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#新書が好き

新書への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

急上昇の記事一覧

【読書ノート】『世界最強の地政学』奥山真司

著者は日本の地政学者で国際地政学研究所上席研究員、戦略研究学会編集委員。英国の大学で著名な国際政治学者のコリン・グレイに師事した。本書は地政学の重要なポイントを網羅してわかりやすく説明した良書。地政学の古典やシーパワーとランドパワーの対比、バランス・オブ・パワーなど重要な事柄が過去の国際政治の歴史の実例と共に紹介されていて理解が深まった。日本の政治家や官僚たちも、このような本を参照にして地政学の基礎を勉強すると良いかもしれない。   目次 0「地政学」とは何か 指導者の頭の中

【読書】理由は述べられてないけど、なぜそうなるかは想像しやすい話

お品書き今回は、私の積読ゾーンから、新潮新書の「メディアはなぜ左傾化するのか-産経記者受難記-」を取り上げます。 著者は、三枝玄太郎氏。元々は産経新聞の記者だったのですが、本書の冒頭にもあるように、いわゆるリストラにより退職。 現在は、フリーのジャーナリストとして、YouTubeやXなどで、活動しています。 最初からこう言うのも…まず、私の読解力不足なのかもしれません。 本書を読んでだけで、 には、到達できなかったです。 副題の は、三枝氏の経験がふんだんに盛り

【読書録】ジョン・ロールズ 正義とか公正とか自尊とか

きっかけ本屋でばったり出会いました 「そう、生きづらいのよ」と思ってレジへGOでした ジョンロールズさんは何年か前に岩波現代文庫さんからシリーズみたいに 出版されたときに気になったけどその量に圧倒されて手を出せずにいた方 こちらはポイントが絞ってあるので読みやすくてありがたいです 読めば生きやすくなる!とかいう魔法の本ではないですが なんか難しそうな本を1冊、読みきった!という自信にはなります ジョンロールズ?無知のヴェールの人だよねって言えるようにもなります ざっくり

ブルーバックスに3冊ある『鉄道の科学』

講談社の科学新書「ブルーバックス」には、『鉄道の科学』と題した本が3冊存在します。今回は、その3冊をそれぞれ紹介します。 身近な交通機関である「鉄道」を通して「科学」にふれる話として、お楽しみいただけたら幸いです。 ■ 3冊ある『鉄道の科学』今回紹介するのは、以下の3冊です。 ① 丸山弘志著『鉄道の科学ー旅が楽しくなる本ー』1980年発行 ② 宮本昌幸著『図解 鉄道の科学ー安全・快適・高速・省エネ運転のしくみー』2006年発行 ③ 川辺謙一著『最新図解 鉄道の科学ー

簡単にアップデートできるようになりたい『訂正する力』を読んで

「すみません、間違っていました」と訂正するのは案外難しい。 年齢を重ねていけばいくほど、立場が上になるほど、訂正するのは難しくなってしまう。恥ずかしさなのかプライドなのか。 2024年の新書大賞に選ばれた、東 浩紀著『訂正する力』を読んだ。 訂正する力は、現実から目を逸らすためではなく、現実を「再解釈」するために使うべき。 訂正と聞くと、いかにもペンで二重線を引き「ここが!!!!間違っています!!!!」と否定しているような気分になる。しかし、「再解釈」と言われるとなん

【読書ノート】『日本病 なぜ給料と物価は安いままなのか』永濱利廣

著者はエコノミスト。長期間にわたって「低所得」「低物価」「低金利」「低成長」に苦しむ日本経済を分析。著者やアメリカのサマーズ元財務長官などが主張しているように、デフレ脱却には金融政策だけでなく適切な財政政策と減税が必要なことをわかりやすく説明している。(金融緩和は十分だったが積極的な財政出動が行われておらず、数回にわたる消費税の増税が消費を冷え込ませた)。アベノミクスは部分的に評価している。日本の財務省が頑なに主張する「日本の政府債務は危機的」という考えがいかに誤りであるか説

東畑開人『聞く技術 聞いてもらう技術 』読了。 「「聞けない」と「聞いてもらえない」の悪循環を、「聞く」と「聞いてもらう」の循環へ。」 誰にも話を聞いてもらえないのがつらい時は、人の話に耳を傾けるのは難しいが、まずは「聞く」と「聞いてもらう」を回すことから始めてみようと思う。

