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Vol59 ショック!消滅の可能性のある744市町村とは?

自治体が消滅する?このショッキングなニュースが流れました。とくに、地方自治体の人口減少が深刻化する中、移住促進事業の効果は見えてこないのは何故でしょうか?

こんにちは、移住専門FP「移住プランナー」の仲西といいます。
ここでは、これまでの17年間の活動、2000組以上の移住相談対応から
皆さんに役立つ情報を書いています。
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1⃣ 消滅の可能性のある市町村とは

R6年4月25日、民間組織「人口戦略会議」が、将来的に「消滅の可能性がある」744市町村の一覧を公表しました。
※「人口戦略会議」とは人口減少対策を提言するため、2023年7月に発足した民間の任意団体。

国や全国の地方自治体では人口減少対策として、移住の促進に注力をするが、人口の流出が止まらないのが現状です。
移住促進で成果を上げる自治体はあるものの、都市部への人口流出が続いているとしています。
この「将来的に消滅の可能性がある」と見なした理由として、2020年から2050年間の30年間で、子供を産む中心世代の20代~30代の女性が半数以下になるとの推計が根拠となっています。
今回の発表では、全市区町村の40%超にあたる744市町村が、将来的に消滅の可能性があるとされました。
ちなみに、今回の数値は、外国人住民を加算して試算されており、日本人だけで数値を見るのならば、もっと対象の自治体は増えると言えます。

2⃣ 「人口戦略会議」公表の内容

まず、「人口戦略会議」の公表した、自治体の分類は次の通りです。

① 消滅の可能性がある自治体 744
② 自立持続可能性のある自治体 65
③ ブラックホール型の自治体 25
④ その他 895

ちなみに、②自立持続可能性のある自治体とは、100年後も若年女性が多い自治体、③ブラックホール型自治体とは、人口の流入は多いものの出生率が低い自治体を指しています。
このブラックホール型の自治体は、男性の育休促進など働き方の見直しで、出生率の低下に歯止めがかけられるとしています。

そして、20代~30代の女性が半数以下になる市区町村の割合が高い都道府県と割合が低い都道府県のTOP3は次の通りです。

20代~30代の女性が半数以下になる市区町村の割合が高い都道府県TOP3

1位 秋田県 96%
2位 青森県 88%
3位 山形県 80%

20代~30代の女性が半数以下になる市区町村の割合が低い都道府県TOP3

1位 沖縄県 0%
2位 東京都 3%
3位 滋賀県 11%

また、20~30代女性の2020年からの減少率が80%を超える市区町村のTOP10は次の通りである。

1位 群馬県 南牧村 88.0%
2位 青森県 外ヶ浜町 87.5%
3位 北海道 歌志内市 86.7%
4位 青森県 今別町 86.0%
5位 京都府 笠置町 85.7%
5位 奈良県 黒滝村 85.7%
7位 青森県 佐井村 85.2%
8位 奈良県 吉野町 84.9%
9位 三重県 南伊勢町 83.5%
10位 奈良県 御杖村 83.3%

1位の群馬県南牧村では、2050年の20歳~39歳の女性はわずか6人と推定されています。
2位の青森県外ヶ浜町では今後30年で20歳~39歳の女性が、9割近く減少すると推定されています。


3⃣ 「消滅の可能性のある市町村」の対策

将来に向けて消滅の可能性のある市町村の対策として、これまで国や自治体は様々な対策を講じてきました。
しかし、こうした対策の効果が見えてこない要因として、「国や自治体は出産や育児の支援は強化するが、女性の就労への対策が遅れている点にある」としています。

そのなかで、北海道上士幌町では、起業支援等に注力し、若い女性の就労環境を支援することで、2014年時には消滅の可能性がある自治体とされていましが、今回2024年時は消滅の可能性のある自治体に入りませんでしたが、こうした成功例は少ないと言えます。

そもそも、日本全体で人口が減少するなか、少ないパイを自治体が取り合っているような状態では、成功する自治体の方が少ないのは当然と思えます。

これからは自治体の取り組みや方針が、さらに差別化されていくと思われます。
地方への移住を検討するのならば、自治体の現況だけではなく、未来に向けて策定された指針や計画を確認することも大切ですね。
折角、移住を果たしても、人口減少により行政サービスが縮小されていけば、住みにくい町になってしまいますからね。

4⃣ TOPの画像

最後に、私のおススメ移住地をご紹介します。

長野県安曇野市大王わさび農園
 
雄大な北アルプス連山が一望できる安曇野市は移住者からも大人気の町です。
安曇野市の特徴と言えば、平坦な複合扇状地から生まれた伏流水です。豊富な湧き水の量は1日約70万トンの湧き水があり、名水百選にも選ばれています。水温が一年を通して約13℃と安定していることから、わさびの栽培に適しており日本一の生産量を誇ります。
この安曇野市で私が超おススメしたいのが「大王わさび農園」です。
ここ、生産量及び敷地面積が日本一です。
観光農園となっており、入場・駐車場は無料、中にはレストランやフードコートもあります。
 
3,000m級の北アルプスを眺めながら、雪解け水から生まれる美味しい水がある暮らしなんて最高ですよね。

最後まで読んでいただき、有難うございました。
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移住専門FP「移住プランナー」として活動をしています。これまで18年間2500組以上の移住相談に対応をしてきました。ここでは、私の経験からお役に立てる情報を日常的に綴っていきます。「移住」という夢の実現にお役に立てればうれしいです。大阪出身、北海道と鹿児島の3拠点生活中。