70代の大先輩が綴る「シルバー就業日記📚銀子の心配~人間関係編」
こんにちは。インソース メディアグループのイシハラです。
8月も終盤となり、つい最近まで大合唱だった近所の蝉の声が少々恋しくなってまいりました🌴🌴 とは言いつつ、まだまだ真夏日も続きそうで、クーラーをつけた部屋でWEBニュース・ビジネスコラム・エッセイ・漫画……様々な文章に触れている方も多いのではないでしょうか?
本日は、PCやスマホ、タブレットから覗いていただけるオリジナルコラム「シルバー就業日記」をお届けします。
むしむしとした残暑も、日々仕事と向き合っているビジネスパーソンの皆さん。バイト中の学生さん。たまたまこの記事にたどり着いた方。エッセイ好きの方。休憩時間にスマホを開いた方―― どんな方にもおすすめできる素敵なコラムです。ぜひ、ゆるりとご覧になってみてください📖
シルバー就業日記「銀子とマチ子」とは?
多様な人材を受け入れるべく、シニア世代の雇用・再任用を積極的に行う組織が増えています。こうした動きは、シニア世代が今まで培ってきた知識・ノウハウを組織で学ばせていただくチャンスでもあります。
一方で、新しい仕事を覚えるのに少々時間がかかったり、指導する側にとっては “年上の部下” という複雑な立場だったりと、本人も指導する側も日々奮闘しているのではないでしょうか。
そんな働く日常を、実体験をもとに綴ったのが「シルバー就業日記 銀子とマチ子」です。
インソースの人気者こと、御年70代のシルバー世代社員「銀子さん」と、母親と同じ年齢の後輩をOJTすることになった社員「マチ子さん」。それぞれの視点から、学びや体験を日記形式で綴っております。
今回は、シルバー世代社員「銀子さん」の方の日記3~4話をお届けいたします!▼
シルバー就業日記 vol.3「新入社員の心配~人間関係」
◆職場の良好な人間関係とは
私は銀子(仮名)。
インソースに内定をもらってから、仕事はもとより新しい職場の人間関係が少し心配でした。どんなに良い会社でも、内定者の誰もが不安に感じることです。
職場での人間関係のトラブルはよく聞く話です。相性の悪い先輩がいて、ドラマのような「いじめ」にあってしまう人もいます。そんな最悪の杞憂が新参者には少しあるのかも知れません。ましてや、IT企業に入社したにも関わらずPC能力の劣る高齢者の私を、周囲が負担に感じても不思議はありません。
人間関係に不安を感じたら、私は「自分は何のためにここにいるのか」と考えるのが良いと思っています。
仲良しクラブに参加しているのではなく、仕事のためにここにいるわけですから、まずは仕事。人間関係は次の問題です。もちろん良い関係であるに越したことはありませんが。誰にとっても、他人からどう思われているかより、どう仕事するかに集中することが、職場での大事だと思います。
職場では「皆と良い関係にある」のではなく、「誰とも悪くない関係」が最も良い状態です。特別喜ばれることはなくても、不愉快に感じる人がいない態度も必要です。
インソースではそんな、職場の平和を守るためにできることがごく自然に行き渡っていて安心しました。
◆外に伝わる不協和音
さて、私は長くフリーで仕事をしていたため、数多くの職場を訪ねた経験があります。真相、詳細は分かりませんが、職場の雰囲気が日によって違ったり、ちょっとした言葉の端々から「この会社は人間関係が円滑にいっていない」ことを感じたことも度々あります。
社内のトラブルは内輪のことなので、対外的には何事もない対応ですし、誰も口外しません。しかし表面を取り繕っても、社内に潜む不協和音は、必ず外に伝わります。社員たちの気持ちがまとまっていない企業と取引をしようとする顧客は、
「任せて大丈夫か?」
と不安に駆られます。社内のイザコザは、知らない間に企業の信頼、業績に影響しています。社員の品格はそのまま企業の品格なのかも知れません。銀子も学んでいます!
シルバー就業日記 vol.4「高齢就業者の悩み」
◆組織で仕事をするということ
私は銀子(仮名)。
悩める高齢就業者です。インソースの平均年齢引き上げに貢献しています。
若いころ後輩に注意していたことを、今は年下の先輩に指摘されています。当面の課題は職務の精度を上げ、PC操作をきちんと習熟することですが、なかなか思う通りに進みません。根性は体力に勝てないし、意欲は能力を超えられないことを痛感しています。すぐ忘れる、覚えにくい、集中力が切れるなど、高齢者の万国共通の悩みです。
先日、高齢就業者の知人たちと会いました。前職に関連した仕事に就いている人も、まったく新しい職種に就いている人もいますが、みんな意欲をもって就業した人たちです。第三者の目で見れば、高齢当事者はもちろん、周囲の社員の気苦労も感じられる話ばかりでした。
前職の栄光を捨てきれず、年下の上司につい高圧的に反発して孤立してしまった人がいました。彼は「このままでは、いかん」と嘆いていました。友人から「過去は過去、部下がいない今は待っていないで自分から教えてもらう努力をしないと仕事はできない」と言われ、反省していました。
新しい職務の習熟が遅くて迷惑をかけているのではないか、と思うと委縮してしまうという話もありました。私にも共感できます。他人ごとではありません。
私は「まず自分で考えてやってみる、分からなければ能力が低いと思われても教えてもらう、知ったかぶりはしない、ここでは1年生なのだから」と答えました。
誰もが「本当の自分はこんな筈じゃない」といっているように聞こえます。
しかし、本人の仕事に不備があり、周囲とギャップがあるのは事実です。目を背けてはいけません。こんなことで、せっかく手に入れた仕事を憂鬱なものにしてしまうのはもったいないと思います。少々できは悪くても、努力する明るい高齢者でありたいものです。
くよくよと仕事周辺のことで悩んでいても上司は待ってくれません。毎日、具体的に明解に、根気よく仕事の不備を指摘してくれます。この年齢で新しいことを体験できる、知らなかったことを知ることができる、分からないことは教えてもらえる、ダメなことはダメと言ってもらえる…… ことに感謝です。
仕事の精度を上げて、PCに慣れます。スピードアップを目指します。
落ち込んでいる暇がないことはいいことですが、それには上司に恵まれるという幸運も必要かもしれません。上司に恵まれた事にも感謝です。
頑張れ銀子!
イシハラのあとがき
人生の大先輩による「シルバー就業日記」vol.3~4でした。
「新参者」であると同時に「高齢者」であることも自覚しながら、日々学び奮闘されている銀子さんの日記、いかがでしたでしょうか?
今回、個人的に最も心に響いたのは、「人間関係に不安を感じたら、『自分は何のためにここにいるのか』考えてみると良い」という一説でした。
イシハラも内気な性分のため、人間関係について必要以上に不安を抱えてしまうことがあります。毎日のように。
そんな時は頭を「ビジネスパーソン」モードに切り替え、幸運にも今任されている立場を大切にし、目の前の仕事に集中していきたいと思います!(人生の大先輩による教訓、ありがたや……)
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70代の大先輩「銀子さん」の文章が、少しでも皆さんの発見や前向きな気持ちにつながりましたら幸いです☕🎁
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