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植田晴人
2022年3月11日 15:45
2001年3月8日彩。今年も春が来たよ。桜がキレイだ。君は桜より美しい。墓地と桜は妙に似合っている。ここに君が眠っているとは感じたくないけど事実は変わらない。目を瞑り、数珠を付けた手を合わせる。君のことを愛して愛してやまない。亡くなった今でもあの日を忘れない。心を落ち着かせる為に深呼吸すると同時に自分が置いた線香の匂いがする。周りは静かで、鳥の音だけがする。供えた花が風に揺られた。音が微か
2022年3月10日 18:00
1999年実家に帰ってくるのは数年ぶりだ。自分の部屋の掃除していると、段ボール箱から一冊の古びた本が出て来た。表紙には『卒業アルバム1989』と記されている。いったん部屋掃除を止めてページを捲っていった。卒アルを開いたのは久しぶりだ。東京に行ってから地元に帰ってくるのはちょうど10年ぶりになる。高校を卒業してから東京に上京した。俺は黒山健一。28歳。田舎に生まれて田舎で育った。今は、しがな
2022年1月26日 22:00
いじめ問題は深刻だ。あらゆる手を考案して実行してきたが、いじめは無くならない。しびれを切らした政府はいじめ対策基本法に『いじめっ子と体罰教師を抹殺する』ことを追加する意向を示している。まず、社会実験として主人公は辞令でこのプロジェクトに参加することになったのだが・・・理部化学省私の名前は斎藤治郎。53歳。省内の教育改革課の総括課長補佐をしている。いつものデスクで報告書をまとめている所である
2022年1月25日 15:00
学生の頃に、いじめられたりいじめをした事はあるだろうか?いじめられた人は名乗り出る人が多いだろう。しかし、いじめた人はいじめをしているの自覚が無い。だから、名乗り出ないと思う。いじめとは、どの世界でも起こり無くす事は不可能に近い。いじめに度合いは付けたくないが、大人のいじめは学生よりも陰湿である。このお話はいじめっ子に復讐したいと思う生徒と同僚の先生に復讐したいと思う先生の物語である。弱井サイ
2021年5月17日 17:00
目を閉じると、そこは数字の世界が広まっていた。静かな音が余計に不思議な世界を引き立てる。来てよかった。一生に一度の体験。第一章 父の行方・彼女の遺言同級生の葬儀が終わった。俺は山岡真二。学校以外で制服を身に包んだのは久しぶり。内田の同級生である。今は遺骨を持っている。何で死んでしまったんだよ。うちけん。もっと剣道を一緒にやりたかった。死因は転落死。雨で足を滑らしたらしい。ベランダから落下した。
2021年5月15日 22:00
学校生活に関わらず、世の中は数字に縛られている。年齢、年収、身長、家賃。知らず知らずの内に数字が絡んでくる。そんな世界は嫌だ。特に数字に縛られるのは学生時代。テストの点数、順位、内申点・・・沢山有り過ぎて、もう分かんなくなっちゃうよ。いつの時代も生徒は先生の言いなり。数字という呪縛からは逃れられないのだ。数字から逃れられたいと思いと幼馴染に恋する気持ちが交差する学生物語である。では、ご覧ください。
2020年11月1日 16:00
僕はこれからどうすれば?疑問だらけの人生を歩むのか迷った。あの事件の真相を知るまでは生きていこう。心に誓った。僕は通信生高校に通いながら記者になる夢を抱いた。記者になって、あの事件を取材したい。通っていた学校への未練の気持ちもあった。やっとの思いで大学に進学して、編集社に就職した。記者になることが出きた。もちろん、ネタを売った編集社に入社。これはゴールではない。スタート。これからが本番だ。真実
2020年10月28日 17:30
「キーンコーンカーンコーン」放課後のチャイムが聞こえる。最後の授業である国語は眠くなる。体育がある日は特に。ごく平凡な一日が過ぎた。今日も寝ている時間を無駄にしてしまった。古い校舎の古いチャイム音はアンティークを感じさせる。こんなところにいたら心まで古くなってしまう。今年で設立130年くらい経つのかな?校長先生の話によるとチャイム音は昔のままだそうだ。聞くところによると機械室の鍵が開かない