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ポメラニアン氏が新会長に就任
満場一致だ。前途洋々だ。森羅万象だ。
世界中に諦観ムードの漂う近ごろ、流星のように現れたポメによって「アレ」が実現に至るのだ。まぶしい。直視できない。
「アレ」って?
みんなご存知の「アレ」です。
ポメ会長は絶大なる権力を持つ。人類は「アレ」に一切参加できなくなる。
「アレ」はポメラニアンたちによって開催されるのだ。
人類はちょっと悲しい。
でも、かわいさに文句をつけちゃうの?
「アレ
モルモット≒ピラミッド
力の天井がはがれ落ち
人の争いに巻き込まれ
税の涙でダムが満ち
マトモに扉を閉め切る今夜
モルモットにはわかっている
モルモットにはわかっているんだ
ピラミッドには永くいられないって
公の気まぐれは死なせておけ
今を生き延びて
そして再び、優しさへの導火線を持て
なぜかここにいるポメラニアン
遠くに引っ越すことに決めた。最近の町の雰囲気にもう馴染めなかった。昔一緒に暮らしていたポメラニアンのおもちゃもベッドも、今はもう跡形もない。
引っ越しの準備を一通り終えて、夜中に私はパソコンを立ち上げた。相棒だったポメラニアンの動画を見るためだ。ハイボールの缶を片手にして、ポメラニアン動画専用外付けハードディスクを接続する。
ちょうど十年も若い君の姿。まだまだ元気にこの部屋中を駆け回って、お気
付喪神(つくもがみ)
「部屋の匂いを変えてみたの。嗅いでみて?」
そう言うと彼女は淡い緑で着色されたガラスの霧吹きで霧を振りまいた。パソコンの先の画面が濡れた。
「そんなことしても嗅げないよ。僕の鼻はそれほど発達してない」
「新宿はどう?私たちが修学旅行で行ったまま?そんなわけないか」彼女は肩にかけたタオルで額の汗を拭う。ついさっき湯船から上がったばかりなのかもしれない。
「この街にいるとなんだか妙な感じかするよ」
ハンモックはみずうみに
未来の先の 砂漠の穴に ちいさなみずうみ
予測どおりの 想定どおりの おおきな戦争
砂から砂へと 水を求めて 銃がこわくて
言い伝えは すでにここにも 人魚の伝説
アコーディオンで むだな雨ごい 平和の祈り
遠い銃声 隠れ家の小屋で 君と出会った
ハンモックの夜 ふたりじゃれあって なぜ君は人なの?
ハンモックの夜 ふたりじゃれあって なぜ君は人なの?
君は気まずく 『うらまないで』と ほほえ
ポメラニアン→有効にする
テレワークの夕暮れどき。倦怠感よ、さようなら。私は仕事用のスマホをベッドに叩きつけてパソコンを立ち上げて動画サイトで【ポメラニアン モフモフ】と検索する。ああ……。(恍惚)
私はポメラニストで、ワンルームのアパートに住んでいる。ペットは飼えない。もっとも、私はポメラニアンをペットとは認識していないのだが。
昔、子どもと大人のあいだには、どこか記憶の区切れがあって、そこで人は変われると私は思って
現実的な光(新大久保のための下書き)
「浩太君だっけ?あなたはどんどん次のステップを踏むべきよ。文章とは単なる肉のファンク・ポップよ。単なる肉はステップとステップとの間に、いちいち行間を含まない。単なる肉は思考する生き物じゃない。あなたにはそうした肉である経験が足りない。思考を放棄して、肉と肉の間に、ただただ古びた怒りを投げ込むの。そうすればすらすらと文章が書けると思うわ。」
「ステップ…?肉…?ちょっとおっしゃっていることが難しくて
こんな屑になり果てるために(新大久保のための下書き)
「こんな姿、誰にも見せられないな」コウタがそっと呟く。
「なんでよ?」ムニアがポテトチップスを頬張りながら、そっぽを向きながら応える。
「無職で、自殺未遂もして、もう若くもない。俺も、阿川さんも、人間の屑みたいなもんになっちゃったんだなあって。俺なんて学校にも行けてないし。屑だよ。どっからやり直せばいいか分かんなくなっちまったんだよ。そんな風にさ、今日の朝目覚めたら、突然気づいたんだ。なあ、ど
巡らすだけの悲しみは増すばかりで
前に進んでいるのだか、後ろに進んでいるのだかも分からない。色んな事が面倒になってきて、全てを無に帰す妄想なんかを続けている。再び何かをはじめる、という事の可能性について、悲しいほど夢想を巡らしているけれども、巡らすだけの悲しみは増すばかりで、正直、私は心にぽっかりと穴が空いた生きものになり果ててしまった。
とりとめのない文章を刻んでいる。自分でも、とりとめのない思考に落ち込んでいるのがわかる。そ