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思ったことを口にしてしまう人

以前、「言わない美徳」というコラムで、「わざわざ言わなくてもいいことを悪気なく言う人」について触れました。

プライベートな関係であれば、なるべく関わらないように距離を置けばいいですが、サービスを受けたり提供したりする際に、こういった人と関わるとトラブルが発生します。

お客様の心証を悪くする、ということですね。

先日、年に一回の健康診断を受けました。

受付に係の方がいらして、提出物を確認後、今のご時世ですから体温を測るのですが、私の額が光って上手く測れずに、腕で検温をしました。

その際に、手首を持たれたのですが、「汗でベタベタしとるな」と一言。

受け付けてくれたそのおばちゃんナースが、そのまま各種測定を実施するという流れになるのですが、身長と体重を測った後に、腰回りの長さを測るために私の腰にメジャーを回した際にも、再び「汗でベタベタしとるな」の一言をちょうだいしました。

家の近所の病院ですから、歩いて通院したのですが、秋口とはいえその日は朝から日差しも強くとても良いお天気でした。

そりゃあ、歩けば多少なりとも汗ばみますよ。

別に触れる前に汗を拭いておいて欲しかったとか、そういうわけではないと思うのです。

ご自身が思ったことを口にしていることさえ自覚のない、いわば独り言なのだろうと思います。

ただ、それを聞かされる側としては心穏やかではありません。

無神経さに傷つけられた相手のとる反応は二つだと思います。

グッと堪えるか、不快に思ったことを意思表明するかです。

受付での対応だったり、こういった場面だと、おそらくほとんどの人はグッと我慢されるのではないでしょうか。

ところが、例えば私たちの提供しているような在宅の訪問系のサービスなどでこれをやってしまうとどうなるか。

正直、訪問する全てのお宅が万人向けにとても快適な環境というわけではありません。

例えばですが、中にはゴミ屋敷のようなところもありますし、お掃除の行き届いていないネコ屋敷で糞尿がお部屋や廊下の至る所に染みついているようなお宅もあることでしょう。

こうしたお宅に入った際に、無意識に思ったことを垂れ流してしまうとどうなるか。

「くさっ!!」「きたな!!」「きしょ!!」、ついつい呟いてしまった独り言でしょうが、もしこの発言が家人の耳に入ってしまったらどうでしょうか。

相手は不快に思われ、「お前のところのスタッフは喧嘩を売っているのか」と当然クレームになります。

仕事においては、自分が口にしていることに気づかないのは致命傷になります。

そして、自覚なく思ったことを言ってしまっている人は、自分のことにさえ気づいていないわけですから、それを聞きとがめた相手の反応が変わったとしても、それにさえ気づけない可能性もあります。

単なる偏見かもしれませんが、独り言が多くなったり、感情の蓋が緩んだり、口が災いしてというクレーム報告は、特に年配の人に多いイメージがあります。

関西のおばちゃん的なイメージですね。

無意識にせよ思ったことが口をついてしまう人は、その感情を共有したり感想を聞かせたりしたい相手が誰なのかを考えてみる。

自分自身に聞かせるのであれば声には出さないこと。

また、あえて近くにいる相手に聞かせたいのであれば、「何のために」そのようなことを聞かせようとしているのかよく考えた方がいいです。

考えてみて、特に明確な目的が見当たらないのであれば、こちらも声には出さないことです。

今の時期、せっかくマスクをしているのですから、仕事中は業務に関係のない自分の感想はマスクの中に留めておいた方が無難ですよね。

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