珍しく書評を書いてみる──『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』

こちらの本を読了したので、珍しくマジメな書評記事を書いてみます。 まず第一印象。 もうタイトル(と帯)からして、現代社会に直球ストレートを仕掛けるような書籍だと感じました。 一方で私はいま「働いていて、本も読んでいる」わけですが、じゃあ何でそれができているのか、というとよく分からなく、その答えを知る意味もあって読み始めました。 概要本書は標題の疑問に対し、日本人の「読書史×労働史」という組み合わせを明治時代まで遡って解き明かそうとするものです。 映画『花束みたいな恋を

スープの中の動的平衡

私の憧れの職業のひとつは、カフェのマスターだ。 サイフォンでコポコポとコーヒーをいれ、お客さんと他愛もない話をして過ごすのだ。 そして、お客さんがいないときはエンジの分厚い本、ミヒャエル・エンデの『はてしない物語』をめくりながらコーヒーを飲む。そうしたら、本の中に入っちゃったりするかも知れない。 なんて、現実の世界に疲れると、そんなことを想像する。 始めるのは簡単だけど、継続するのが難しいと、以前出会ったカフェのマスターは、カフェをオープンした経緯を語りながら、そんなことを

【読書ノート】『データが語る日本財政の未来 』明石順平

著者はブラック企業被害対策を行っている弁護士。経済の専門家でないにも関わらず日本財政に精通していて、今まで何冊も本を出版している。(「アベノミクスによろしく」が有名)。 衆議院選での「消費税廃止論」の話を聞いて、日本財政についてもっと理解を深めようと考えて読んでみた。バブル崩壊後に日本が低迷し続けた理由など、日本財政の問題点などが網羅されていて理解が深まった。アベノミクスの問題点(公的資金を使って無理やり株価や不動産価格をつり上げる)や戦前の高橋是清の高橋財政についても説明さ

ドラマで読む韓国 なぜ主人公は復讐を遂げるのか 金子英美(NHK出版) K-POPのファン達のリーダーであるマスターの話題が出てきた。 ざっくりと書いてあるけど、わかりやすい解説だ。 まだまだ、読み始めたばかりだからしっかりと読んでいきたい1冊。

暑いくらいの快晴のなか運動会へ【2024年10月12日(土)】

6時40分起床。朝食、少しだけ家事をして、9時30分には妻と3女とともに出発。今日は小学校の運動会だ。 すでに上二人は中学生なので、小4次女の応援に。ちょっと暑いくらいの快晴だ。50メートル走に綱引きとよくがんばっておった。 昼はおむすびカフェでテイクアウト。混むことを見越して、種目が終わったらすぐに電話で予約しておいて正解だったな。昼飯後は、洗濯物をたたみながら、午睡。10分も昼寝をすれば、すっきりする体質なのは有難い。 夕方まで、偉人本の原稿を書く。ブコウスキーにつ

新書の内容は理解できなくていい

新書を読んでいてぶつかる壁の1つに「何を言っているのかわからない……」「知識不足で理解できない」というものがある。 私は今年、新書を読み始めた。これまで55冊以上の新書を読んできたが、学生時代に勉強をあまりしてこなかったせいで、ちんぷんかんな新書にも遭遇した。 この記事は、今年新書を初めて読んだ私が感じた新書の面白さの一部を紹介する。ここに書ききれない新書の面白さは別の記事でいずれ書こうと思う。 新書の面白さは後から来る新書に書かれていること全てを最初から理解しようとし

新書の2段組が好き

 個人的に小説は新書で読みたい。小説の路線にもよるが、2段組の密集具合が読みやすくて好きである。 1段組は左右の2択だが、2段組だと上下左右の4択で、空間把握的にも記憶しやすい。 #新書が好き

モンハンNow:ファミマ店員 /水泳:fitbit / スキのお礼:新書

終盤に近づいている(と個人的には思っている)モンハンNow。 ファミマと『モンスターハンターNow』がコラボキャンペーンを開催中。買い物をしてコラボクエストに参加した。 コンビニのフライドチキン今まで、コンビニのフライドチキンを食べたことがないことに気が付いた。 何事も経験は大事😊 良い機会なのでファミチキとスパイシーチキンを家族と試食。 「なるほど〜」な感じ。一つ食べただけで満腹感。 『モンハンNow』コラボクエスト ファミチキを買うと「ファミペイ」にスタンプがた

