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\職場で使える話し方の心理テクニック⑧カクテルパーティ効果/#187


カクテルパーティー効果は、名前だけは知っている。あるいは初めて聞いたという方も多いかもしれません。でも無意識にみなさんも使っていますよ。



A:カクテルパーティー効果とは


大勢の人がワイワイ話をしたり、音楽も流れているような騒がしい中で、どんな音を人は拾うのか?という実験をしました。 1950年代に認知心理学者コリン・チェリーが行った実験です。

周囲が騒がしくても、「この間、川畑さんがね…」と言われたら、気になります。
私が犬を買っているとして、「ミニチュアダックスがね…」っていう会話をしていたら、やっぱり耳に入ってきちゃいますよね。

ザワザワした中でも自分の名前や、自分にとても興味がある話題だと耳に残る。これがカクテルパーティー効果です。

ではこの心理効果をみなさんが職場でどう使うか?
今日は3つご紹介します。


B:①部下をやる気にする


部下や後輩のやる気に火をつけたい場合、必ず名前を呼んでください。

「渡辺さん。この間渡辺さんに対応していただいたお客様だけど、渡辺さんの丁寧な対応に感謝されて、メールまでいただいたよ。ぜひチーム全体に、この渡辺さんの対応を徹底してもらえますか。」

今、私が意識したのは本人の名前、そして具体的な仕事の内容です。
相手が意識しているであろう仕事のやり方をきちんと言葉にすると、「確かに自分はそうしたな。じゃあ今度からこうすればいいんだ。」と部下や後輩にとって、明確になります。

自分の名前や仕事で結果を出したことを何回も言われたら、自然と頭に入りますね。
カクテルパーティー効果を使って相手の注意を引き、印象に残してもらうのです。

C:②上司に認めてもらう場合


みなさん上司を役職名で呼びがちですよね。でも必ず苗字もつけてください。

「田中部長。こちらがチームでまとめた企画書案です。田中部長が日頃からおっしゃっている地域に根差した営業活動。 これをSNSも使って効果的に続けるアイディアです。」

やはり個人の名前を呼ぶこと。 そして普段上司が言っている関心事など( ここでは「地域に根差した営業活動が大事」)、聞きなじみのある言葉をキャッチすると、上司は耳を傾けてくれやすくなります。

D:③会議を活性化する


これはもはやファシリテーションの範囲ですが、例えば会議で意見が出ない場合に、こちらから指名することがありますよね。

「加藤さん、この件についてどう思いますか?」

それまで黙っていた人は「何を言ったらいいんだろう?」って迷うかと思いますが、

「加藤さんが以前、今回と同じA社に発注された時、A社はどんな感じでしたか? 」

こんな風に、当てられた本人にとって非常に印象的だったこと、あるいはその人の実績。これを引き合いに出すと、答えやすくなります。

自分の名前や自分の興味関心があることに、耳が引き付けられる。この人間の心理を利用して、職場を活性化できます。
ぜひカクテルパーティー効果を意識して使いこなしてください。


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