川田修(Osamu Kawada)
1人の書籍編集長が日常生活の中でどのように仕事をしているのか、何を考えているのかをあまさず書いていきます。
自分の本を出版したい方、出版に興味のある方のための基礎知識を述べる連載です。出版業界事情、出版へのロードマップ、企画書の作り方、本の売り方など、出版にまつわるAtoZを書いていきます。
「人間として、アーティストとしてスゴい!」 最初に出た感想は、それでした。 昨日、映画「共に生きる 書家金澤翔子」の完成披露試写会に行ってきました。 映画は、NHK大河ドラマ「平清盛」の題字やローマ教皇庁に寄贈した「祈」の書などで知られる世界的書家・金澤翔子さんと母の泰子さん、関係者を取材したドキュメンタリー。 ダウン症である翔子さんが書家として認められるまでの努力や挑戦、彼女の書道の師でもある泰子さんがどのように彼女と向き合ってきたのかなどにリアルに迫っています。 監督
【楽しい初出版110】出版したら完結ではなく、出版はスタートです。出版するだけで生活できる方は、ほとんどいません。むしろ、あなたの人生や仕事に出版をいかに活かすか、を考えてほしいのです。そして、あなたの著書を読者の人生や生活にいかに活かしてもらうか、を。それが出版の醍醐味です。
【楽しい初出版109】出版はマスメディアとしての表現形式の一つですが、1対1の関係を作りやすいメディアでもあります。著者とあなた。本を読んでいるときの“世界”は、登場人物を除けば2人しかいません。書籍は親和性が生まれやすく、ファンになりやすいと言われる理由の一つです。
【楽しい初出版108】出版したい人の誰もが出版できるわけではありません。ただ、誰もが出版に挑戦するチャンスはあります。スゴイ人、何かに優れた人が出版するものと思っている方もいるでしょう。本当にそうでしょうか。 “共感できる人”“安心できる人”が出版するのもありですよね。
【楽しい初出版107】昨日、出版志望者や著者の方々約10人とお話する機会がありました。抱えている悩みや課題は、皆さんそれぞれ。解決法も違います。それを個別にサポートしていくのが自分の役割だなと改めて感じました。書籍のコンテンツにも通じますが、一般化の後は個別化が必要なのです。
【楽しい初出版106】出版とは、新しい未来をつくることです。読者、ひいては社会を変えていく行動です。あなたの作品を読んで、読者の人生や生活が激変するかもしれません。あなた自身も変わるかもしれません。ひいては、社会も変わっていく。そのような可能性に満ちた行動なのです。
【楽しい初出版105】出版によって国内・アジア圏のみならず、世界に“市場”が広がります。世界的人気作家の村上春樹ほどではないにしても、ビジネス書に限っていえば、海外版元からの翻訳出版の問い合わせは、絶えることがありません。外国企業との提携ビジネスに発展するケースもあります。
【楽しい初出版104】初出版で新規事業の拡大やコミュニティづくりに成功した著者の方は多数います。読者が書籍によって著者の存在を知り、その考えや知識・行動に共感し、興味と関心が湧いた結果です。出版によるブランディングは、世界規模に拡大する可能性を秘めています。
【楽しい初出版103】出版によって、TV・新聞などマスメディアから取材を受けたり、有力インフルエンサーからコラボを申し込まれる可能性も出てきます。私の担当した著者は、そうした過程を経て、地方選挙の有力候補にまで担ぎ上げられました。出版とはいわば、マス的存在になることなのです。
【楽しい初出版102】出版によって、異分野の方とのコラボやビジネス展開の可能性が高まります。書籍は俗に「名刺代わり」「営業マン」とも言われます。お相手はあなたの書籍を全部読まずとも、商業出版の著者であり信頼性が高いと判断しているはず。新しい可能性がどんどん広がっていきます。
【楽しい初出版101】出版によって、あなたに講演依頼が舞い込んでくる可能性が高まります。ある地方公共団体の方に聞いたのですが、講演や講座をお願いする場合、同じくらいの実績なら著書がある方を選ぶそうです。それは民間でも同様。それだけ、出版は信用と権威性が高まるということですね。
【楽しい初出版100】他の著者や有名講演家、経営者とのコラボ講演会(セミナー)も効果的です。お相手のファンをあなたのファンにできる可能性があります。逆も真なり。こうして、高いレベルでお互いに切磋琢磨していったり、応援し合ったりできる世界が広がる――これも出版の醍醐味です。
【楽しい初出版99】著者のあなたもサイン会が楽しめるといいですよね。数年前に、サインをデザインして作ってくれるサービスがあると知り、ビックリしました。カッコいいサインを作ってもらえたら、サインするときも楽しいはず。スタンプやシールを作っている方もいます。何事も工夫次第ですよね。
【楽しい初出版98】出版記念講演会やセミナーの後のサイン会。ここは絶好のファンづくりの場です。まず読者がどういう方なのかがわかり、直接感想を聞くことができます。あなたの人となりを伝えることもできます。サインするのは緊張もするし、労力と時間もつかいますが、それだけの価値があります。
【楽しい初出版97】私はサイン会や出版記念セミナー、講演会が大好きです。現在はリアル開催がどんどん増えていますので、直に著者の姿を見て、声を聞き、話を聞くことができます。著者との懇親会も楽しいですよね。そして何よりも、読者の方の感想を直に聞けて、感謝さえしてもらえるのです。
【楽しい初出版96】あなたが著者としてデビューした後には、新しい出会いが待っています。読者やあなたのファン、そして、著者仲間、編集者たち。思わぬところから、講演の依頼があるかもしれません。新しい仕事がもちかけられるかもしれません。フィールドが一気に広がるのです。