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写真+詩

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写真と詩のようなものたち。
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#海月

【写真+詩】赤い糸。

【写真+詩】赤い糸。

ゆうらゆうら

ひいらひら

柔らかなレースで手繰り寄せ

運命の赤い糸のふりをして

気づかれないようそっと触れ

毒を盛る

君を独り占め

したいから

それでは今日はこの辺で。

最後まで読んでくださってありがとう。

また気が向いたら、来てくださいね。

【写真+1行詩+エッセイ】浮かんでは沈み、ただ、たゆたう。

【写真+1行詩+エッセイ】浮かんでは沈み、ただ、たゆたう。

置き場のない気持ちたち。

置き場のない気持ちたちの
私の中でのイメージはこんな感じだった

無数のそれらが
ぷかぷかと
浮いたり沈んだり

言えなかった
吐けなかった
叫べなかった
飲み込んだ
喉へ胸へと押し込んだ
たくさんの言葉たち

歯を食いしばって堪えた感情

霞んでよく見えないけど
たしかにそこにあった
遠い過去の苦しい記憶

もう血は出てないけれど
かさぶたも剥がれて
なぜか少し艶のあ

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【写真+1行詩】自らで

【写真+1行詩】自らで

灯し、放ち、そして輝け。

それでは今日はこの辺で。

最後まで読んでくださってありがとう。

また気が向いたら、来てくださいね。

【写真+詩】自由自在

【写真+詩】自由自在

白でもあり黒でもあり
赤でもあり青でもある

花でもあり毒でもあり
蝶でもあり蜂でもある

鳥でもあり蛇でもあり
海でもあり山でもある

太陽であり月でもあり
雲でもあり風でもある

雨でもあり虹でもあり
火でもあり水でもある

熱くもあり冷たくもあり
柔らかくもあり硬くもある

激しくもあり穏やかでもあり
そして強くもあり弱くもある

その全てのど真ん中でもなく
どちらかの端でもなく

端から端

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【写真+詩】お姫様

【写真+詩】お姫様

どれほど
記憶の中を探し回れど

どれほど
記録の中を探し回れど

幼いわたしのそばに
甘いピンクも
ふわふわのレースも
存在したことはない

憧れなかったわけではない

けれど
求めもしなかった

お姫様になど
なれはしないのだと

その幼き眼差しは
冷めていたのだろうか

それではこの辺で。

最後まで読んでくださってありがとう。

また気が向いたら、来てくださいね。

【写真+詩】強さ

【写真+詩】強さ

両手を強く握りしめるように
奥歯を食いしばるように

かたく
頑なに
強張り張り詰めた細いものは
いともかんたんに折れる

それはまるで飴細工のように脆い

たとえどれほど細くとも
海月の触手のように
柔らかくしなやかに
力強い弧を描けるものは
かんたんに折れも
切れもしない

それは
ゆるめる
そしてほどく
ということを知っている

明るい光も
真っ暗な闇も
知っている

わたしはいつも
そうい

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【写真+詩】ちっぽけなわたしは、広い世界をただ、たゆたう。

【写真+詩】ちっぽけなわたしは、広い世界をただ、たゆたう。

力まず逆らわずただ身を任せ
ちっぽけにたゆたう

穏やかにそしてたおやかに
広い広い世界を漂う

自らを縛るものは
必要ない

目的すらも必要ない

行き着くは
光も届かぬ深い海の底か

それとも
あなたのもとか

それではこの辺で。

最後まで読んでくださってありがとう。

また気が向いたら、来てくださいね。