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あなたへの記録

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昔の私と、どこかにいるかもしれないあなたへ
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#雑記

あなたらしさの眠る場所

あなたらしさの眠る場所

小学校低学年の頃までは、無邪気な子どもだったと思う。幼稚園に通っていた頃の記憶はほぼないけれど、友達と一緒に大きな口を開けて笑って写っている自分の写真を見ると、あまりに楽しそうで、何だかほっとしてしまう。

幼稚園から小学校に上がった私は、周りの空気がそれまでと少し変わったことを、幼いながらに何となく察知した。今までのこぢんまりとした場所とは全然違う、大きな建物に、大勢の生徒。確か1学年に6~7ク

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言葉の記憶

言葉の記憶

「今こんなこと言ってても、明日には変わってるかもしれないし。人の気持ちなんてそんなもんでしょ。」

これは、昔ある人に言われた言葉だ。当時は肯定も否定もせずそのまま受け止めていたけれど、最近になって、本当にそのとおりだよな、としみじみ思う。

普通の会話の中で「人の気持ちなんて」という哲学的なフレーズをさらりと口にしてしまうその人は、尊敬する先輩であり、初恋の人であり、初失恋の相手でもあった。

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