無性に食べたくなる『ナポリタンの不思議』を読んで

ナポリタンをはじめて食べたのはいつだったのだろうか。なんとなく、小学生の時に食べたお弁当用の冷凍食品のような気がする。 その影響なのか、今でもどこかナポリタンは付け合わせのようなイメージがある。おそらくハンバーグやエビフライの下にも存在するからだろう。ただのオイルパスタの場合もあるが、ケチャップ風味の偽ナポリタンだと少し嬉しい。 私は作るナポリタンは、ウインナー、ピーマン、玉ねぎは必ず使う。本来なら一晩寝かせたパスタを使いたいが、いつも急に食べたくなるので寝かせた試しがな

図書館に行くと、必ず【新書】のコーナーを見てしまいます。 借りた本の一部↓

「インテリジェンス 武器なき戦争」(2007年読書記録)

1冊目(「2007年読書記録」について)の紹介はこちら。 インテリジェンス 武器なき戦争二人の共著を2006年に読んでいたことは、記憶の中から抜けていた。 「イスラエル戦争の嘘」にも書いたが2024年現在、戦争が好きで仕方がないように見える国の責任者たちは、諜報機関出身。 イスラエルの首相はSayeret Matkal(サイェレット・マトカル:戦場情報収集部隊)所属、ロシアの大統領がKGBの対外情報部員だったことは有名。 元インテリジェンスの二人が、終わるあてのない軍事

【本紹介】池上彰が見る分断アメリカ 民主主義の危機と内戦の予兆【池上彰】

本日ご紹介する本は、「池上彰が見る分断アメリカ 民主主義の危機と内戦の予兆」です。 2024年7月時点の最新情報を基に書かれています。 僕はアメリカに関する特段の知識はないですが、すらすらと楽しみながら読めました。 どんな本? ・分断が広がる現在のアメリカを理解できる。 ・移民・宗教・地域格差・経済格差等の観点から、アメリカを分析。 ・アメリカに関するニュースを理解できるようになる。 こんな人におすすめ! ・現在のアメリカを知りたい人。 ・トランプ再選後の世界動向が気に

「効果10倍の〈教える〉技術」「最高のプレゼンテーション」(2007年読書記録)

1冊目(「2007年読書記録」について)の紹介はこちら。 効果10倍の〈教える〉技術 最高のプレゼンテーション 上の本の文中に下の本の宣伝があり、2冊とも買ってしまうの図😅 当時、新入社員研修では座学が続き、新入社員が退屈に感じてきた頃のコマが担当だった(今時はグループディスカッションが多いから、そんなことはないと思う)。 先月まで学生さんだった方々に「会社とは? 経営とは?」を話しても、興味を持って聞いてもらえるはずはなく、説明だけでは睡魔を誘う。 どうやれば新入

遊牧民に”転生”してみたら|相馬拓也

地平線の先までずっと続くモンゴルの大草原。そこに生きる”悠々自適”な遊牧民。大自然に囲まれた彼らの暮らしを想像して、一度は憧れたことがある人もいるかもしれません。しかし、彼らの暮らしは本当に”悠々自適”なものなのでしょうか。一度で150kmにもおよぶ遊牧、マイナス40℃を下回る極寒の冬、家畜という懐事情をあけすけにした生活——。光文社新書9月新刊『遊牧民、はじめました。』では、そんな遊牧暮らしのリアルを、彼の地で長年フィールドワークを続けてきた研究者の相馬拓也さんが赤裸々に綴

『キリスト教の100聖人(著:島田裕巳)〜殉教と聖遺物――キリスト教の驚くべき信仰とその興味深さ

【内容】 キリスト教の聖者たちを、イエスの家族と関係者、12人の弟子、福音書の作者、殉教者、布教や拡大に尽力した者、有力な神学者や修道士、宗教改革者など8つのパートに分けて列伝化。数多の聞き覚えのある名前を手がかりに、歴史だけでなく教義や宗派についても言及された本。 【感想】 キリスト教史を手際よく解説しながら、聖遺物への驚異的な信仰や、聖書以前の外典についても興味深く紹介していました。 特に、殉教によって聖人とされるという独特の価値観から、信徒たちが進んで殉教を選んでいく

新書、読もうぜ! ―モノカキしたい人のためのインプットガイド― 第三回

『毒 青酸カリからギンナンまで』 船山信次 著 PHPワールド・サイエンス新書  最近、『薬屋のひとりごと』の漫画版を読みました。  さすがにアニメ化まで行ったヒット作だけあって、面白いですね。  というわけで今回は、毒に関する本のご紹介です。   ・どんな本なの?  タイトル通り毒全般について、幅広い知識を得られる一冊です。  本書の章立ては以下のとおりです。  第一章 毒についての基本知識  第二章 毒とは何か  第三章 歴史のひとこまを飾る毒

