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ADHDと雇用

こんにちは。

6月後半~7月前半にかけて、天気の悪い日が続いていました。


遅れてきた梅雨も明けて、ようやく晴れの日が続き…と思ったら、次は猛暑。

私の住んでる地域は最高気温35度と激暑です。皆さんもぶっ倒れないように。


では今日の話に行きます。


2024年は空前の売り手市場


令和6年=2024年、大卒就職率は98.1%と過去最高を記録しました。

大卒就職率、24年春98.1%で過去最高 「売り手市場」鮮明 - 日本経済新聞 (nikkei.com)より引用
この就職率と言うのは、「就職を希望した人のうち、何人就職できたか」を表した数字の事です。

たとえば、100人が就職を希望して、98人就職できたら就職率98%ということ。


ちなみに、私が卒業した年の就職率は94%でした。数字だけ見ると「なんだ。たった4%じゃん」と思うかもしれません。

しかし、実際就活をしてる当人たちからするとかなり大きな差です。なにより、売り手市場と買い手市場の年では就活生全体の雰囲気というか、空気感みたいなものが違います。


これはその年の就活を体験するか、先輩・後輩の就活の様子を間近で見てないと分かりにくいと思います。

私も数字で2024年が売り手市場だというデータは見てますが、売り手市場である=就活が楽とは言えない部分もあります。


売り手市場は楽なわけではない?


そもそも、就活の「売り手市場」「買い手市場」とはどういう意味でしょうか。

一般的な「売り手市場」の意味は、売り物(供給)より買い物(需要)が多く、売り手が買い手より有利な立場にある状態の市場のことです。

「買い手市場」はその反対。需要より供給が多い状態の市場を表します。


たとえば、新卒10人を募集している会社が100社ある(10人×100社=1000人募集)のに、学生が500人しかいないとします。

この場合、全体の学生の数(500人)は企業が募集している学生の総数(1000人)より少ないので、企業同士で学生の取り合いになります。これが売り手市場です。


これが逆に、企業側が500人しか募集していないのに学生が1000人いたら、企業側は1000人の中から優秀な学生を選ぶことができます。これが買い手市場です。

2024年は売り手市場ですから、企業側の求人数よりも、学生の数が少ないという事になります。


ただ、ここで問題なのは、学生の数が少ないからといって、企業が質の低い学生まで必死に取るわけではないということです。

中には猫の手も借りたい・とにかく誰でもいいから人を埋めたいという企業もあります。そういう会社は学生の質が多少低くても内定を出したりします


しかし、いわゆる大企業と呼ばれる企業群や、中小企業でも業績がよく、人気の企業は厳選採用を行っていることが多いです。

「売り手市場」だからといって決して楽なわけではない!24年卒学生の就職活動を振り返る。 | マイナビキャリアリサーチLab (mynavi.jp)


こちらのマイナビキャリアリサーチさんの記事を見ると分かりますが、バブルの頃の売り手市場と今の売り手市場は、状況が違うのです。

バブルの頃は「景気が良く、事業が拡大するから人材が必要」=日本の人口は増えて、経済も拡大することを想定して採用が行われていました。


しかし、今は「日本全体の人口縮小への危機感=人口減少による労働力不足を想定して採用が行われているのです。

バブルの頃であれば、日本の景気は上向いているし、多少粗が見える学生でも数を揃えて、画一的な教育をすればソコソコ使えるようになるだろう、と採用に至るケースがありました。


しかし、今は企業にもそんな余裕のあるところは多くありません。

バブル期とは逆に、少数精鋭、学生時代からスキルや資格を取得したり、ビジネスのセンスがあって、1人何役もこなしてくれそうな優秀な学生を求めている=厳選採用が激化しているということです。


メンバーシップ型から、ジョブ型雇用へ


今までの日本型雇用は、メンバーシップ型雇用を採用している企業がほとんどでした。

「メンバーシップ型雇用とは、新卒で社員を総合職として一括採用し、業務内容や勤務地を限定せずに雇用契約を結ぶ仕組みです。 終身雇用を前提としており、企業の社風に適した人材を、長期にわたって育成します。 年功序列によって昇進が決められることや、企業別に労働組合を保有していることも大きな特徴といえるでしょう。」

メンバーシップ型雇用は時代遅れ? ジョブ型雇用との違いやメリット・デメリットを徹底解説|SmartCompany(スマカン)より引用


メンバーシップ型雇用だと、新卒一括採用で、特別な資格やスキルがなくても学生のポテンシャルを期待して採用し、1から社会人マナーや業務について教育をしてくれる会社が多かったのです。

ですが、今は企業も世界を相手に戦わなければならず、各業界もものすごい速度で変化しています。少子高齢化で人口が減少する日本で、メンバーシップ型雇用は限界を迎えているとも言われています。


有名なのは、トヨタ自動車の豊田章男社長のこの発言ですね。

「終身雇用守るの難しい」トヨタ社長が“限界”発言 (tv-asahi.co.jp)


これは2019年の動画ですが、私も動画を見て衝撃を受けたのを覚えています。

これからは正社員でも、いつクビ切られてもおかしくない時代になるかもしれない」と思いました。


「反対に、クビ切られない人はどういう人だろう」とも考えました。

メンバーシップ型雇用・終身雇用制度をやめるということは、別の制度に変わるということ。じゃあ、どんな制度に変化するのか?


