三戸政和×光本勇介 「資本家 / 起業家マインドセット」
7/17,NewsPicksアカデミアによる光本勇介氏と三戸政和氏による「資本家 / 起業家マインドセット」が開催された.
0-1. 三戸政和氏について
株式会社日本創生投資 代表取締役社長.同志社大学卒業後、2005年ソフトバンク・インベストメント(現SBIインベストメント)入社.ベンチャーキャピタリストとして日本やシンガポール,インドのファンドを担当し,ベンチャー投資や投資先にてM&A,株式上場などを行う.2011年兵庫県議会議員に当選し,行政改革を推進.2014年地元の加古川市長選挙に出馬するも落選.2016年日本創生投資を投資予算30億円で創設し,中小企業に対する事業再生・事業承継に関するバイアウト投資を行なっている.また,l事業再生支援を行う株式会社中小事業活性の代表取締役副社長を務め,コンサルティング業務も行なっている.
著書として,2018年4月「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」が10万部越えのベストセラーとなった
最新の著書として,2019年4月に「資本家マインドセット」がNewsPicks Bookより発刊された.
ホリエモンとも共に行動する,投資のプロフェッショナルだ.
0-2. 光本勇介氏について
2008年,最短2分でオンラインストアを作れるサービス『STORES.jp』等を運営する株式会社ブラケットを創業,2013年にZOZOTOWNを運営するスタートトゥデイへ売却.その後スタートトゥデイ社に対しMBOを実施,同月,ブラケット社取締役会長に就任.2017年2月株式会社バンク創業,2017年6月に目の前のアイテムを瞬間的にキャッシュに変えられるアプリ『CASH』をリリース.2017年10月に株式会社バンクをDMM.comへ売却.2018年6月にあと払い専門の旅行代理店アプリ『TRAVEL Now(トラベルナウ)』をリリース.2018年11月にDMM.com社に対しMBOを実施し,現在に至る.
著書として,2019年5月に「実験思考」がNewsPicks Bookより発刊された.
価格はなんと定価390円,kindleだと無料!購入後,QRコードにて読者が特典別で価格を決める方式で,出版業界を激震させた.現在1億円以上集まり,支払いはクローズされている.
光本氏は,月一でホリエモン,箕輪厚介氏が集まる「光本会」を開催してるほど,起業家としてかなり注目されているビジネスパーソンだ.
1. 資本家 / 起業家マインドセットとは
資本家マインドセットとは,「究極に効率化できる人」と三戸氏は言う.
株を持つという事は,会社の運営側とは対照的に,自分が動かなくても配当金やキャピタルゲインが戻ってくる.そうすると,効率的な時間を得て,自分が動かなくてもやりたい事,面白い事が出来る.本当に好きな人と好きな事を好きな様に物事を進める事が一番出来る.
一方で,起業家マインドセットとは,「自分で好きな様に事業という作品を創り,運営する事が出来る」と光本氏は言う.
企業は著書でも記した通り,「実験」である.やってみないと分からない事はたくさんあるし,思い通りには絶対に行かない.だったら,とりあえずやってみる,という思考を持っている.また,やってみて学べる事,成長できる事がたくさんあり,それを楽しめるマインドである.
双方で一番違うのは「自分で動きたいか,そうでないか」だろう.資本家には基本的に自分は動かず,数多くの事業を見たいというマインドがある.
対して起業家には,事業に手を出し判断をしてしまいたい,というマインドがある.光本氏は「出資は経営判断が自分で出来ないから,全く面白くな買った」と言っていた.
どちらが良いというわけではなく,双方にはかなり対照的なタイプがあると言えるだろう.
2. 会社員で資本家マインドを持ち,利用できるのか
副業規定の会社もある中,働くわけでもないため,株の売買は可能である.三戸氏によると,数十人,数百人規模の会社ではなく,小さな事業を買うイメージで良いと言う.買った後に,自分のリソース範囲で手助けをし,暖かく見守る事はやりやすい.
ここで次に不安視されるのは,実際に株主になったところで,本業と別に運用できるのかだ.それを考えた時に,出来ない前提から計算するのではなく,孫さんの様な大きなファンドを持っている方は,いくつもの会社を持っている.それを考えると,「出来る出来ない論」ではなく,出来る人がいるなら,成功から逆算して自分でも出来るはずだ,という考え方が大切だ.
孫さんまでビックでなくても,数十社持っている人はたくさんいる.そしたら自分でも1社くらい持てるのでは?というのが「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」の本質である.