「intermission ⑬」瀬田貞二氏の『行きて帰りし物語』

ここにあげた記事は、2006年12月に記録していた文章に加筆したものです。     “瀬田貞二さん”・・・おそらくあまりご存じない方の方が多いかもしれませんね。 たくさんの児童書の創作や翻訳で功績を残し1979年に惜しまれながら亡くなられましたが、この方はとてもシャイで控えめで講演とか講座を行うなどということを滅多になさらなかったそうです。   そんな瀬田さんが亡くなられる約1年前、もしかしたら“その時”を感じられたのか、珍しく最初で最後の講座「児童図書館講座」を都立日比谷図

ない日記「五山の残り火でマシュマロを焼く」

 十五夜も近づいたので五山の残り火でマシュマロを焼きに京都へ行ってきた。  毎年八月十六日に京都では五山送り火が行われる。五つの山でかがり火を焚き、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届ける行事だ。大が二つ、妙、法の文字と、鳥居、船の形が次々に浮かび上がる。京都の人々は家から出て送り火を眺め、盆を終わらせる。  僕が住んでいた京都大学熊野寮は五山送り火を見るのに絶好のスポットだ。京都は景観条例によって四階建てより高い建物が基本的に禁止されている。そのため四階

【わたしの“最高傑作”n(ote)】企画参加:いまの最高到達点は!?(ギヤ2)

Uさんが、新たな高みへと、note界のnoterさんを誘う企画を開催しています! みなさんの現時点での最高傑作(一語一技)はこちら↓ 読み応えのある記事が登録されておりますので、noteの世界を、お散歩がてら、立ち寄ってみては如何でしょうか(^^♪ さて、前回の(ギヤ1) 【関連記事】 からのバージョンアップ版!?ですwww 今回は、 「やってみた」 ドヴォルザーク: 交響曲第9番「新世界より」第4楽章 いや 「ひとりでできるもん」 ショスタコーヴィチ:

ない日記「元後輩っぽい犬」

 台風の夜、外の様子が気になって家から出ると、玄関の前にびちょびちょの犬が横たわっていた。暑くなったタオルケットを腹から蹴飛ばした後のような寝姿だった。我が家はペット禁止のアパートなのでどこからか迷い込んできたのだろう。そっとドアを閉めた。  うまかっちゃん博多からし高菜風味を油そば風にして食べた。湯切った麺に胡麻油をかけてスープの粉末を半分かけた料理だ。粉末が半分でも塩っぱかったので次は三分の一にしようと誓った。袋麺で油そばを作ると麺のちぢれが互いに絡み合い、乾きかけの茹で

味覚は面白い『味なニッポン戦後史』を読んで

澁川 祐子 (著)『味なニッポン戦後史』を読んだ。 この新書は、どんな状況下で、人々の嗜好は変わっていたのか、基本五味のうち「うま味」に焦点を当てた。次に「塩味」「甘み」を取り上げ、「酸味」や「苦み」、味覚に分類されない「辛味」についても取り上げている。そして、最後には、第六の味覚として最有力候補の「脂肪味」にまで注目した、盛りだくさんの一冊だ。 うま味といえば、味の素論争を思い浮かべる人は多いはず。「味の素®」をめぐって、批判派と肯定派がぶつかり合い、議論が過熱すること

韓国人が好きでたまらない「代理満足」とは? 韓ドラに復讐劇が多い本当の理由――短期連載#4「ドラマで読む韓国」金光英実

「太陽を抱く月」「雲が描いた月明かり」「ミセン」……数々の韓国ドラマ作品で字幕翻訳を手掛けてきた金光英実さん。そのキャリアとソウル在住30年の経験をもとに執筆した新刊『ドラマで読む韓国』は、現代韓国の文化や社会を知るのにうってつけの一冊です。9月10日予定の刊行に先立ち、内容の一部を抜粋してお届けします。 #1から読む方はこちらです。 韓国ドラマは復讐劇ばかり? 韓国ドラマには犯罪を描いた作品が多いが、群を抜いて人気があるのは復讐ドラマだ。  前科者の青年が仲間と飲食業界で

【新書が好き】ソシュールと言語学

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

なぜ本を読んだ方がいいのか?

