カートヴォネガット

死を笑う スローターハウス5/カートヴォネガット

今、学生時代以来の読書会に2週間に一度参加している。読書会あるあるなのだけど、気合が入った読書会と言うのはどうにも尻すぼみに終わる傾向がある気がする。作った当初から200ページほどの中編を読み始め、いつの日かトマスピンチョンでもやりだすかのようなあの読書会である。

僕が参加している読書会は提案する本が短ければ短いほど喜ばれるタイプの読書会だ。そこでは尾崎放哉はほとんど神と等しいことになっている。

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さんきゅー
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「タイタンの妖女」、無関心と利用されることの天秤

「だれにとってもいちばん不幸なことがあるとしたら」と彼女はいった。「それはだれにもなにごとにも利用されないことである」――カート・ヴォネガット「タイタンの妖女」

最近昔の嫌な出来事についての夢ばかりみる。

そのせいで,かつて「利用されただけだったんだ」と思ってしまったことを何度も思い出してしまう。しかし,それは自分の勝手な思い上がりで,自分が利用されるかどうかは,自分で決められるはずなのに,自

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スキありがとうございます。
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ブックカバーチャレンジ⑦「スローターハウス5」

まじこのブックカバーチャレンジ⑦

「スローターハウス5」カート・ヴォネガット・ジュニア。

ズバリ、カバーイラストは和田誠さん。
和田誠さんのイラスト大好きだし、タイトルのレタリングもいつも面白いなぁと思います。
しかし!この本、長年の積ん読本でして、まだ読んで無いのですよ。
このチャレンジをさせて頂いたこの機会に時は熟したかもしれない、読もうかなぁ、読まね〜かなぁ、わかんねーだろなぁ。

この

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ありがとうござる
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カート・ヴォネガット Jr. の言葉 ①

●「何が最終的にこの星を滅ぼすかを知っていますか?
 真剣さが全く無いことです。
 実際に何が起こりつつあるか、
 次に何が起ころうとしているか、
 そもそも我々は
 どうしてこんな泥沼にのめりこんだのか、
 そういうことに誰もが全く無関心なのです」

●「誰もが認めようとしないが、われわれは皆、化石燃料中毒なのだ。パーティに水をさしたくないが、これが真実なのだ。われわれは地球の資源を、空気や水も

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J「受け入れがたい現実に背を向けると、人は漂流者になる」
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【2020.04.17】優しいニヒリスト、ヴォネガットおじさんに癒してもらうしかない

どうにも気分が上がらない。なんだか読書にも手が付かなくなってきた。こんなときは小難しい本は手放し、ただただ浸るだけの小説に手を出す。そうして昨晩は、まずぼーっと本棚を眺めて、心惹かれた何冊かの本に手を伸ばした。

最初に手に取ったのは『風の歌を聴け』(村上春樹著、講談社)。

この本は僕にとって「読書のリズムを取り戻す薬」。言葉を読んでも頭に入ってこなくなってきたときは、この本を投薬のように読むよ

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ありがとうございます!ご感想いただけたら嬉しいです。
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本の感想「タイタンの幼女」

著:カート・ヴォネガット

SF(サイエンス・フィクション)というのは、「日常とかけ離れた舞台を通しての比喩」だと思っています。

カート・ヴォネガットも例に漏れることなく、そういったものを書いておられると思うのですが、ヴォネガット自身のそういった表現の中に詩であったり、哲学的な表現であったりを織り交ぜて独自の世界観を展開しているのではないか、と感じます。

それらを通して、人間の普遍的なものを描

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ありがとうございます!
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愛も伝染る。涙も伝染る。

良きも悪きも人から人へ、感染させ合うのが人というものなのかも知れない。

しかし良かれ悪しかれ、伝染らない人には伝染らない。

愛も涙もあくびもコロナも、伝染らない人には伝染らない。

愛といった至上の価値でも、
新型コロナといった戦いにくいウイルスでも、
等しく、伝染らない者がいる。

その多様性は、とても自然なことだ。

* * *

世界保健機関の上級顧問を務める日本人医師によると、
人口の

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ありがとうございます。誇りに思います。
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時間等曲率漏斗

同じものを見ていても視点が違えば形も違うように見えて、それを語る言葉も変わる。
どちらも本当の事を言っているのに、違う内容になったりする。

クロノ・シンクラスティック・インファンディブラム
もし、きみのパパが、地球のいままでのだれよりもりこうで、どんなことでも知っていて、なんにでも正しいことがいえて、そのうえ自分が正しいことをちゃんとしょう明できる人だったとしよう。つぎに、ここから百万光年むこ

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空色のラムネ、黄色いレモネード

アルコール依存症ゆえ、お酒が出てくる映画や物語は、できるだけ紹介しないことにしているのだけれど . . .
[本]のメルマガの高山あつひこさんの連載があんまりすてきなので、きょうはマイルール破ります。

味覚の想像力-本の中の食物 その39「幽霊と囲む食卓」その3『とほぼえ』
http://back.honmaga.net/?eid=979347

内田百けん(門がまえに月)の『とほぼえ』にまつわ

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わーい! \(^O^)/
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「未来は変えられない、変わっていく。そういうものだ。」 〜 『スローターハウス5』読書会にて

先日、カート・ヴォネガット・ジュニア著『スローターハウス5』を読みました。読書会の課題図書だったので先入観なく読み始めたのですが、読了前後の印象がまったく異なる不思議な本でした。

『スローターハウス5』とは

第二次世界大戦 終わり間近の1945年2月、連合国軍が行ったドレスデン爆撃を下敷きに書かれた小説です。著者カート・ヴォネガット・ジュニア氏はアメリカ兵として従軍していましたが、前年末にドイ

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ありがとうございます。また書きます!
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