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父とわたし

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父がガンになりました。 残りわずかな時間をここに残そうと思います。
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介護者が病人を虐める図式について

介護者が病人を虐める図式について

うちには末期ガンの父がいます。
母を中心にして弟とわたしで介護しています。
妹はたまに買い物に行くのを手伝っています。

さて、この家族体制で一番の弱者は病人である父です。

1人でできることが少ないので、誰かにそっぽを向かれると困ることが多いのも事実です。
わたしと弟は泊りがけで介護をします。

一番楽なのは妹ですが、母は、妹が一番頑張っていると褒めそやします。
そして、わたしと弟の悪口を、

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お盆

お盆

新鮮なきゅうりとナスをいただいたので、早速作りました。
来年もお父さんが生きていてくれますように🙏

ガン告知をすべきか否か

ガン告知をすべきか否か

わたしの父は末期ガンです。

もう治療すべきことがないので、家で療養しています。
でも本人には告知していません。
これはわたしが考えたことではなく、母と妹が決めたことでした。
本人に伝えたら、あまりのショックで父が死んでしまうから、最後まで伝えないと。

普段は、母を中心にわたしと弟で交代で介護しています。
母が外出しているとき、ふと、父は本当のことを知っているのではないかと思うようになりました。

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幸運の蛾を見つけました

幸運の蛾を見つけました

ヘッダーは残念ながらわたしが撮ったものではありません。

一昨日、ふと玄関先にいたのですが、蛾からしたらニンゲンなんて邪魔なんだろうな、と思いソッとしておきました。

そして帰宅時にもいました。

でも翌日にはいなくなっていました。
名も知らない型でしたが、特徴的な大きさと色で
「オオミズアオ」と言う名前だとわかりました。

成虫してからは口が退化してしまうそうで、羽化してからの寿命は一週間しかな

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身体に足りないモノをヒトは食べたがる

身体に足りないモノをヒトは食べたがる

これは以前に友人に教えて貰ったことです。

父に食べたいものはあるか?との問いに、
「血の滴るようなローストビーフ」と言われて驚きました。
この時期、なかなか牛の塊肉を売っているところはないのですが、なんとかお願いして「きのう何食べた」のローストビーフを作っていきましたら、父は大喜びして食べてくれました。

わたしは病院で見た内視鏡の画像を思い出しました。
父の胃の上部にあるガンからは、常に出血し

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自宅での終末医療の限界

自宅での終末医療の限界

父が余命宣告されて約一ヶ月になります。

自宅に帰りたいとの強い希望で、父は自宅医療をしています。
でも本人には告知してありません。
父は気が弱いところがあるので、本当のことを知ったら生きられないと判断したからです。

でも父は確実に弱ってきています。

母とわたしと弟で介護をしていますが、
かなりキツイです。
父は自分でトイレにも行けますから、そちらの方は助かるのですが、先日も書いたように、

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これから介護をするひとへ

これから介護をするひとへ

現在、母と弟と妹とわたしで父の介護をしています。
人数多くて良いと思われるかもしれませんが、それでも家族は疲弊します。

患者も意識していない負のオーラのパワーがとても強いのです。
ヒトは最後まで生きようとします。
それで健康な人の「氣」をも吸い取っていきます。
このこともいずれ研究されるようになると思います。
そして家族の分裂がおきます。

要領の良い者が出てくるので、派閥ができます。
父を家で

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実家に帰って介護を手伝っています。

キッチンの窓にヤモリがいました。
もう何年も実家を守っているヤモリ君です。

暑いのでお身体にをご自愛くださいね。

父が命をかけて教えてくれていること

父が命をかけて教えてくれていること

わたしは時々動けなくなる日がありました。
それを「自分の怠け」だと思い、とても苦しんできました。

ですが、今年になってやっとその理由がわかりました。

メニエール病。
放置するとどんどん耳が聞こえなくなる病です。

ご存知の方も多いと思います。
わたしの場合は、頭痛と目眩が酷く何日も寝たきりになることが増えていました。

わたしが住んでいる地域は本当に田舎です。
でも、耳鼻咽喉科には素晴らしいな

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退院した父に会ってきました

退院した父に会ってきました

父の胃の出血がやっと止まったので、家に帰れることになりました。
もう医学ではどうすることもできないそうなので、父が大好きな実家に帰ることになりました。

もしかしたらあれは夢で、父はたまたま体調が悪かっただけなのかもしれないとの一縷の希望も、父の顔を見てやはり現実だと認識せざるを得ませんでした。

父の顔は既に「ガンの顔」になっていたからです。
それでもわたしが来たことを喜んでくれて、
わたしが作

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一年前からの「予感」

一年前からの「予感」

皆がそうであるように、
わたしにも昨年から胸騒ぎのようなものがありした。
それがなんなのかわからないまま、ただ急ぐことに集中しました。  

昨年の父の日は、父が好きなお酒を酒蔵に予約して、何種類かまとめた希少なものを贈りました。
クリスマスのダークフルーツケーキは、
実家用になんと8本も焼きました。
うちのケーキ型は普通の大きさの2倍以上はあるもので、いちどにバターを一本使う食べごたえのあるもの

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