最近の記事

愛するということ

エーリッヒ・フロム『愛するということ』#読了 数年前に読んで今回は2周目だったので、フロムが “愛とは〇〇である“と記述した箇所を書き出し。 言い切っている場面も多いが、あくまでも愛の要素のごく一部だったり、愛する修練のための動作の一部だったり。 いわゆる、私達が求める「ズバリ愛とは〇〇だ!」という答えはない。 最近とくに思うのだけど、何かを知りたくて学ぶことはとても楽しいが、 さらに深みを求めて知れば知るほど 「AとはBである」 と端的に表現することができなくな

    • 積木の恋

      凪良ゆう『積木の恋』 #読了 本屋大賞受賞作家の凪良ゆうさんによるBL小説! 先日この本で読書会をしました✌️ 人物や舞台設定に新鮮なところは感じずむしろ伝統芸能的だなと思ったけど、 逆によくある設定をどう紡いでゆくかでその作家の個性が際立つものだと思いました!  (人の作った曲を演奏する私たちもそうですよね、同じ楽譜で演奏するから個性がわかる😌) 時代性アップデートされたスパダリになるほど~!と唸ったり、ふとした心の機微を表す一文が光っていたりと、凪良さんの筆の強さ

      • SNSの哲学

        戸谷洋志『SNSの哲学』 #読了 なぜ”いいね”稼ぎをしてしまうのか? キラキラした自分を演出してしまうのか? 人の投稿を見て息苦しさを感じるのか? 炎上するのか? 私はインターネット大好きピープルなので(笑) この本はよくあるSNSを否定する論調ではなく、 SNSに反応する”自分自身は何者なのか?”と 5名の哲学者を引用しながら、固くない文体で言語化していくのが良かったです。 承認欲求は悪いことではないが、承認を強制するのではない。 (いいねしてあげてるんだから

        • 正欲

          朝井リョウ『正欲』#読了 いじわるな本でした…!🥺🥺 優しさと、いじわるさのマリアージュという感じ… だから朝井リョウは好きなんですけれども… ネタバレになるから詳細はふせるけど、 本人たちがいくら周到に気を配り、心をすり減らし、秘密を守りきって生きていこうとしても、不運な偶然が重なって思いがけぬ方向へ転落させられてしまう… 多様性についても手痛い言葉がたくさんあって、 そもそも多様性を認める/認めないとかいったフェーズは手前すぎて論外なんだけど、 (あなたが認

        愛するということ

          表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

          「先生、知ることは動揺を鎮めるね!」 「若林さん、学ぶことの意味はほとんどそれです」 若林正恭 『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』#読了 オードリー若林さんが、キューバ、モンゴル、アイスランドを旅したときのエッセイ。 皆が当たり前に持っているものを、持っていない自分に感じる劣等感のようなもの “いつまでアルバイトでやっていくの?”と言われ続けて、自分が何か間違っていることをやっているような後ろめたさを感じること… そんなモヤりや引っかかりを抱えながら、資本

          表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬

          日記54 名古屋2 ブックホテル

          灼熱の名古屋編、実はまだ終わりではありません~! ナゴヤベリーポピュラースシテンプラショップでご飯 夜の徘徊2 今回名古屋で泊まりたかったお目当てのホテル 『ランプライトブックスホテル』 8月は短期集中で遊んだな~!! これから名古屋に行くことが増えそうなので、お店を開拓しよ🤞

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          銀河鉄道の夜

          宮沢賢治『銀河鉄道の夜』#読了 讃美歌やキリスト教的なモチーフがたくさん出てくるので、クリスマスのシーズンにはぴったりの短編。 人は、自分の命が尽きるとき何を思うのか。 今回読んで印象的だったのはサソリの話で、(初読のときはあまりそう思わなかったのに) サソリのエピソードが挟まれることで、カムパネルラや銀河鉄道の乗客たちの後悔や自己犠牲に光が当てられてグッと切なくなってしまった… ジョバンニが最後に居合わせたのは、カムパネルラの後悔があるからじゃないかと思えて、人

          銀河鉄道の夜

          日記53 台風一過の名古屋

          8月のいちばん暑い盛り、 そしてつかの間の夏休み、 急に名古屋へ行くことを思い立ち、弾丸名古屋ツアーへ行った✌️✨ 新横浜からすぐ着いてしまうので、日帰りでも全然余裕なのですよね… 平日の一泊二日を予定して、それを名古屋の友達と関東の友達に話すと 「遊ぼー!」 「有給取る!」 「私は泊まらないけど日帰りで一緒に行こー!」 とすぐに連絡くれて、たちまちみんなで遊ぶことに!! みんな忙しいのに、フッ軽で私の予定に合わせて集まってくれることのありがたさよ…😭✨✨ 私が行っ

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          日記52 ドッペルゲンガーに会うと死ぬ