欧米を中心に広く採用されている雇用制度は、ジョブ型雇用と言います。

「ジョブ型雇用は、職務内容(ジョブ)を明確に定義して職務記述書(ジョブディスクリプション)等で具体的に特定し、その職務を遂行するにふさわしいスキルや実務経験を持つ人を採用する手法です。必要な知見や技術、経験のほか、勤務時間、勤務地などの勤務条件についても採用前に提示し、合意した上で雇用契約を結びます。」


ジョブ型雇用とは?従来の雇用との違いやメリット・デメリットを紹介 Business Navi~ビジネスに役立つ情報~:三井住友銀行 (smbc.co.jp)より引用


ざっくり説明すると、ジョブ型雇用は仕事の範囲・役割・必要な資格やスキルなどの条件がきっちり決まっています。

その分、給料は担当する仕事内容によって決まりますよ、というもの。


今までの日本企業が採用してきたメンバーシップ型だと、総合職採用で仕事内容や給料はこれ!と決まっているわけではなく、その時の会社の状況・本人の経歴・勤続年数などで変わります。

これがジョブ型の場合仕事内容は最初から決まっていて、賃金も同じ仕事をするなら固定です。


メンバーシップ型の場合、何をやらされるかは分からないけど、いきなり仕事がなくなることはありません。業務効率化や技術の進歩で担当の職務がなくなっても、他の部署に異動になるだけです。

これがジョブ型の場合、担当職務がなくなると、解雇になります。あと、能力不足の場合も解雇されます。


たとえば、会社の中に保健室があって、私が産業保健師としてジョブ型雇用で雇われていたとします。

私の役割は、「保健師として社員の健康管理をすること」です。仕事は産業医や病院、各部署と連携して社員の体調やメンタルの管理をします。


ジョブ型雇用なので、雇われる時に私の仕事の範囲はどこまでで、その仕事に対して会社はいくら払いますという契約を結びます。

この時、雇用形態が正社員だったとしても、もし社員の健康管理の仕事自体が会社からなくなったら、私はそこで契約終了になります。そういう特約みたいなものが契約書に書いてあるのです。


たとえば、もし会社が社員の健康管理を安く外注できるとわかったら、私はコストカットの対象になり、お役御免というわけです。

メンバーシップ型の総合職なら「じゃ、来月から〇〇部に異動でよろしく」となりますが、私はあくまでも「保健師」として「社員の健康管理業務」のためだけに雇われた人材です。


健康管理の仕事がなくなったら、私が社内で担当できる他の仕事がないので会社には残れない。ただそれだけのことです。

どうにかして会社に残ろうと思ったら、首切られる前に会社に自分の能力を証明するしかありません。


「ちょっと待ってください。健康管理業務を外注するのはわかりました。しかし、外注するにしても、何をどこまで頼んで、トラブルがあったときの責任はどこまで会社が取るんですか。」

「私を続投させてくれたら、外注業務もやりますし、今までのノウハウを活かして安く、効率よく社員の健康管理をすることができますよ。いかがですか。


こんな感じで交渉して、「社内の健康管理」→「社内の健康管理の外注管理」という契約に変えてもらうのです。

日本でも大企業を中心に、徐々にジョブ型雇用が広まってきています。あと20年もしたら、中小企業もジョブ型雇用を採用するところが増えるかもしれませんね。


最後に。これから生き残るためには、どうしたらいいのか


ここからは、個人の主観と偏見全開で話します。

観測範囲でクビになっていない、成功してる人を見てると、これから生き残れるのはマネジメント・スペシャリスト・起業の3つかなーと思います。

マネジメントは管理の仕事をする人のことですね。コンビニで例えると店長・その上のマネジャー・さらに上のスーパーバイザーなどのことです。


今まではコンビニ店員でも正社員登用していましたが、これからは一般の店員は非正規雇用のみになるんじゃないかな。

理由としては、自動レジ・マニュアルが充実して、オペレーションシステムがきっちり組まれているからです。日本語が不慣れな外国人の方でも、数カ月で仕事を覚えることができます。


その代わり、非正規雇用社員の管理をするのは正社員の役目です。アルバイトが毎日休まず出勤して仕事をサボらずこなしているか、サービスの質が低下していないか等をチェックします。

こうした管理の仕事をする人の需要は高いので、これからも生き残れると思います。


次に、スペシャリスト。これは専門職・専門スキルや資格を持つ人のことです。

医師や弁護士は資格がないとその仕事ができないので、常に一定の需要があります。スキルでいうとプログラミングなんかはわかりやすいですね。経理や営業もその道のスキルや経験が求められます。


スペシャリストはその仕事に必要な条件も需要も分かりやすいです。資格やスキルによって大体年収がどれくらいになるかも調べたら分かります。

最後に、起業です。これは自分で新しくビジネスを始めて、その収益で生きていくというもの。一度は起業したいと思ったことがある人も多いんじゃないでしょうか。


起業は届け出や手続き以外でこれをしなければいけないという決まりはなく、好きなことで稼ぐことができます。

YouTuberやってもいいし、お店やさんを開いてもOKです。その代わり誰も助けてくれませんし、営業・企画・事務・実務などすべて自分でやる必要があります。

起業については詳しくないのでさらっと流しておきます。


結局、私が今何やってるかというと、雇われで細々とスペシャリスト寄りのことをしてます。

今の仕事も何年あるか分からないので、「会社をクビになった時、労働市場で自分の需要はあるのか」は考えるようにしています。


スマホが出てて来たと思ったらあっという間にAIが台頭したりと、変化の多い時代ですが、うまく波に乗って生きていきたいものです。

今日は眠いのでこの位にしときます。ではまた。


ここまで読んで下さりありがとうございました。
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