私もなるべく本は読むようにしていて、読書家と言われるほどではないですけど、平均すると月に4~5冊程度でしょうか。 最近はビジネス書が多いですけど、小説も好きで時々読んでいます。 やはり本の中にはその人の考えが詰まっていて、自分が知らなかったようなことや思いもしないアイデアが詰まっている。 そこから自分の仕事に転用することもよくあります。 ■ネットでよくないですか?特にビジネスで成功されている方の書籍には「本を読んだ方がいい」ということは、共通して誰もが言っています。

春画の入り口に立ってみた『春画で読むエロティック日本』を読んで

バキ童チャンネルで『【教養】春画で抜けるやつマジで0人説【タイムスリップ】』を見た。 春画はなぜできたのか、流行ったのか。「笑い絵」と呼ばれ、性の営みを面白おかしく描いたものを皆で笑いながら楽しんでいた説もあるが、性教育テキストのような嫁入り道具だった説もある。 そもそも、春画の絵柄に当時の人は興奮できたのか不思議ではある。特に私は毛の表現が全体的に苦手過ぎる。私を恐怖に陥れるかのような細かな描写にゾッとする。ただ現代のエロイラストだって何百年後の人から見れば、「これのど

2024年8月に読了した本の紹介

2024年8月が終わりました。 子どもの夏休みがある月で、プライベートは充実しつつも忙しかったです。 ただ、帰省中は読書がほとんど進まなかったですね。 今月読了したのは以下の2冊です。 それぞれ簡単に書評を書いていきます。 なお私の読書に関するポリシーが分かる記事をいくつか置いておきます。 どれか一つだけでも、読んでいただけると嬉しいです。 それでは今月もよろしくお願いします。 『物語思考』私がnoteで記事をよく拝見している、アル株式会社の代表取締役、古川健介(けん

【新書が好き】シュメル

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

先生の著書

先日、1冊の本を読み終えた。著者は大学時代の担任である。 大学に担任? 他の大学にもいるのだろうか? 私の大学には担任の先生がいた。「クラス」とか「担任」とかは、高校までだと思っていたから驚いた。先生は三十代半ばで、就職したてのようだった。大学はお年寄りの教授ばかりだと思っていたので、担任の先生の若さも意外だった。 担任のお仕事 担任の先生自身、大学生の担任の先生というポジションにとまどっているように見えた。1週間に1回、クラスの時間がある。まるで高校のように。何をす

【新書が好き】わかったつもり

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

「読書する人だけがたどり着ける場所」 齋藤 孝

「「読書」は体験なのです。」 「読書する人だけがたどり着ける場所」 齋藤 孝 町の本屋が閉店している 本を読む人が減っている そんなニュースやネット記事をよく見ます。 僕が学生の頃にはいたるところに本屋があったので、実感として小さな町の本屋が減っている印象は受けますが、それに比して本を読む人は減っているのだろうか? 大型書店に行くと、本を求めて来られている人がたくさんいます。 棚から本をつかみ、パラパラと頁を捲り、真剣な表情で本との出会いを楽しんでいる、そんな風に

【新書が好き】武士道とエロス

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

【新書が好き】日本の古代語を探る

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

【新書が好き】テレビのからくり

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

親しき仲には……遠慮なし!? 日本とはまるで異なる、韓国の人間関係――短期連載#3「ドラマで読む韓国」金光英実

「太陽を抱く月」「雲が描いた月明かり」「ミセン」……数々の韓国ドラマ作品で字幕翻訳を手掛けてきた金光英実さん。そのキャリアとソウル在住30年の経験をもとに執筆した新刊『ドラマで読む韓国』は、現代韓国の文化や社会を知るのにうってつけの一冊です。9月10日予定の刊行に先立ち、内容の一部を抜粋してお届けします。 #1から読む方はこちらです。 「ウリ」を重んじる文化 韓国人は共同体意識が強い。周りに中国や日本などの強大国が存在していたため、強い連帯意識が必要だったのだろう。また、家

ない日記「手紙の味」

 久しぶりにいい手紙が食べたくなって京都に行ってきた。  朝六時に起き、電車を乗り継いで、京阪の神宮丸太町駅に着いたのは九時半ごろだった。地下改札を抜け、少しカビ臭い階段を登ると、京都の空が待っていた。景観条例で高い建物が禁止され、その広さを保った空を眺める度に、僕は口から「あー」と漏らしてしまう。魂を吸い込みそうな京都の空はだいたい曇りだ。  鴨川をゆっくり歩きたかったが、店の予約の時間が近づいていたので、橋の上から川面を眺めるだけにした。欄干に立派な五月人形くらいの大きな