          最近、自分のアウトプットリソースが中学高校のテスト作りに全振りされてしまったため、日記が途絶えていました…。 最近めっきり寒くなってきましたが、私の日記散文でまだまだ灼熱の夏をお楽しみください!! (周回遅れすぎヤバい) 7月28日 サックス友達の奈良さんの代行レッスン仕事に行く。 鎌倉ジュニアオーケストラという、楽器をやったことがない子でも大歓迎のオーケストラです! 私は洗足学園音楽大学サックス専攻出身ですが、大学の先輩後輩、 またつい最近、自分が授業を持っている高

          日記52 ドッペルゲンガーに会うと死ぬ

          すべての、白いものたちの

          『すべての、白いものたちの』ハン・ガン #読了 詩よりはちょっと長くて、小説よりは短い。 詩よりはもう少し具体的な背景が見えて、小説よりは余白が感じられる。 白いものにまつわる話。 ガーゼやシーツ、米、角砂糖、清潔。 私たちを守るような優しい色でありながら、 吹雪、死装束、殲滅されたあとの瓦礫の街、 私たちからぬくもりを奪う色。 雪が降ると、人は手を止めほんの数秒間雪に見入る。 時間と時間の間にふいに挟まれるしおりのような、そんな瞬間を思い出させてくれる本だった。

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          ペンギンの憂鬱

          最近読む本や勉強する曲がロシアおよび東欧周辺の国に縁があるので、積読だった アンドレイ・クルコフ『ペンギンの憂鬱』 #読了 売れない短編小説家ヴィクトルは、新聞に載せる「追悼文」のゴーストライターを依頼される。 しかしそれは対象者が死ぬ前に原稿を書き溜めるという条件。 全体的に不穏なんだけど、どんなに不穏な社会状況にあっても人はやっぱり個人的な悩みを忘れないし、生活していく。 追悼文の性質上、「友人一同」という匿名で書くことになるんだけど、 表現活動をする者にとって

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          日記51 コントロールできる身体の長さ

          7月18日 銀座のピアノサロン遊樹にて、ジャズ歌ライブ! お客さまもセッション参加できる形式のライブだった。 この頃もじわじわとコロナ罹患者が増えていたので、残念ながら数名キャンセルが入ってしまったけど(無理のない範囲でお願いしますね、またやりますから!) ピアニスト石川潤一さんのお人柄とプレイもあってとても盛り上がった。 私の個人的な感触で言えば、やっと身体の使い方がわかってきたような気がする、という中間地点。 サックスを吹くにあたっての身体の悩みとはまた違う。

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          日記50 野球応援と演

          7月某日、 朝から、勤務校の野球応援に参加した! 昨年は授業があったのと、立場がただの非常勤講師だったので校外活動に参加することはできなかったのだが、 今年は吹奏楽部のインストラクター契約も結んでいるので、こういった演奏活動にも帯同することが許される。 授業は事前に動けば他の先生と臨時的に授業のコマを交換させてもらえる。 自分が現役の高校生だった頃は、小田原だとかやたらと遠いところへ行った記憶があるが、 今回はなんと横浜スタジアム! アクセス最高!ビールも売店もやって

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          日記49 文化系陽キャ旅行

          7月8日、9日 半年前くらいからずっとこれを励みにして生きていたと言っても過言ではない、 『文化系陽キャ旅行in熱海』 に行ってきた!! そもそも横浜から熱海って、在来線で行けてめっちゃ近いのね… 関東圏の友達とは順番に東海道線内で乗り合わせ、名古屋の友達と熱海で合流、 つまり、エリア違いの友達と中間地点で会おうというのが今回の企画☝️💯 今までzoomで喋ったことは多々あるものの、リアルで会うのは初めて!! でも初めて会ったとは思えない会話のテンポの楽さ、ネ

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          日記48 吹奏楽シーズン始まる

          7月2日 勤務先の高校の学校説明会@地域の某ホール 吹奏楽部は演奏をすることになっていたので帯同した。 そういえば私が高校生の頃も、夏休みの終わりに体育館で「学校説明会演奏」というのが年間本番のひとつになっていたことを思い出した。 今は学内の体育館でやるだけでなく、地域のホールでやったりするんだね👐✨ 演奏は、前日に業者作業で停電した中みんなで合奏した成果もあり、よくできたと思います! 夜は、日本橋でやってたコーヒー✕本屋さん(『不便な本屋』)のイベントへ。 コーヒー

          日記48 吹奏楽シーズン始まる

          日記47 本屋充📚️

          6月30日 本読み友達が増えてから”独立系書店”という、いわゆる個人経営店によく行くようになった。 選書や棚並びで、そのお店や店主さんの個性が見えるのが良い。 そして、店員さんたちと本の話をして、おすすめしてもらったものを買って帰るのも楽しみ。 こういった本屋さんは、古書のコーナーやギャラリー、カフェもやっていたりするので自分の好きな本を持ち込んでゆっくり過ごすこともできる。 表参道へ定期的に行くことがあり、散歩しているうちに偶然見つけたのが 『麓覺堂書店』(ろっ

          日記47 本屋充📚️