おもちゃのポメラニアン
ポメラニアンではない。ポメラニアンを模造した、ポメラニアン的おもちゃだ。
誰にでも幼いころには、お気に入りのおもちゃの一つや二つがあるものだ。
私の場合、このポメラニアンを真似たおもちゃが、寂しい時間のパートナーだった。
おもちゃのポメラニアンは自発的意思を持っていない。そこが大好きだった。
くまのぬいぐるみやシ〇バニ〇ファミリーなどと同じように私はそれに話しかける。するといつでも私の求めていた答えが返ってくる。
自我というものを、ものごころというものをまだ持たない私にとっ