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【放置されている入札契約制度改革】杉並区のプロポーザル・業者選定は公正か
プロポーザル方式(事業提案・企画競争)による事業者選定について、このところ杉並区で不自然なものが目立っています。
区長交代後も全く制度運用が変わっていないのが、杉並区の入札契約制度・業者指定の手続です。現状の一端を紹介しましょう。
1.労働法令違反で行政処分を受けた直後に委託事業者に選定されていた事例(新たな公共交通・グリーンスローモビリティ運行事業者の選定)
杉並区は、荻外荘の復原/荻外荘公
荻外荘公園の指定管理者は「とらや」グループの虎玄に【杉並区長交代後 初の民営化事例】
荻窪三庭園(まもなく復原開園される荻外荘公園ほか2公園)の指定管理者として、株式会社虎玄が提案されています。
和菓子屋「とらや」のグループ企業ですね。
株式会社虎玄は、飲食店の営業、不動産賃貸業のほか、東山旧岸邸(所有者は御殿場市)の指定管理者になっており、特にこれが「実績」となって評価を受けたものです。
民営化・指定管理者制度に懐疑的だった岸本聡子杉並区長が新たな区施設に対して制度導入に踏
杉並区ボートマッチ騒動の教訓/安易に「口利き」で委託業者を決めるなかれ
「区⾧選、区議選について、区独自で、候補者の公開討論会を開催します」
岸本聡子杉並区長が当選前に示していた公約<さとこビジョン>対話から始まる みんなの杉並構想には、このように記載されていました(未実施)。
後にメディアでも話題となり、最終的には頓挫する「投票マッチング(ボートマッチ)事業」が考案された発端は、ここから始まっています。
「投票マッチング(ボートマッチ)事業」について、すでに業
公会計化されない年間約20億円の学校給食費/全額公費にもかかわらず「私費会計」のまま実施される学校給食の無償化
9月26日、杉並区一般会計補正予算(第4号)が成立し、区立小中学校64校で学校給食の無償化が実施されることになりました。
予算計上額は10月からの半年分で9億4,449万円です。この無償化は、次のような方法により対応を進められることになります。
○私費会計のまま全額公費で無償化へ
なぜ、校長とこのような「覚書」を締結する必要があるのかといえば、私費会計の仕組みを維持したまま実施するためです。
【座・高円寺「芸術監督」公募で演劇界に一石】新たに公募74名から選ばれた杉並区立杉並芸術会館「芸術監督」の誕生
2023年7月1日、杉並芸術会館(座・高円寺)の芸術監督が交代します。
制度創設から16年にして初の交代です。悲願であった候補者公募も実現しました。
「芸術監督の位置づけ」は施設によって異なりますが、杉並芸術会館(座・高円寺)の芸術監督は、杉並区の特別職公務員です。変化する時代に対応しつつも「公務員」に相応しい公正な選考を実現することが必要でした。
しかしながら、その募集、選考、就任、任期更
女性議員数>男性議員数となった杉並区議会【杉並区議選2023年】
杉並区議会は、男女半々「パリテ」を超えて、女性議員数>男性議員数となりました。杉並区議会議員選挙(2023年4月23日投票)の開票結果です。
個々の結果は、次のページで確認していただくとして、ここでは今回の選挙結果全体を振り返りつつ、今後を展望していきたいと思います。
【1】投票率の上昇(前回比4.19ポイント増)
投票率は43.66%(前回比4.19ポイントの増)となりました。
この数値は
【杉並区敗訴】いまだ全貌が明かされない杉並区の「偶発債務」を考える
「偶発債務」。台湾に本社を置く鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープを子会社にするにあたって注目を集めたことがありますので、ご記憶にある方もいらっしゃることでしょう。
地方公会計においても、この「偶発債務」は明確化する必要があるものとされています(総務省:統一的な基準による地方公会計マニュアル)。
適正に算定し、財務書類(財務諸表)の注記に記載しなければなりません。
○生活保護費 減額変更の違法
相次ぐ「ばらまき経済政策」に反対する/2022プレミアム商品券(紙商品券)は予算計上の約半分が発行事務経費
ばらまき型の経済政策が続いています。表面的には「お得」にみえます。
しかし、合理的でないバラマキ経済政策を選択すると、間接経費が激しく積み上がるのです。費用対効果なども考慮し、今後は再考が必要です。
2022プレミアム商品券(紙商品券)は予算計上の約半分が発行事務経費
例えば、杉並区で一般会計補正予算(第4号)に計上された「プレミアム付商品券(紙)の発行」予算2億2889万円の内訳は「プレミア