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大塚ミクさん「ズドーンと深い瞑想は、気持ちのいい“ご自愛”の時間」

シンプルで、人の心の奥にすっと届く言葉。そんな作風が素敵な、コピーライターの大塚ミクさん。なんと昨年、重度の「顔面神経麻痺」にかかってしまいました。回復のためのアプローチのひとつとして、ひさしぶりに超越瞑想(TM)を再開したミクさんに、TMを学んだ頃のこと、現在感じている効果についてお話をうかがいました。

自分の中に「居場所」を見つけた!

15年ほど前、アーユルヴェーダに興味を持っていた時期があり、その流れでTMを知りました。当時住んでいた都内で何日か講習(註1)に通った記憶があります。(註1:TMを学ぶ講習は、1日あたり1.5時間、4日間連続で行われる)

瞑想を学ぶのは初めてだったのですが、初日の個人指導の最中から、自分の中にある扉が開いていくような感覚がありました。最後にマントラを授かった瞬間は、秘密のおまじないの言葉をもらったようで、これまで味わったことのない神聖な体験でした。

TMを始めて感じた効果としては、まず、味覚が鋭敏になりました。昨日の味噌汁をあっためなおして飲もうとしたら、口に入れただけで「苦っ!」となったことを覚えています。

次に、仕事がスピードアップしました。これまで2週間かけて仕上げていたコピーライティングの仕事が、3~4日で仕上がるように。それは15年経った今も続いています。脳内の「ノイズ」が消えたからなのではないかと感じています。

あと、感覚的なことなんですが、瞑想をしている中で、自分の中に居場所を発見したという感覚がありました。「なーんだ、ここがあるじゃん!ここに帰ってくればいいんじゃん」と。居場所を外に求める必要はなくて、瞑想によっていつでも安心できる場所に帰って来られるということを知りました。

出雲の空(ミクさん撮影)

ズドーンと深い瞑想、再び

その後、出雲市に移住、結婚、出産を経験し、子育てしながら仕事も続けるというめまぐるしい日々の中で、瞑想をすっかり忘れて暮らしていました。

ところが昨年の秋、ある朝突然、顔面神経麻痺になったんです。体内のヘルペスウィルスによるもので、免疫が落ちたことが原因でした。これまで平気だったスマホの画面や大きな音、眩しい照明といったものが突然つらくなり、ベランダに出ては空を眺めたり、風の音を聞いたり、深呼吸をしたりしているうちに「瞑想がいいのでは?」と思い至りました。

久しぶりにチェッキング(フォローアップのミーティング)を受けてみると、すぐにズドーンと深い瞑想に入ることができました。それがとても気持ちよかったんです。特別な努力や集中を必要としないTMのよさを改めて実感しました。

チェッキングを受けてから、毎朝6時から20分の瞑想が習慣になりました。オンラインのグループ瞑想会に無料で参加できるのも、習慣化の助けになりました。朝の20分は私にとって非常に貴重な時間なので、あえて何もせず、自分のために瞑想するというのは、とても贅沢な時間で、ご自愛してるって感じがします(笑)

瞑想は必要なメンテナンス

実は、TMを習慣にしてもすぐにわかりやすい効果は感じなかったんです。でも、2日ほどサボると、なんかしんどい。ゆとりがない。呼吸も浅くなってる気がする。そして復活すると、また調子が戻るんです。この20分で一日の体調が底上げされるなら、目先のタスクより優先したほうがいいなと思って続けています。

脳を休めるって、難しいんですよね。いざ休ませようと思っても、具体的にどうしたらいいかわからない。何をするにも目を使うし、普段当たり前に目にしているものも、実は刺激にあふれている。その処理を私たちの体は余儀なくされているわけですよね。

瞑想を始めてから、スマホを見る時間が「87%減りました」って表示が出たんです。これまで忙しいと言いながら、どれだけエネルギーを浪費していたんだ!っていう。常に頭の中が静かに暴走している現代の私たちにとって、瞑想は、いったん電源を落として再起動する、必要なメンテナンスなのだと思いました。

夕暮れ時の出雲の空(ミクさん撮影)

TMを学んだ過去の自分に感謝

完治には1年半くらいかかると言われた重度の顔面神経麻痺が、4ヶ月たった今、見た目にはほとんどわからないくらいまで回復しました。サプリメントやマッサージなど、複合的なアプローチの結果だとは思いますが、瞑想が回復を後押ししてくれたと感じています。グッドタイミングでTMと再び出会うことができて本当によかったです。

最初は、自分に合うかどうかわからなかったし、金額も安くなかったので勇気が要りましたが、一度身につけると、いつでもどこでもできる、一生物のテクニックだと思います。サブスクでちょこちょこお金がかかるより、私はこっちの方がよかったなと。とにかくシンプルで、思い立ったらすぐできるのもいい。今は、TMを学んでくれた過去の自分に感謝しています。

大塚ミク
コピーライター。コスメ、ファッション、ウェルネス、食品など幅広い分野で広告、ブランディングに携わる。現在は、島根県出雲市にて、料理人の夫、7歳の息子、猫とともに暮らす。コピーライティングのほかに、各種ディレクション、絵本、詩、作詞など。個人向けにオーダーメイドで言葉を書く「言葉の店」主宰。著書「くいしんぼうのマルチェロ ふしぎなエプロン」(出版ワークス)他。
公式HP
https://www.mikuotsuka.com/
「言葉の店」
https://www.kotobanomise.com/
アメブロ「ミクポップのギャン使い日記」
https://ameblo.jp/mikupopstar/


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