堀部やすし(杉並区議会議員)

過去すべて無所属で当選しています。 名前の由来は堀部武庸(堀部安兵衛)。 小学校入学後…

堀部やすし(杉並区議会議員)

過去すべて無所属で当選しています。 名前の由来は堀部武庸(堀部安兵衛)。 小学校入学後、父が突然死し、日常が一変した日が自分にとっての原点です。富山県生まれ。

最近の記事

杉並区「生成AIの利用禁止」は時代錯誤だ/「AIの民主化」が始まっている

Chat GPTの一般公開(2022年11月30日)からちょうど1年となりました。 「生成AI」の出現に世界中が注目し、公開から1週間でユーザー数は100万に、さらに公開2か月では1億を超えるなどサービスは急速に普及しました。現在では新たな「生成AI」が次々に誕生し、さまざまなサービスを生み出しています。 これまでAIの活用はごく一部の専門家に独占されていました。ChatGPTをはじめとする生成AIの誕生は、多くの人がAIを使えるようになる「AIの民主化」が始まったことを

    • 杉並区のビーチコート(ビーチバレー場)は、国際規格で整備しながら「公式競技大会の開催実績ゼロ」

      海のない杉並区に「常設ビーチコート」が設置されて5年が経過しました。 このビーチコートは、ビーチバレーボール競技を行うための国際規格を満たしている(公式競技大会を開催することができる)ことを売りに整備されたにもかかわらず、設置後この5年間、公式競技大会の開催実績はゼロとなっています。 開設から5年が経過するも公式競技大会の開催実績はゼロ ビーチバレーは、直接的な対人接触が少ない屋外スポーツです。このため、コロナ禍にあっても公益財団法人日本バレーボール協会などが数多くの大会

      • 公会計化されない年間約20億円の学校給食費/全額公費にもかかわらず「私費会計」のまま実施される学校給食の無償化

        9月26日、杉並区一般会計補正予算(第4号)が成立し、区立小中学校64校で学校給食の無償化が実施されることになりました。 予算計上額は10月からの半年分で9億4,449万円です。この無償化は、次のような方法により対応を進められることになります。 ○私費会計のまま全額公費で無償化へ なぜ、校長とこのような「覚書」を締結する必要があるのかといえば、私費会計の仕組みを維持したまま実施するためです。 学校給食を義務教育の一環として全額公費で実施する(無償化)と言いながら、会計処

        • 【杉並区】全国自治体DX推進度ランキング10位も課題は山積【区長交代1年】

          「全国自治体DX推進度ランキング2023」が発表され、市区町村ランキングで杉並区は全国10位と評価されました。 社会全体でDX(デジタル・トランスフォーメーション)が求められている中、総務省「地方公共団体における行政情報化の推進状況調査」の結果をもとに自治体の取組状況を時事総研が5つの観点から評価したものです。 詳しくはリンク先で確認することができます(時事通信 iJAMP Times) https://portal.jamp.jiji.com/times/pdf/iJA

        杉並区「生成AIの利用禁止」は時代錯誤だ/「AIの民主化」が始まっている

          【座・高円寺「芸術監督」公募で演劇界に一石】新たに公募74名から選ばれた杉並区立杉並芸術会館「芸術監督」の誕生

          2023年7月1日、杉並芸術会館(座・高円寺)の芸術監督が交代します。 制度創設から16年にして初の交代です。悲願であった候補者公募も実現しました。 「芸術監督の位置づけ」は施設によって異なりますが、杉並芸術会館(座・高円寺)の芸術監督は、杉並区の特別職公務員です。変化する時代に対応しつつも「公務員」に相応しい公正な選考を実現することが必要でした。 しかしながら、その募集、選考、就任、任期更新、退任(交代)などの手続は、これまで透明でも公正でもなく、結果として16年にわ

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          杉並区議会議長が「無所属」になった話(1票差で決まった議長選挙)

          2023年5月1日、杉並区議会の新たな任期がスタートしました。 男女構成比が逆転した選挙結果に続き、1票差で決まった議長選挙の結果にも注目が集まりました(5月19日)。 同じ会派の2人で議長ポストを争ったかのような結果が出てきたためです。 井口かづ子議員が当選人となった結果に対しては、当該所属会派(最大会派)から「会派内で別の議長候補を定めていたため、たいへん驚きました」との見解が示されたほか「クーデター」との声があったことも報道されました。 しかし、近年の議長選挙の

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          女性議員数>男性議員数となった杉並区議会【杉並区議選2023年】

          杉並区議会は、男女半々「パリテ」を超えて、女性議員数>男性議員数となりました。杉並区議会議員選挙(2023年4月23日投票)の開票結果です。 個々の結果は、次のページで確認していただくとして、ここでは今回の選挙結果全体を振り返りつつ、今後を展望していきたいと思います。 【1】投票率の上昇(前回比4.19ポイント増) 投票率は43.66%(前回比4.19ポイントの増)となりました。 この数値は、現職区長を破った山田宏区長の初当選1999年の区長選&区議選(42.87%)を

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          【前区長の置き土産】なぜか浜田山駅南口の新設が杉並区の全額負担となっていた話【仕切り直し】

          浜田山駅南口(地下連絡通路)整備事業が仕切り直しとなりました。設計作業の中止・再検討が発表されています(2月)。 これにより令和4年度予算に計上されていた設計費の残額も、補正予算(第9号)で削除/減額補正となりました(杉並区議会本会議3月2日議決)。 この件は過去にも話題にしていますが、駅南口を新設する話でありながら、京王電鉄がその経費を全く負担しないなど極めて不合理であったため、この間、厳しく調査対応を進めてきた件の一つでした。 前区長が見切り発車で締結した基本協定

