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【初出版『最強の法則』100plus】 vol.111:コロナ禍での編集者との付き合い方

編集者と初出版の著者の関係は、
よく料理人と料理の素材、特に「まな板の鯉」に例えられます
編集者は料理人であり、著者のあなたとあなたのコンテンツが「まな板の鯉」です。
このたとえの意味はいろいろあります。

同じ素材でも、編集者の腕や素質によって、本の出来が変わってくる。
あるいは、素材が悪ければ編集者の腕がどんなに良くても、いい本はできない。
そして、
鯉であるあなたは編集者に身をゆだねて、「好きに料理してください」と板の上に乗る――そんな心構えが必要である
ということでもあります。

実務面を見てみましょう。
編集者は出版社の意向を受けた会社の代表であり、あなたの最初の窓口です。
初出版で不慣れなあなたのリード役であり、ビジネスパートナーでもあります。

以前編集者と著者の相性の話をしましたが、
少なくとも数カ月、長いときは1年以上も一緒に歩んでいく相手です。
普段のビジネスでもパートナーや協業関係の方がいる人は多いと思いますが、
お互いに信頼と信用が大事であるという点は、
編集者と付き合う場合もなんら変わりません。

あなたの本をきちんと作り、売っていく。
目的は共通している
はずです。

編集者の人間性を理解する。あなたも理解してもらう。
レスポンスは早めに返す。
いいものをつくるために、お互いに納得のいくまで話し合う。
編集者は自分のスキルと知識と人脈を総動員し、あなたも同じように全力で取り組む。

長いスパンでの取り組みですので、途中いろいろと問題は出てくるかもしれませんが、
誠意をもって解決する。

当たり前のことを当たり前にやるだけでいいのです。

一昔前は、打ち合わせと称して、毎週のように編集者と著者が食事や飲み会をしていた時期がありました。
確かに交流が深められ、新しいアイデアや企画が生まれるなど、メリットはたくさんありました。
一方で、お互いに酔いつぶれて「昨日はなにを話しましたっけ?」となることもありました(苦笑)。

現在は、コロナ禍が長く続き、Zoomでは会っているが、リアルでは一度も会わずに本ができてしまった――そんなことも珍しくない状況です。

それだけに、編集者との人間関係を築くのが難しいと感じる人がいるかもしれません。
お互いにビジネスライクになることも避けられません。
しかし、その点はSNSやメール、動画のオンラインサービス、電話を駆使してフォローするしかありません。
打ち合わせもZoomや動画サービスを使って気軽にでき、移動の手間もなく、記録もしやすいなど、メリットもたくさんあります。

私も著者の方との打ち合わせや取材の9割がZoom、という状況がずっと続いています。
リアルでの打ち合わせや食事は、相手方のお考えや都合に合わせていますが、ほとんどありません。

クラブハウスが特にそうですが、SNSが発展したおかげで、新しい著者候補の方に接触はしやすくなってきたな、とつくづく感じています。
「ぜひ、クラハのルームに出演して下さい」「新しい企画のご相談をしたいです」などと、
以前よりお伝えしやすくなっているのは事実です。

サイン会や講演会は、最近ではリアルとオンラインの両方でやるケースが多く、逆に遠方の会場でも参加しやすくなってきています。
この状況がいつまで続くかわかりませんが、柔軟に対応していくしかないな、と感じています。

次回は、編集者はどういう考えを持って仕事をしているのか、本音に迫ります。
ではでは!

書籍を出版したい方を支援するグループを立ち上げました。 上から目線で出版に向けての指導やプロデュースをするという形ではなく、 著者が出版して目標を達成するまで、共に歩んでいく――そのような関係性を「出版パートナー」と呼び、私たちの理想形としています。 よろしくお願いいたします。