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【初出版『最強の法則』100plus】 vol.106:編集&販売「チーム力」で売る

1冊の本を完成し、販売するには多くの人が関わっています。
出版社内部の主な担当だけでも、編集、販売(営業)、宣伝、広報、製作、関連事業部など主な部署が全て関わってきます。
著者のあなたの窓口は編集者1人かもしれませんが、
出版社は会社をあげてあなたの著作を売る、ということを忘れないでください。

なかでも本を売り上げていくのに重要なのは、編集と販売の「チーム力」です。
これが弱いと、売れる本も売れません。

この本は何が売りなのか。
どこが類書と違うのか。
読者ターゲットはどういう人なのか。
どの書店でどのように売っていくのか。

などなど、編集と販売の間で販売戦略を一致させておく必要があるのです。

昔から「編集と販売は基本、仲が悪い」と言われてきました。
編集は「販売がちゃんと売らないから売れない」「販売に企画をボツになれた」とグチを言います。
販売は販売で「売れる企画じゃないから、売れないんだ」とこぼします。

私も長年、編集サイドの責任者として販売部門との交渉窓口をやった経験があり、
両方の意見を聞く機会が多かったです。
両方の言い分に挟まれて、調整に苦労したこともあります。
販売と意見が合わず、寂しい思いをしたこともあります。

しかし、当時も今も感じているのは、
お互いに反目し合っていては、本は売れないということです。
売れる本の裏には、編集と販売の強力なタッグがあるのです。
実際、ベストセラーをよく出す出版社は編集も営業も強いという評判が流れてきます。

編集は企画段階から販売の意見を聞く。
その本の売りを明確に一致させる。
制作工程をオープンにする。
タイトルやカバーデザインを決めるときも、販売の意見を聞く。
宣伝プロモーション戦略を一緒になって考える。
販売が注文を取るのに必要な宣材を締切通りに提出する。

もはや上記の行程をやっていない会社はないと思いますが、
社内を敵にしている場合ではないのです。

編集も販売も目的は一致しています。
本を売る。

その1点に向かって総力戦でやらなければ、本は売れません。

著者のあなたも編集づてに販売担当や責任者を紹介してもらい、
自分のファンにしてしまいましょう。
それが、あなたの本を売る近道です。

次回は、著者として気になる初版部数の決まり方についてお話します。
ではでは!

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