共有フォルダは組織の写し鏡である

共有フォルダは組織の写し鏡である

多くの会社では、組織で「共有フォルダ」を持っており、作成したデータや企画書を保存している。共有フォルダの中身は、その組織の歴史そのものであり、整ったフォルダ構造は整った組織からしか出てこない。

フォルダにも適用できる「コンウェイの法則」

ソフトウエアエンジニアリングの世界で有名な法則に「コンウェイの法則」がある。

組織体制とシステムの構造には相関性があるとされており、共有フォルダを組織データ

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人事の持つべき「公平・公正」②(公正)

人事の持つべき「公平・公正」②(公正)

人事の持つべき「公平・公正」①(公平)はこちら

絶対的な正しさは存在しない

「公正」とは漢字の通り、公に正しいことである。社会に向けて胸を張れる、といったことだ。

これがことのほか難しい。法律を守っていれば胸を張れるのか?そんなものでもないだろう。日本社会の道徳を守っていれば大丈夫か?今の世の中、日本の常識が世界の非常識となることもある。さらに社会の気分は移ろいやすい。昔は許された、もっと言

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人事の持つべき「公平・公正」①(公平)

人事の持つべき「公平・公正」①(公平)

人事として仕事をしているとよく聞く言葉が「公平」と「公正」だ。

「公平」とは「かたよらずに、えこひいきがないこと」(広辞苑第6版)とされ、「公正」とは「①公平で邪曲のないこと。②明白で正しいこと」(同上)とされる。

公平とよく似た言葉である「平等」は「かたよりや差別がなく、すべてのものが一様で等しいこと」(同上)とされ、辞書の上では似たような意味のようだ。

置かれた環境はみんな違う

人事と

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AI時代の夜明け。私たちは何をすべきか

AI時代の夜明け。私たちは何をすべきか

AI時代が到来する、といった記事を目にする機会が増えている。
きっと、90年代のWindows95の発売当時と似たような雰囲気なのではないだろうか。

時代は韻を踏むを言われるが、AIもWindows95当時と同じく、5~10年程度またはそれ未満の時間をかけながら、普及していくだろう。

今、私たちがWord・Excel・Poiwerpointを基本に考えて仕事をするように、10年後にはAIを発想

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研修講師の役割とは

研修講師の役割とは

ダラダラとしゃべり続ける研修講師。良いことを言ってるんだけど、すでに頭の容量はパンクして、声が音となって右から左に流れていく。

そんな経験、誰しもお持ちではないだろうか?

私は研修講師は、学校の先生や学者ではいけないと考えている。あくまで、組織人としての成長や行動変容をサポートする伴走者であるべきだ。

気づきを与え、行動変容を促せ

研修とはOff-JT。普段働いている職場は、何か気づきを得

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大きな組織で働くということ

大きな組織で働くということ

大きな組織で働くってどういうことなんだろうか?

一昔前の「大企業に入れば安泰だ」なんていう声は今は昔。もはや安定のために、滅私奉公する時代でもない。

20世紀サラリーマンの「お給料もらっているんだから、我慢は必要」という主張と、将来を担う20代の「やりたいことに挑戦したい」という主張の対立は日を追うごとに激化している。

多様性をはらんだ組織

そもそも「大きな組織」とは一体何なんだろうか?

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成長のマイルストーン

成長のマイルストーン

「アンラーニング」や「リスキリング」。新しいことを学びなおす、といった意味の単語が世の中にあふれ、社会は半ば脅迫的に、人の成長をあおる。

終身雇用は「過去」に近づき、能力や業務内容に見合って処遇するジョブ型雇用が脚光を浴びる。

自分は成長できているのか?自分の現在地点に不安に感じる機会は少なくないはずだ。

ヒトは一直線には成長できない

私の経験と実感から言うと、人の成長はリニア(直線状)で

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心と体を健康に保つために

心と体を健康に保つために

年々重要視される「心身の健康」。40歳以降、優秀な会社員が成功できない理由の一つが健康問題とされる。

「心の健康」と「体の健康」は正反対

「体の健康」は、熱がない、痛くないなど、不足した状態を嫌う。また、中性脂肪が高くないなど、過剰の状態を避ける。

人間は恒温動物(外気温が変化しても体温を一定に保つことができる動物)で、暑すぎず寒すぎず、過不足のない快適な状態を維持することが「体の健康」の秘

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会社における「コミュニケーション」とは

会社における「コミュニケーション」とは

職場でも研修でもよく聞こえてくる「コミュニケーションが大事だ!」という声。どうしてそんなに大事なのだろうか?

コミュニケーションは「社会生活を営む人間の間に行われる知覚・感情・思考の伝達」(広辞苑 第6版)とされるが、業務におけるコミュニケーションはもう少し定義が狭い。

会社でも、人間関係構築を目的としてコミュニケーションは、会社生活を楽しくする・仕事を円滑に進めるうえで大事だが、ここでは「相

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社会人基礎力とは②(報連相)

社会人基礎力とは②(報連相)


「相談」の本質は、端的な「問い」

組織の一員となった時点で、最も頻度が高いのは「相談」だ。「相談」をするときに心掛けたいのは「内容」と「時間」である。

「相談」するとき、あなたは相手に何かしらの意見を求めている。
相手の話をしっかり聞けるよう、自分の時間は相談の1/3程度には抑える意識を持っていると、相手にとっても楽かもしれない。そして、何より端的な「問い」を持っていくことが重要である。

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社会人基礎力とは①(PDCAサイクル)

社会人基礎力とは①(PDCAサイクル)

「社会人、特に会社員として働いていくために必要な基礎力とは何か?」と問われると、まずは「PDCAサイクル」と「報連相」だと答える。

みなさんご存じの通り、「PDCAサイクル」とは「Plan(計画)・Do(実行)・Check(検証)・Action(改善)」の頭文字で仕事の質を継続的に高めていく働き方。「報連相」とは「報告・連絡・相談」で組織で効率的に仕事をしていくための手段である。

「PDCAサ

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