パレスチナ問題と電波少年【読書感想文】中川浩一『ガザ 日本人外交官が見たイスラエルとパレスチナ』

Audible。 この争いの背景を知るよい勉強になった。 「洗脳の最前線」という言葉が、この問題の難しさを象徴している。 一方、調べればわかるような事実の記述も多く、現場で体験した外交官ならではのエピソードをもっともっと知りたかった。 とはいえ、日本の国益を第一とする公人には限界があるのかもしれない。 その分、最後の強いひとことには、その葛藤がにじみ出ているようで、おもわず背筋が伸びた。 87点。 ところで昔『進め!電波少年』で、松本明子さんがPLOのアラファト

「好き」を言語化する技術【推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない】

ヤバい、面白い、考えさせられる…… 感想を伝える時にこれらの言葉をついつい使っていませんか? 残念ながら私もその1人です。 私は普段、『読書大学』というnoteやXで本の紹介や感想を記事にしたり、呟いたりしています。 ですが、文章を書く時に、言葉が浮かんでこなかったり、つまずいたり、悩むことは日常茶飯事です。 よくよく考えれば当然のことで、私はライティングのプロでもなければ、書評家でもありません。 読書感想文は小学生や中学生の時に書かされていましたが、重要な「書き方」その

【新書が好き】禅と日本文化

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

しっぽ博士がしっぽ学をはじめたワケ|東島沙弥佳

多くの動物にあって、ヒトにはないしっぽ。遠い遠い祖先にはしっぽが生えていましたが、どのようにしてヒトはしっぽを失ったのでしょうか。はたまた、人は長い歴史の中でたくさんのしっぽを描いてきました。そんなしっぽに人はどんな思いを馳せてきたのでしょうか。「しっぽ」が分かれば、「ひと」が分かる——。光文社新書の8月新刊『しっぽ学』では、しっぽ博士である東島沙弥佳さんが私たちを魅惑のしっぽワールドへと誘います。本記事では刊行を記念して、第1章から一部を抜粋してご紹介。しっぽ博士がしっぽ学

【新書が好き】日本の思想

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

「ラーメン食べにいかない?」が口説き文句になるワケは? 韓国の知られざるラーメン文化――短期連載#2「ドラマで読む韓国」金光英実

「太陽を抱く月」「雲が描いた月明かり」「ミセン」……数々の韓国ドラマ作品で字幕翻訳を手掛けてきた金光英実さん。そのキャリアとソウル在住30年の経験をもとに執筆した新刊『ドラマで読む韓国』は、現代韓国の文化や社会を知るのにうってつけの一冊です。9月10日予定の刊行に先立ち、内容の一部を抜粋してお届けします。 #1から読む方はこちらです。 韓国はインスタントラーメン大国! 韓国のドラマや映画で、登場人物がラーメンをすするシーンを見たことがある人は多いだろう。ラーメンは韓国人にと

【新書が好き】社会的ひきこもり

1.前書き 「学び」とは、あくなき探究のプロセスです。 単なる知識の習得でなく、新しい知識を生み出す「発見と創造」こそ、本質なのだと考えられます。 そこで、2024年6月から100日間連続で、生きた知識の学びについて考えるために、古い知識観(知識のドネルケバブ・モデル)を脱却し、自ら学ぶ力を呼び起こすために、新書を学びの玄関ホールと位置づけて、活用してみたいと思います。 2.新書はこんな本です 新書とは、新書判の本のことであり、縦約17cm・横約11cmです。

国政選挙・首長選挙から、旧ジャニーズ事務所性加害問題まで――「ネット世論」の実態とは

ネット上で多数派に見える意見や大きな広がりを見せた運動は、必ずしも実際の世論と相関しない。この乖離は、なぜ、どのように生まれるのか? X(旧Twitter)の膨大なデータに基づき、ネット世論の構造を徹底分析した谷原つかささんの新刊『「ネット世論」の社会学 データ分析が解き明かす「偏り」の正体』が好評発売中です。 この記事では、本書のハイライトに触れる「はじめに」の全文と、旧ジャニーズ事務所性加害問題に関する主要メディア、ソーシャルメディアの反応を分析した章を抜粋して公開します