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指導者と精神医学(3): 永遠の少年、スティーブ・ジョブズ

皆様、こんにちは!鹿冶梟介(かやほうすけ)です。

シリーズ「指導者と精神医学」ですが、今回で3回目となります。

1回目は、エイブラハム・リンカーン、2回目はアドルフ・ヒトラーと政治家を中心に紹介しました。

しかし、指導者とは政治家には限らず、経営者や思想家なども含まれます

そして今回の記事では、カリスマ経営者&ビジョナリーであるスティーブ・ジョブズを精神医学の観点から解説いたします。

ご存じの方もいるかと思いますが、生前のジョブズはかなり「クセ」のある人物で、人間性に相当問題がありました。

それゆえ、ジョブズのメンタルヘルスについて様々な憶測が飛び交います。

例えば、「彼の自己中心的な性格は自己愛型パーソナリティ障害の典型である」とか、「製品に対する強烈な拘りは強迫性パーソナリティ障害の症状」…、という具合に様々な専門家から"診断(diagnosis)"を下されております。

しかし、今回小生が紹介するのは、「幼少期のスティーブ・ジョブズの診断」です。

彼のライフヒストリーを眺めると、小生の頭の中に、このあまり耳慣れないある疾患名が思い浮かんできます。

果たして、スティーブ少年の精神科的診断はいかに...?

【スティーブ・ジョブズとは?】

本名: Steven Paul Jobs

米国生まれのの起業家、実業家、工業デザイナー。

世界的企業Appleの共同創業者の一人。

iPhoneおよびiPadを世に送り出した。

【スティーブ・ジョブズの生い立ち】

1955年2月24日、シリア人の父とアメリカ人の母との間に、サンフランシスコにて出生。

スティーブは生後すぐに養子に出され、養父母となったポール・ジョブズクララ・ジョブズ夫妻によって育てられる。

養子に出す時、実母は「スティーブを必ず大学に進学させる」という条件を出すが、スティーブは大学を半年で中退する…。

ちなみにスティーブは、30歳のとき実母と再会するが、実父とは死ぬまで会おうとしなかった

しかし、実はお互い面識がない時に、実父が働いているレストランにスティーブが客としてきたというエピソードがある(世の中、狭い!)。

【スティーブ・ジョブズの生涯】

1955 (0歳): サンフランシスコにて出生。生後まもなくポール・ジョブズ夫婦に引き取られる。

1971(16歳): Appleのもうひとりの創業者スティーブ・ウォズニアックと出会う。

1972(17歳): リード大学に進学するものの半年で中退。この頃、幻覚剤LSDを使用し始める。同年、電話ハッキング機器「ブルーボックス」を作成。

1974(19歳): ビデオゲーム会社アタリ社入社。雇ってくれとゴネ、「警察を呼ぶか?採用するか?」と人事担当に迫って採用された。この年、7ヶ月間インドで放浪する。

1976(21歳): Apple Iを販売。その利益で、ジョブズ・ウォズ・マークラで「アップルコンピュータ」を設立。

1977(22歳): Apple IIを開発・販売。爆発的なヒットをとげる。(開発はウォズニアックがほぼ独力で行う)

1983(28歳): 当時ペプシコーラの社長だったジョン・スカリーを「このまま一生砂糖水を売りつづけたいか? それとも世界を変えたいか?」と口説き落とし、Appleの社長にヘッドハント。

1984(29歳): Macintoshの販売を開始。

1985(30歳): 5月にアップルの会長に就任するも、アップルでの全ての仕事を剥奪される。9月、Appleを辞任。新しい会社NeXTを立ち上げる。

1986(31歳): ジョージ・ルーカスのコンピューター関連部門を買収し、ピクサーを立ち上げる。

1991(36歳): ローレン・パウエルと結婚。ちなみに前の恋人クリスアン・ブレナンとの間に子供がいたが、当初は認知しなかった(DNA鑑定をしても!)。

1995(40歳): ピクサー制作の「トイ・ストーリー」が爆発的ヒット。ピクサーも株式上場を果たす。

1996(41歳): アップルコンピュータがNeXTを買収することで合意。ジョブズは非常勤顧問としてアップルに復帰する。

1997(42歳): 当時のCEOだったギルアメリオを追放し、アップルのiCEO(暫定CEO)に就任する。このとき、20周記念にもらったMacintoshコンピューターを窓から投げ捨てた

1998(43歳): ジョブズ復帰初のMacとなる「iMac」を発売。大ヒットする。

2000(45歳): 正式にアップルのCEOに就任する。

2001(46歳): iTunes、iPod、Mac OS Xを発売。

2004(49歳): 膵臓がんと診断されるが、仕事復帰する。

2005(50歳): スタンフォード大学の卒業式で「Stay hungry, stay foolish(貪欲であれ、ばかであれ)」のスピーチをする。

2007(52歳): iPhoneを発売。

2009(54歳): 重度の肝疾患を患いCEOを休職。ティムクックが一時代行するも仕事復帰を果たす。

2010(55歳): iPadを発売。

2011(56歳): 再び病気療養することになりCEOを休職。ティムクックが代行することになるが、そのまま復帰することはなく8月にCEOを辞任。このときApple社の時価総額はエクソンモービルを抜き、世界最大の企業となった。10月4日、彼にとって最後のiPhoneである4Sのリリースを発表。10月5日死去。

スタンフォード大学での講演の様子


【幼少期のスティーブ・ジョブズ】

前述のように、スティーブ・ジョブズは、アップダウンの激しい生涯を送りました(まるで冒険活劇のようですね)。

では、幼少期のスティーブはどんな子供だったのでしょうか?

以下に彼の「診断」に関わるエピソードや周囲の評価を紹介いたします。

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偉大な指導者の栄光の影に、苦悩や悲しみあり?歴史上の指導者のメンタルヘルスについて解説!

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