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          杉並芸術会館「芸術監督」初の公募へ!(座・高円寺)

          「芸術監督」の公募が実現します。初の公募です。 風通しのよい新区政を実現するにあたって、杉並区立杉並芸術会館「芸術監督」の交代・公募は強く主張してきた事項の一つです。おかげさまで実現の運びとなりました。 初代芸術監督は、施設が開館する前の2007年から芸術監督に就任しており(これ自体も極めて異例)、本年で就任16年となります。 単独で大きな権限をふるう芸術監督の長期固定化には弊害が少なくなく、これまでさまざま問題提起を行ってきました。 杉並芸術会館(座・高円寺)は、地

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          決算書(公会計)から除外されている「私費会計」の話【学校給食の無償化を考える】

          岸本聡子杉並区長の選挙公約の一つに「学校給食の無償化」があります。 岸本区長が無償化すると明確に宣言すれば、遠からず実現することになるでしょう。 ただし、その前に、現在徴収されている給食費が公会計化されておらず「私費会計」となっていることには注意が必要です。 無償化とは「全額を公費で支出すること」を意味します。これまでのように私費会計としたまま都合の良い処理をしていては困ります。 杉並区は、長く私費会計を公会計化すること(学校財務を透明化すること)に抵抗していましたが

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          【杉並区敗訴】いまだ全貌が明かされない杉並区の「偶発債務」を考える

          「偶発債務」。台湾に本社を置く鴻海(ホンハイ)精密工業がシャープを子会社にするにあたって注目を集めたことがありますので、ご記憶にある方もいらっしゃることでしょう。 地方公会計においても、この「偶発債務」は明確化する必要があるものとされています(総務省:統一的な基準による地方公会計マニュアル)。 適正に算定し、財務書類(財務諸表)の注記に記載しなければなりません。 ○生活保護費 減額変更の違法・取消しが言い渡された杉並区(東京地裁令和4年6月24日判決) この間、杉並区に

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          相次ぐ「ばらまき経済政策」に反対する/2022プレミアム商品券(紙商品券)は予算計上の約半分が発行事務経費

          ばらまき型の経済政策が続いています。表面的には「お得」にみえます。 しかし、合理的でないバラマキ経済政策を選択すると、間接経費が激しく積み上がるのです。費用対効果なども考慮し、今後は再考が必要です。 2022プレミアム商品券(紙商品券)は予算計上の約半分が発行事務経費 例えば、杉並区で一般会計補正予算(第4号)に計上された「プレミアム付商品券(紙)の発行」予算2億2889万円の内訳は「プレミアム還元1億2千万円」+「発行事務経費1億8百万円余」でした。 なんと約半分が間

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          【前区長の置き土産】岸本聡子杉並区長の本気度が試される試金石【まずは情報公開の徹底を】

          杉並区長選挙の直前、落選した前区長は、翌年度以降に大きな影響を及ぼす債務負担行為の設定(複数年にわたる後年度負担の設定)や協定等の締結を次々に行っていきました。 7月に任期満了を迎える者が、その直前の初春から初夏にかけて「次の時代の区政」を拘束する選択を次々に進めていったわけです。 杉並区長が交代しても、すでに締結済みの契約・協定などはそのまま引き継ぐことになります。これに伴う債務も当然に引き継ぎます。 前区長を破って当選した岸本聡子区長といえども、これらはそう簡単に反

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          杉並区長交代で「広報すぎなみ」に掲載された告知が即日撤回された話

          岸本聡子杉並区長の就任(7月11日)から50日が経過しました。 政権交代後の100日程度は、米国のみならず日本でも「ハネムーン期間」と言われますが、その半分まで到達したことになります。 この間、新聞・雑誌に新区長を紹介する記事が数多く掲載されてきました。もはや数え切れないほどですね。 在外20年、杉並区在住の過去もなく、直近短期の在住歴で現職区長を破り当選した想定外の結果などに注目が集まりました。 さっそく混乱もあった 一方で、今回の「杉並区の政権交代」においては、当

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          多選自粛条例を廃止させた杉並区長本人の多選が阻止された話

          杉並区長選挙2022が終わりました。新区長が7月11日に誕生します。 現職杉並区長の落選は、1999年以来です。当時の当選者は山田宏候補(現参議院議員)でした。 区長選挙はとりわけ関心が低く、東京23区全体でみても「現職区長の落選」は、過去ごく僅かの例が存在するのみです。 ところが、今回「同じ区で2例目の落選事例が出るサプライズ」が発生しました。 開票が確定する最後の最後まで誰が当選するか全くわからない緊迫した状況が続きました。「一票の重み」を実感しますね。 ヨーロ

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          【杉並区長選挙2022】このままでよいのか 杉並区の将来が心配だ

          杉並区長が4選に向けて立候補表明を行った翌日、直面する諸課題について、区長の見解をただしています(本会議・代表質問)。 先日発行の杉並区議会だより最新号(年5回発行)にその一部が紹介されました。目前の選挙だけを乗り切ろうとした経営判断は非常に危険で、これに強く警鐘を鳴らしているものです。 先行きは予断を許しません。杉並区長選挙(6月)を前に、改めて冷静に考えてみてほしいのです。 なお、この議論は2月時点のもので、その後、日本を取り巻く経済・金融事情などは現在さらに悪化し

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