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wakimizu
2019年8月9日 15:48
南風歌運んでもレクイエム クレマチスの着物今では切れ端 あの田圃はどうなったじゃろうかもう見えん ラムネの瓶キラキラビー玉乾涸びた河原の底にコツンと沈む さいはてに往った友達 赤蜻蛉 想い出は 提灯通りの 夜と笛 執拗に思い出させるかみなりぐも 揚羽蝶 車輪の下で 夢になる 灼熱の窓の外とテレビゲーム 夕立を疾走して行く藍染と博多の帯の青い残像
2019年8月8日 01:44
オリオンと 戯れる蛾を 眺めても 今夜は寂しくないからいいね2人だけ。 芝生に転がる 缶ビール 朝ぼらけ 全部私の夢だった 染めた黒髪の夜の……
2019年6月25日 01:38
3、無いはずの 平成32年から 未来人だと云う人が来た姿見に 外の草木が 映されて永遠の美を望まれている髪結えば 神が鳴るなり 窓の外天は蛇口を ひねって怒る夕立は 凌霄花の 色をしてスカートの裾は 人魚の尻尾2、初めて来たはずの町から、懐かしい匂いがして狼狽えること幼い頃、スーパーの棚の見えないところには、何か特別なものが置いてあると思っていたこと記憶
2018年9月16日 18:24
足取リノ軽イ週末タチヲ縁取ル雷雲デ ケーキ ヲ焼ケバソノ匂イニ揚羽蝶ハ誘ワレテ夏ヲ惜シンダ大人ノ餌食ニ1.サッキマデ暢気ニ眺メテイタ筈ノ 「東京都庁ヲ呑ミ込ム雲塊」ターコイズブルーノ空気ヲ落トス雨 都会ノ空ヲ支配スル稲光人々ガ大地ノ揺レル覚悟ナド出来ナイ内ニ光デ揺レテ天ト地ヲ縫ッテ繋ゲテ往ク落雷雨ヨリモ光ハ降ッテコノ淀ム空気ヲ震ワセテユクノデス安堵スル鬼雨後ノ空
2018年7月18日 23:08
青嵐草叢の足元どこまでも遠くの青に 近付けなくて睡蓮の葉の上を歩いてみたくて子供になっても歩けなくって入道雲遠く私は海の底怖いものなど何もない今浴衣姿「私が夏になる」と言う何もない 夕凪だけを 纏って行くそう言って電話は切れた 暮れかかる川辺の日青鷺飛んで入り赤とんぼまだ飛ばない日暮に伸びてくる影を夕立が攫って途方も無い夏の夜の始まり誘蛾灯の音
2018年6月6日 21:19
雨の空に魚を泳がせたい そう言った君の横顔に傘から落ちた雫が光る 泣いているのは僕の方五月雨の 音は優しく 低気圧濡れた手に レインコートは へばりつき紫陽花の 色をした心 スケルトン雨粒と同じ数だけ君想い紫陽花ゼリーを懐かしんでもお昼は自分で考えなくっちゃ私が想いを空に託して 雨と一緒にあなたの上空へ あり得ないようでできるかもしれない そんなことを考える6月雲の上