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シン・出版大全~幸せな出版をするために知っておくべきこと

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自分の本を出版したい方、出版に興味のある方のための基礎知識を述べる連載です。出版業界事情、出版へのロードマップ、企画書の作り方、本の売り方など、出版にまつわるAtoZを書いていき…
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【初出版『最強の法則』100plus】vol.153:著者になってほしい人BEST3-③

【初出版『最強の法則』100plus】vol.153:著者になってほしい人BEST3-③

前々回から、編集者が「出版してほしい」と思う人とその判断基準をお話しています。
私の基準は、下記の3つです。

⑴数字で表せる実績がある
⑵読者に未来を見せられる
⑶独自性を持っている

前回までは⑴と⑵を解説しました。
今回は、「⑶独自性を持っている」とはどういうことか、お話します。


独自性は、オリジナリティ、独創性、驚くような面白さと言ってもいいかもしれません。
少なくともビジネス書や自

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【初出版『最強の法則』100plus】vol.152:著者になってほしい人BEST3-②

【初出版『最強の法則』100plus】vol.152:著者になってほしい人BEST3-②

前回から、編集者が「出版してほしい」と思う人、あるいはその判断基準をお話しています。
私の基準は下記の3つです。

⑴数字で表せる実績がある
⑵読者に未来を見せられる
⑶独自性を持っている

前回は⑴を解説しました。
今回は、「⑵読者に未来を見せられる」とはどういうことか、お話します。


読者はなぜ、本を買うのでしょうか。
なぜ、何時間もかけて読むのでしょうか。

読者は書籍に対して、自分の不

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【初出版『最強の法則』100plus】vol.125: 企画を変更するときは原点に返る

【初出版『最強の法則』100plus】vol.125: 企画を変更するときは原点に返る

こんにちは!

私の出版企画を見直す作業。
次は、下記の「5D」の「③どんなことを?(読者の悩み・不安・問題・欲望など)」解決する企画なのかです。

●企画を作る際に考えるべき「5D」
①誰が?(著者)
②誰のために?(読者)
③どんなことを?(読者の悩み・不安・問題・欲望など)
④どんな方法で?(解決する手段、方法、提案)
⑤独自性は?(その方法や考えのオリジナリティ、個性)

連載vol.11

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.117:SNS運用やレビューも戦略的に

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.117:SNS運用やレビューも戦略的に

前回、宣伝部のお仕事を紹介したとき、
大切なことを忘れていました。

新聞や電車内広告などのマス媒体での宣伝も重要ですが、
いまやSNSや口コミでの認知と拡散を、
戦略的にやっていくことが必要です。
実際、宣伝担当の仕事でも大きな比重を占めています。

出版社の宣伝部も出版社の公式アカウントとは別に、
単体でSNSを運用しているケースが多くなっています。

編集者も個人でアカウントを持っていたり、

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.112:流出厳禁!編集者のホンネ(1)

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.112:流出厳禁!編集者のホンネ(1)

編集者が初出版の方に対する場合、本心はどう思っているのでしょうか。
ちょっと気になりますよね。

ある出版社の新著者Aさんの担当編集者Bさんと、上司の編集長の会話をこっそり録音しました(ウソです)。
まずは、2人の会話を聞いてみましょう。

<企画会議を終えて>
編集長「新人のAさんの企画、会議通ってよかったね!
営業の役員から反対意見を言われたときは、ヒヤヒヤしたよ」

Bさん「はい、ありがとう

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.111:コロナ禍での編集者との付き合い方

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.111:コロナ禍での編集者との付き合い方

編集者と初出版の著者の関係は、
よく料理人と料理の素材、特に「まな板の鯉」に例えられます。
編集者は料理人であり、著者のあなたとあなたのコンテンツが「まな板の鯉」です。
このたとえの意味はいろいろあります。

同じ素材でも、編集者の腕や素質によって、本の出来が変わってくる。
あるいは、素材が悪ければ編集者の腕がどんなに良くても、いい本はできない。
そして、
鯉であるあなたは編集者に身をゆだねて、「

