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「◎△$♪×¥●&%#?〜!!」
何て言ってるか聞き取れない雄叫びが、真夏の夜空に炸裂した。
この雄叫びを少しでも間近で感じたく、何時間もかけて一人最前列までたどり着いたいつかの夏の音楽イベント。
その日のヘッドライナーはだいすきなアメリカのロックバンドFOO FIGHTERS
一緒に来ていた友は「まだ他にも観たいバンドいるし、色々回って少し遠いけどビール片手にスタンド席からゆっくり観るよ」とのこと。
そうですとも、それも
夜更けのショートストーリー5 いつもそばに
夜更けに、部屋で一人女性が泣いている。
故郷の母親から電話があり、愛犬コロが亡くなったのを聞かされたのだ。
彼女はもっとコロの側にいてやりたかったと悔いていた。
実家を離れるとき精一杯泣いてくれたコロ。
遠くない未来にこの日が来ることは知っていたのに、、
彼女は自分を責めて泣いていた。
彼女は母親と仲のいい関係を築けず、いつしか疎遠になっていた。
帰りたくとも帰りずらい事情が彼女にはあった。
初めての夜の繁華街にて
あれは僕がまだ、いなたい初々しい青年だった頃、
ダチと夜の繁華街へ初めて出かけた時のことです。
僕らは、初めての少しデンジャラスな都会の繁華街に気分は高揚し、街行く女の子や立ち並ぶ風俗のお店に、胸ときめいておりました。
そしてしばらく街をぶらつくと、小腹が空いてきましたので、近くのファーストフード店に入ったんです。
そこでダチとレジの列に並ぼうとしたところ、一人のニタニタしたおじさんが話しか
ニューヨークとブラックコーヒー
そう、ブラックコーヒーを飲めるようになったのは、初めてニューヨークへ一人旅したときのこと。
特別おいしかったわけではなかったけど、
宿泊していたホテルのその朝食は、まさにアメリカ映画にでてくるモーニングセットそのもので、
カリッカリッのベーコンにパンケーキ、それからスクランブルエッグがついて、
「これがアメリカだ〜」なんて感動して食べたっけ。
そのとき今まで飲めなかったブラックコーヒーも不思議
夜更けのショートストーリー4 別れ話し
夜更けに、あるカップルが別れ話しをしている。
お互いを思いやり、まるく収まりそうだ。
最後に二人で熱いコーヒーをすする。
男は寡黙に目の前の一点を見つめている。
「何を考えているのだろう、、」と彼女は男の横顔を見つめる。
彼女は気づいた。
男は何を考えているでもなく、目の前の食器棚のガラスに映る、自分の顔を見つめていることを。
男は鏡が大好きだった。
いつも鏡で自分の顔を見ていた。