牧野 容也

Masaya Makino Guitarist,SSW. Band:Hei Tanak…

牧野 容也

Masaya Makino Guitarist,SSW. Band:Hei Tanaka, GUIRO. support:山口春奈, etc.

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Radio Magazine #1

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    • 「view」をリリースしました。

      本日、4曲入りインスト(歌ではなく楽器のみ)ミニアルバム「view」をデジタルリリースしました。  7月上旬に、フルアルバム「the Odyssey」を発売する予定で、そちらは全曲歌が入っています。なのにどうして その前に楽器のみの曲をリリースするのか?理由はいくつかあるんですが、それは自分のギター弾きとしての立ち位置を知っておきたかったからなんです。  14歳からギターを始めて、ギタリストとして15年以上活動してきて、僕が生きる支えとして抱えてきたギターという楽器を通し

      • the Odyssey その10

        2022年3月~4月  ミックスダウン、とは非常に説明しにくい作業である。  たくさんの楽器を同時に鳴らして、うるさい部分を小さくしたり、目立たせたい部分を大きくしたり、不要な部分は思い切ってカットしたりもする。この作業で曲の印象が全く変わってしまうので、取り組む前にはっきりイメージを持っておかないと、いろんな方向性を試すだけですぐにお腹いっぱいになってします。つまみ食いで満足してしまい、夕食時に食べられない状態である。ただ、世界で一番美味しいもの、それはつまみ食いであり、

        • the Odyssey その9

          2022年3月  前作に入れた曲で、再録した曲は2曲ある。一つは前回の記事に書いたyoru(仮)で、前回一番だけで完成させていたが、歌詞の締め方に今一つ心残りがあり、今回2番を作って収録した。何ていうか、あの終わらせ方では、歌の中に生きる誰かが不満を漏らしている気がしたから。あれではあまりに寂しすぎる、暖かい希望を抱かせて終わらせてあげたかった。  もう一曲、グッド・バイ再録のきっかけはじらちゃん。前作のテーマは一人で完結、だったので、時間や予算的な都合もあり、基本的にギ

        Radio Magazine #1

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          the Odyssey その8

          2022年1月〜2月  僕の人生には、この人の言うことはとりあえず聞いておこうかなと思わせる人が何人かいる。そのうちのひとりから「一曲か二曲、牧野さんがギター弾かずに歌に専念する曲があったらええと思うわ」と言われて、そういえば人に弾いてほしい曲あるな、と思い出した。  初めまして、の気持ちでギターに触るところから始めて、雰囲気のいい和音を作ったり並べたり、曲の長さやポップスのセオリーのことはなるべく考えないようにして、ゆっくりゆっくり作った曲があって、それが半年ぐらいかけて

          the Odyssey その8

          the Odyssey その7

          2022年1月  1月20日に、ケイタロくんとあだちさんと、3人でベーシックの録音をした。起こった出来事全てを書き起こすことはできないが、この日は可能な限りそうしたいと思う。  前回の記事に書いたように年末、家族が先に地元に戻り、自宅に一人で過ごしていた時に、まだ録音スタジオの予約をしていない事に気がついた。もともとがそそっかしい性格なので、多少のうっかりは気にしなくなったのだが、この時はさすがに肝が冷えた。年始の営業開始は8日から。公共施設の音楽室なので開館日も遅い。予約は

          the Odyssey その7

          the Odyssey その6

          2021年12月  師走はいつも慌ただしく過ぎていくが、この年も例外ではなく、思い返してもあまり記憶が残っていない。録音ソフトの保存日時を見返すと、どうやらデモ作りが佳境で、とにかくPCと自分との間でアイディアの反芻を繰り返しているようだった。そんなデモ作りも28日にケイタロくんにまとめたものを送っていたので、どうやら完成したようだ。  ケイタロくんはベーシストで、まだ出会って間もない。5月にあだちさん宅でお刺身パーティーにお呼ばれした時に、初対面の子供たちとも気兼ねなく遊ん

          the Odyssey その6

          the Odyssey その5

          2021年11月  このあたりから、具体的にアルバムという完成形を意識し始める。録音とドラムを手伝ってほしい旨をあだちさんに伝えて、「いいよー」と返答をもらってからは、自分が担当できる楽器以外を人に演奏してもらう想定で、デモ作りに取り組み始めた。打ち込み、と呼ばれる作業で、パソコンに入れてある録音ソフトに、いろんな楽器のサンプル音源があらかじめ入っており、それを専用の鍵盤でコツコツ入力していくのだが、11月中旬まではまだ末の娘が自宅保育だったため、まだ言葉が通じない子供と同じ

