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内山 光
2020年7月31日 21:32
僕は一応起業家の端くれのくせに、デカい夢や目標を口にするのが苦手だ。「さあ世界を変えよう!」みたいな起業家界隈に立ち込めるスーパー・ポジティブな空気(勘違いかもしれない)も、実はとても苦手だ。もちろん会社の経営者として、事業の中長期の計画はあるし、それにコミットして働いてはいるのだけれど、いざそれを「夢」として口に出すとなると個人的にはどうも口憚ったい。しかしどうして経営者たる者、いろ
2019年6月13日 21:05
2001年9月11日。歴史的事件の最中、僕の髪はまだ焼きそばの香ばしい匂いをほのかに醸し出している。巷の話題といえばイチローだった。この年、シアトル・マリナーズに鳴り物入りで移籍した彼は、連日のようにヒットを量産していた。メジャーリーグの豪腕達をいとも簡単に打ち崩していく姿を、ワイドショーやスポーツニュースが嬉々として報道している。「同じ日本人として誇らしいですね」なんてコメントを聞く
2019年6月11日 12:19
「はい、これからはマイコンの時代になります。もうこれホント。絶対そう」僕が高校生の頃、急に訳の分からないことを言い出した父が、大金をはたいて買ってくれた謎のマシンが届いた(当時はパソコンの事をマイコンと言う人が多かった)。買ってくれたと言っても、僕は一言も欲しいなんて言ってないし、そもそもマイコンの事もよく知らない。こんな乱暴なプレゼントがあっていいのか。という旨を抗議したら、「プレゼン
2019年6月8日 11:56
「ヘアースタイルにこだわりがあるの?」ブロンズヘアの少女が、宝石みたいな青い目を向けて言う。僕は何とも言えない気恥ずかしさを覚えて、うまく答えられない。* * *話は25年前に遡る。 初めての海外はカナダのバンクーバーだった。嫌々書いた夏休みの作文が、どういうわけか地元新聞社が主催していた作文コンクールの優秀賞に選ばれ、特典として用意されたのがカナダへのホームステイ・プログラム