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.110:書店さんは大切なビジネスパートナー

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.110:書店さんは大切なビジネスパートナー

以前も少し取り上げましたが、著者としての書店さんとの付き合い方を深堀りします。

ただお客さんとして行くのと違って、
著者として書店さんや書店員さんと接する機会は、
大まかに3種類あります。

①サイン色紙、サイン本を書く(間接的な接触)
②書店訪問をする
③サイン会やトークショーなどイベントを行う

心構えとしては、書店さんをクライアント、あるいはビジネスパートナーと同じと思って接すれば間違いは

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.109:返品は出版社の一番の悩みの種

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.109:返品は出版社の一番の悩みの種

出版社も書店さんも取次も、悩みの種は返品です。

簡単に言えば、書店さんは一度仕入れたが売れない出版物を、
出版社に返品することができます。
つまり、10冊仕入れて5冊しか売れず、残りの5冊が売れそうにない――そう判断したら、書店さんは取次を通して、5冊を出版社に返品するのです。

出版社は取次経由で10冊分の売上げをいったん受け取っていますが、
返品されたら5冊分の売上げを返さないといけません。

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.108:重版は著者として一人前の証し⁈

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.108:重版は著者として一人前の証し⁈

前回は「初版部数」についてお話しました。
今回は「重版」についてお話します。

重版とは、初版部数に加えて、刷り増しすることです。「増刷」ともいいます。
初版部数5000部に加えて、2000部刷り増した場合は、この2000部分を重版といいます。

多くの編集者・出版社の第一目標は、初版の売り切りではなく、重版です。
制作原価が高くなりすぎて、重版にならなければ赤字――という話をよく聞きます。
逆に

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.107:初版部数はシビアに計算される

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.107:初版部数はシビアに計算される

著者の方、著者候補の方にとって、
もっとも気になるのは「初版部数」でしょう。
言うまでもないかもしれませんが、
あなたの新刊が発売される際に印刷される部数(冊数)のことです。
いわば、あなたの著作に対する出版社の「評価」「期待値」と言えるでしょう。

初版部数は、ますますシビアに計算される傾向にあります。
それは、昨年2021年こそ対前年比は上がりましたが、
紙の書籍の売上げが長期低落傾向にあるか

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.106:編集&販売「チーム力」で売る

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.106:編集&販売「チーム力」で売る

1冊の本を完成し、販売するには多くの人が関わっています。
出版社内部の主な担当だけでも、編集、販売(営業)、宣伝、広報、製作、関連事業部など主な部署が全て関わってきます。
著者のあなたの窓口は編集者1人かもしれませんが、
出版社は会社をあげてあなたの著作を売る、ということを忘れないでください。

なかでも本を売り上げていくのに重要なのは、編集と販売の「チーム力」です。
これが弱いと、売れる本も売れ

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【初出版『最強の法則』100plus】
vol.105:著者と編集者、出版社との相性

【初出版『最強の法則』100plus】 vol.105:著者と編集者、出版社との相性

今回から皆さんに寄せられた「素朴な疑問」や「初出版あるある」を検証していく内容にしていきます。

よく聞かれるのが、
「著者と出版社、あるいは編集者との相性の良い・悪いはあるんですか?」という点です。
この場合の相性とは大きく2つの意味があるでしょう。

①人間的な相性
②売上げや分野による相性

それぞれ、検証していきましょう。

①人間的な相性

著者も編集者も人間ですから、お互いに相性の合う

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【初出版『最強の法則』100】
vol.94:出版講演会は本を配るぐらいの気持ちで

【初出版『最強の法則』100】 vol.94:出版講演会は本を配るぐらいの気持ちで

出版後にセミナーや講演会を開催する方、呼ばれる方は多いと思います。
特に3月、4月は出版ラッシュのためか、毎週のようにありますね。

講演会にも様々な種類があります。

・出版社が書店さんなどで開催する出版記念サイン会(トークショー)
・ご自分で開催するセミナーや講演会
・知人の著者や応援者の方などが開催するセミナーや講演会

講演会という晴れの舞台。
元々あなたのファンや応援者の方が来てくれます

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【初出版『最強の法則』100】
vol.37:企画書の構成案は“オリジナルワード”で勝負

【初出版『最強の法則』100】 vol.37:企画書の構成案は“オリジナルワード”で勝負

企画書の中でも重要な「構成案」(章立て、項目)。
前回までに、構成案のポイントとして、主に下記の3つを述べました。

①始めは類書のTTP(徹底的にパクる)でいい
②構成案にはあなたのコンテンツ、知識、経験を120%出す
③章立ては「起承転結」ならぬ「起結承転結」で

これに加えて、2つお願いしたいと思います。
・編集者が「おやっ?」と思うような、オリジナルな表現・内容を入れること
・できるだけ具

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