          the Odyssey その5

          the Odyssey その4

          2021年9月〜10月  前回の投稿と順序が前後するが、9月の初旬、近所に住むあだちさんと、ヨウコさんに手伝ってもらって、葦(仮)のベーシック、曲の土台となる部分を録音をした。出来たての新鮮なうちに封じ込めたかったのと、先の延期になってしまったライブ用に確保してもらっていたスケージュールも空いてしまったので、せっかくならその日に録ってしまおうと思ったからだ。すんなり生み出された曲だったので、アレンジに凝ったり、迷ったり悩んだりと、たっぷり時間をかけるよりは、早いところ完成させ

          the Odyssey その4

          the Odyssey その3

          2021年9月  9月は僕の「ものを創る」姿勢が大きく変わる仕事があった。直接アルバム制作に関係のなさそうな話に聞こえるが、自分の中では外すことのできないマイルストーンとしてしっかり道の上に立っている。その仕事の内容もさる事ながら、それよりはそこで出会った人に僕は動かされたんだと思う。人との出会いは本当に大きな転換をもたらすとつくづく思う。  その仕事以降、制作中の自分で自分を懐疑的に見つめる目線、こんなことやってて意味があるのか?という行動への猜疑心に対して、距離を置ける

          the Odyssey その3

          the Odyssey その2

          2021年6月〜8月  このあたりから、まだアルバムを作るところまでは思い至らないまでも、何はともあれ曲を作らなければ始まらないと思い立ち、色んなところから曲の種を集め始める。ボイスメモだったり、制作ノートのメモだったり、好きな和音を探してみたり。そんな中、リリースした事で、ありがたい事にライブのお話をいくつか頂いた。そのうちの一つを近所に住む友達のウクレレ奏者(でもある)ヨウコさんにサポートをお願いして、ライブ用のアレンジも並行して進めていたのだけど、パンデミックの影響も

          the Odyssey その2

          the Odyssey その1

          2021年5月  前回の投稿で、振り返りも含めて、と書いてから、アルバム制作の第一歩はどこだろう?と、考えた時、ここだな、というポイントがあった。  前作の4曲入りEP『グッド・バイ』を4月27日にリリースして、発送作業も落ち着いてきた5月中旬、近所に住む友達の勧めもあり、リリース記念イベントをすることになった。やろう!と思い立ったら、馴染みのあるライブハウスがsnsで企画を緊急募集しいる旨の投稿(当時は何度目かの緊急事態宣言中で、イベントが軒並みキャンセルになっていた)があ

          the Odyssey その1

          the Odyssey (仮)はじめに

          2022年3月11日、アルバム制作の中で、録音という工程まで完了しました。  でもまだまだ先は長くって、完成が遅れてるし、焦ってるし…という話をsns上でこぼしていたら、どんなことやってるの?その後なにするの?と、音楽関係者ではない友人から聞かれて、や、この先ミックスダウンがあって、マスタリングがあって、ジャケットやパッケージのことや、流通や販促のことや…と話しながら、確かに知らない人には見えない世界だよな、こんな面白いことしてるのに。そう思って振り返ると、アルバム制作を始め

          the Odyssey (仮)はじめに

          とんかつの話

          下書き  失敗談が好きなんです。  と言うとまるで人でなしみたいだけど、やらかした話とか、転んだ(比喩としても)時の話とか、ある一定の時間を経過すると、大抵は笑い話になるし、その中に大きな学びが隠れていることが少なくないと思う。少なくとも成功談を延々聞かされるよりはずっと有益な時間だと思う。  神奈川県にお気に入りのトンカツ屋さんがある。店の近くに住む友達に連れて行ってもらってから大ファンになり、近くに寄るたびに連れ立って訪れてはうまいうまいと舌鼓を打っている。年に1、2回

          とんかつの話

          憧れの話

          4歳の息子はディズニー映画のカーズが大好きで、主人公のライトニング・マックイーンのミニカーをいくつも持ってる。し、今年も祖父母からのお年玉で新しいマックイーンを我が家にお迎えしていた。メーカー側も頑張っていて、映画本編で数秒しか出てこないカラーリングのマックイーンもしっかり再現して販売していて、我が家にはすでに7人以上のマックイーンが乗り物用引き出しの中にしまわれているのだけど、いまだコンプリートには届かないようである。そんな同じようなものを何個も…と親目線では思うけど、本人

          ヘッドホンの話

          新しいヘッドホンを買って、制作中なのであまり自由に使えるお金はないんだけど、高くないし(7000円くらい、まあ値段は主観です)、写真を見て一目惚れだったので、ポチッたのが昨日届いた。  耳の第一印象では、そこまで感動しなかった。レビューで見かけたまるで高級ヘッドホン!みたいな感想は持たなくて、見た目のレトロさから、懐かし新しい感じかなあと思ってたんだけど、気がついたら正座して聴いていた。時々泣いていた。久しぶりにこんなにじっくり音楽を聴いたなと思った。 ようやく分かった、

          ヘッドホンの話