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UGCもオンラインとオフラインを統合して加速!|週刊小売業界ニュース|2024/6/10週
2024年6月10日~6月16日のアメリカの最新ニュースから、
最近の小売り業界について紐解いていきましょう。
今週のおさらいに、ぜひどうぞ!
Lululemon、女性向け商品の販売機会を活かしきれなかったとするも業績は好調 | Retail Dive
<記事の要約>
第一四半期の業績をうけ、同社CEOマクドナルド氏は、レギンス商品の色種が少なかった点やSサイズ商品の在庫切れなどにより販売機会を逃したことが、北米エリアでの売上の伸び悩みにつながったと分析。加えて幹部らは、ブランド認知や店舗販売の余力に伸びしろがあり、成長機会がまだまだ残ると発言した。
同社でデータマネジメントを担当するサンダース氏によれば、他社のアスレジャーアパレル進出は脅威ではあるが、北米で2,000万人いるとされるLululemonコミュニティとの結びつきは強く、他ブランドへの乗り換えは少ないと分析されている。
2017年に日本に上陸したLululemon。
レギンスにヨガマットを担いでいる人がいれば、
かなりの確率でLululemonユーザーだったりします。
![](https://assets.st-note.com/img/1717813905685-Eud1dCyrMk.png)
ひと昔前の感覚では、
そんな恰好で歩き回るのはどうなの?
と思ってしまいがちですが、
Lululemonの魔法にかかれば
この格好が自分を表現する手段になる。
機能的で楽をしたいから、ではなく
自己表現のためのファッションになります。
Lululemonがなぜ熱狂的なファンを獲得できるのか。
理由は、同社が形成するファンコミュニティにあります。
Lululemonがコミュニティを取り入れた
ビジネス形態を形成したのは、
創業当初にさかのぼります。
1998年にカナダのバンクーバーで創業。
店舗とヨガスタジオが一体となった設計で、
ヨガに訪れる客がコミュニティを形成し
お店の顧客にもなる還流を見出します。
![](https://assets.st-note.com/img/1717814760931-NNd2z56zC5.png?width=800)
(PC:Mpls St Paul)
体験をベースとする地元コミュニティの形成を
Lululemon流にブラッシュアップし続け、
現在のファンコミュニティマーケティングがあります。
Lululemonが創業当時よりブラッシュアップしてきた
ファンコミュニティによるビジネスへの還流は、
現代のマーケティングの「UGC」で理解が容易になります。
UGCとは「User Generated Contents」
(消費者によって作成されたコンテンツ)
の略で、ファンである消費者による発信を指します。
UGCを利用した現代のマーケティングについては
こちらの記事でも説明しているので是非ご覧ください。
LululemonがUGCを意識して、
コミュニティによるマーケティングを
行っていることがわかるインタビューがあります。
いわゆる伝統的なマーケティング手法でムービーやイメージを訴求するだけでなく、クラスに参加したり、実際に着てみて、知ってもらい、理解してもらうことはとても重要です。そこから波及して、友達や同僚などから「ルルレモン」のブランドを知っていただく方も多いのですが、親しい人を通じて知ることによって非常にブランドロイヤリティが高いお客さまになっていただくことができます。自分自身がクラスに参加してなくても、知り合いの「良い」という話や評判を聞くことで、1人から10人に広がり、その10人がさらに10人ずつに伝えていくことで100人に口コミで広がっていきます。実際にこれはとても大切なことなのです。
独自のエコシステムの秘密を探る』
LululemonがファンによるUGCを活用するうえで、
よく見られる他社のUGC活用と異なる点として、
ローカル(オフライン)要素が多いという点があります。
ルルレモンは多くの店舗には
イベントスペースやヨガスタジオがあり、
ヨガやズンバ、ランニングなど
各種イベントが頻繁に実施されてます。
イベントで講師をつとめるのは
ストアアンバサダーと呼ばれる、
地元でインストラクターをしている講師です。
SNS投稿といった地理的制約のない
オンラインコンテンツのUGCではなく、
ローカルでリアルなコミュニティのなかで生まれる
オフラインのUGCが強い原動力となっています。
消費者側からするとオンラインのUGCだけでは
いかにもマーケティングという色味を感じるかもしれません。
しかしLululemonのリアル体験提供型でいけば
生活の一部として自然にUGCに触れることになるため
より持続的なファンコミュニティと販促効果を期待できます。
UGCにおいてもオンラインとオフラインの統合で
販促効果がより大きく・より持続的になるということですね。
<担当者からの一言>
ものが溢れ、またマーケティング手法も巧妙さが増す現代において、消費者が自分によって良い買い物をするための判断基準として、ファンによる拡散(UGC)の重要性が増しています。
この「ファン」というのは既存顧客というだけではなく、商品や企業理念を深く理解し、かつアクティブに発信をしてくれるような、深い「ファン」である必要があり、”薄く広く”ではなく、”濃く深く”という関係が望ましいとされています。Lululemonでは古くから顧客によるファンコミュニティーを形成し、その内側でファン同士がどんどん”濃く深く”なるような活動をしてきました。前述のオフライン×オンラインというポイントと併せて、Lululemonが25年超かけて築い"濃さと深さ"も、間違いなく模倣困難でしょう。
★今週のアメリカ注目記事★
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