3. "行動"の一歩を踏み出す
起業家マインドを持ってたり,起業したいと思う人はたくさんいる.光本氏からすると,そしたらなぜやらないのか,と疑問に感じる.
「やった事がないから怖い」というのは何事においても当然思うだろう.しかし,経験した身からすると,想像以上に怖いものではない.
少し話は逸れるが,この記事はとあるスターバックスで綴っている.その時に感じたのが,おそらく新しい場所で初めて仕事をし,例えば研修時の初めての接客,というのは怖くはなかっただろうか?
アルバイトを始め,注文ミスをしてクレームがきたらどうしよう,電話なんて緊張するな,という様な不安がよぎった経験がある人は少なくないはずだ.
要は初めて身を置く環境には不安があって当然だ.しかし,やっていくうちに慣れると大したことではない.
また,これだけ情報がたくさんあり,起業のリスクはある程度限定されている.上手くいけばベストだし,上手くいかなくても成功したよりも得ることはたくさんある.出資においても同じだが,自分のタイプに合わなかったら,止めて会社に戻れば良いのである.
4. せどり経験
光本氏が元々起業しようと思ったきっかけは,高校時代に始めた「せどり」である.
裏原宿のアパレルブランドを,自分で開設したブログで地方に発信したら,高校生ながら月に100万円ほど稼げる様になったそうだ.
せどりで「安く仕入れ,高く売る」というビジネスの基本的なベースを経験してみると,意外とこんなもん,と感じだそうだ.
こう聞くと,月100万稼ぐ方法なんてたくさんありそうに思える.しかし,実際に多くの人は「アイデア」のイメージは持っているが「方法」が分からない人は多くいる.
結局はやったことないとイメージしづらい.アイデアはたくさんあっても,それを落とし込めるかどうかがサラリーマンと起業家の決定的な違いである,と三戸氏は言う.
実際にその様な方法論を三戸氏が運営するオンラインサロンでは発信している.そのサロンでは,個別具体的な細かい方法論のアドバイスを聞ける事ができる.
まずは1ヶ月など,決めてせどり経験をしてみるのは,色々学べる事がたくさんあるかもしれない.
5. 今,光本勇介が実現したい事
光本氏が今実現したい事,それは自分が生んだサービスをマス化する事だ.この瞬間に日本のwebサービスを10個あげるとなると,Yahoo!,楽天,ぐるなび,メルカリ,zozotown…意外と挙げられないのが現状だ.これだけサービスで溢れているのに,実はみんなに知られていないと言うのが現状だ.
これまで光本氏が2回もの売却に至った経緯として,このマスに対してウケるためのショートカットだと言う.
例えば,Instagramを創った人はすごいが,Facebookから買収されたからと言って皮肉なことを言う人はいない.Youtubeを創った人はすごいが,Googleから買収されたからと言って皮肉なことを言う人はいない.要は,創った人がすごいのであって,そこまで認知される様になった経緯は関係ない.
6. 会社を買うときのポイント
会社を買う際に一番大切なポイントは「人」である.その先の目標なども含めて,会社と自分が合うかどうか,言わば就職面接の様なものだ.
先ほども書いた様に,サラリーマンが会社を買う,と言うのは最初は十人もいない様な小さな会社である.そこにいる社員数人がどの様な人かを把握し,息が合うかどうか心通じれば基本的に非常事態に陥ることはない.
7. 人を募り,巻き込む力
インターネット会社に絶対に必要なものはシステムであり,それを創る人が不可欠だ.プログラミング経験がない光本氏はどうしたか.
一番最初は,お金がない時に求人広告で引っかかった二十歳の専門学校卒業生を雇った.それまでは外注していたが,意思疎通が全く取れなかったそうだ.結果論ではあるが,内製化した選択は成功だった.
これについて三戸氏は「相乗効果」ではないかと言う.雇う側は熱い想いを持ち,人を口説ける事が大切だ.それ故,外部との共創は愛情が湧かず,良い物は作れない.
だが,人を口説くのは得意不得意があり,1人目を雇うのはかなりハードルが高い.そういう面でも,小さな会社を買えば既にに人がいるため,ハードルが下がるのではないか,というのが三戸氏の持論だ.
8. 最後に
どちらのマインドにも,まずは「行動」が大切である.
SNSのプロフィール欄を少し変えてみると,声が掛かるかもしれない.せどりを小さな額で初めてみると,ビジネスの実態が学べるかもしれない.
今の時代には大量の情報が流れており,How toはすぐに分かる.まずは小さなアクションを起こす事,これが資本家,起業家に限らず必要なマインドである.
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