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【新書/文庫本で学ぶ】知の最前線

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身近な新書や文庫本を出発点として、知の最前線を学び直してみませんか?
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現代実在論ってなに?|『現代思想入門』第7章から

現代実在論ってなに?|『現代思想入門』第7章から

現代実在論ってなに?|『現代思想入門』第7章新書本をきっかけに現代思想を学ぼうとするひとのためのガイドです。

千葉 雅也 『現代思想入門 』「第七章 ポスト・ポスト構造主義」

(講談社現代新書 )から
・2004年のジャック・デリダの死でフランス思想の黄金時代が終わる。
・次は、弟子のマラブー?それとも世紀最後の左翼活動家 バディウ?
👉 大陸哲学と英米哲学、科学哲学の交点から現代思想の道程

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内山節『共同体論の基礎理論』|大塚と内山2つの『基礎理論』を読み返す

内山節『共同体論の基礎理論』|大塚と内山2つの『基礎理論』を読み返す

大塚久雄から55年を経て:内山節というと農文協という連想が働いてしまうが,大塚久雄の『基礎理論』(1955年)から55年を経て,あえて同名の書物を出版したことに思いが及ばなかった。

アマゾンセールでKindle版 内山節『日本人はなぜキツネにだまされなくなったのか』講談社現代新書,2007年を購入したのを機に,2つの『基礎理論』を読み返してみた。

共同性と公共性の再構築:大塚は『基礎理論』の刊

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01 デヴィッド・グレーバーの生涯|現在

01 デヴィッド・グレーバーの生涯|現在

David Rolfe Graeber(1961年-2020年):

アメリカの人類学者で、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの人類学教授を務めた。

『負債論──貨幣と暴力の5000年』、『官僚制のユートピア──テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則』、『ブルシット・ジョブ──クソどうでもいい仕事の理論』などの著作で知られる。

1961年、ニューヨークのユダヤ系労働者階級の家庭に生

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ルース・ベネディクトの生涯|現在

ルース・ベネディクトの生涯|現在

ルース・ベネディクト (Benedict, Ruth, 1887-1948)1887年:ニューヨーク市で外科医の父と女性教育の提唱者の母のもとに生まれた。ヴァッサーカレッジで英文学を学び、1909年、卒業後はヨーロッパにわたり、パリ大学でフランス文学を勉強した。1914年、彼女は生化学者のスタンリー ベネディクトと結婚した。カリフォルニアの女子学校で教えているうちに人類学に興味を持つようになり、1

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ルース・ベネディクトとアメリカ人類学

ルース・ベネディクトとアメリカ人類学

『菊と刀  -日本文化のパターン-』講談社学術文庫、2005年

日本人(インフォーマント)として読む:

アメリカの人類学者であるルース・ベネディクト (Ruth Fulton Benedict, 1887–1948) は、アメリカ人類学の「文化とパーソナリティ」論への貢献とともに、一連の日本論の嚆矢として知られている。彼女の 『文化のパターン(Patterns of Culture)』(193

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スピノザの生涯|國分『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』講談社現代新書

スピノザの生涯|國分『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』講談社現代新書

バルーフ・デ・スピノザの生涯|年譜でたどるオランダ案内國分功一郎 『はじめてのスピノザ 自由へのエチカ』講談社現代新書
を読みすすめるための、スピノザの足跡をたどるオランダ紀行

バルーフ・デ・スピノザ(Baruch de Spinoza, 1632~1677):

誕生日は11月24日
オランダの思想家。『神・人間および人間の幸福に関する短論文』『知性改善論』、『デカルトの哲学原理』、主著『エ

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