れいわと共産党【要旨のみ暫定版】
緊急にアピールしたいですが時間の余裕がありません。
そのため本稿では暫定版として要旨のみ記します。
🍏＜事実関係＞
✅れいわ新選組（山本太郎代表・予算委員）が11月29日に参議院予算委員会において補正予算「修正案」を提出。
賛成は提出者である山本太郎代表ただ一人のみだった。
✅同日、日本共産党の穀田恵二・国対委員長は記者会見でれいわ修正案に「反対」したことに言及、反対理由として
「（れいわ提出の修正案は）政府の補正予算案をそのまま是認しているところが最大の反対の理由だ」と説明。
✅翌30日、「しんぶん赤旗」が穀田恵二・国対委員長のこの説明をそのまま報道。
✅12月１日、山本太郎代表が自身のTwitter公式アカウントで
「これはれいわ新選組の「修正案」を180度逆に説明したものであり、残念に思います。」
とツイートで述べるとともに、ポイントとなる経緯を説明。
当該ツイートは
「今回の補正予算「修正案」に対するあらぬ批判に限らず、国会の不当な厳重注意や懲罰に対しても批判の矛先が違うのではないでしょうか。 政府案を徹底的に批判し、 人々のために必要な施策への訴えと実現こそが求められていると考え、 れいわ新選組は行動します。」
という言葉で締められている。
（参考：山本太郎代表の質疑と修正案提出、及び政府提出案への反対討論）
動画を見ると、
政治素人の私から見てれいわ新選組が
「政府の補正予算案をそのまま是認している」
ようにはとても見えない。
同じように感じてくださる方は多く、SNSは紛糾している。
🍏＜私見＞
✅「れいわと共産で争っている場合ではない。真の敵は自公維国だ」
という見解がある。
コレ自体は至極ごもっともである。
ただしそれは、れいわ新選組の議員や支持者の口を噤み従わせる名目になってはならない。
そんな言論封殺的でファシズムなことをするなら自民党と同じ次元に堕することになる。
（こうしたある種の圧力は「野党共闘」において時々感ずることであるのでまず指摘しておく）
✅高野洋一・鎌倉市議（日本共産党）のツイートによれば、
「そもそも予算「修正」というのは、修正案が可決された場合、修正した箇所以外の（修正しない）予算は認めますよということ。それが問題だと言っている。」
とのこと。
▶この論に倣えば、野党は（維新や国民民主のようなバカ例外を除き）政府予算案に反対するのが常であるから、およそ「予算案の修正」自体ができないことになり憲法83条や86条などの趣旨を没却してしまうのではないか。
（⚠️この点に関連し記事下にも解説を入れたので興味ある方はご覧ください）
▶穀田恵二・国対委員長の説明と高野洋一・鎌倉市議の説明とは異なっている。
仮に高野洋一・鎌倉市議の説明のとおりなのであれば、穀田恵二・国対委員長はそのように説明するべきだったのではないか。
「政府の補正予算案をそのまま是認している」と言うのと、
「趣旨には賛同するが『修正案の提出』という形式は必然的に政府の補正予算案（のうち修正しない部分）を受け入れることになってしまうため共産党としては賛成できなかった」
と述べるのとではその意味も、受け手の印象もまったく違う。
✅高野洋一・鎌倉市議は別のツイートで次のように述べている。
「誤解のないように申し上げれば、（私は）個人的にはれいわと共産の「左派連合」による連携を望んでいる一人。だからこそ、山本太郎には「奇策」ではなく「王道路線」を歩んでほしい。焦りは分かるが、社会運動は「負け」を重ねながら「勝利」を掴むもの。」
「れいわ提案の予算内容と規模なら、修正というより反対・否決し、改めて提案し直す性格のもの。それなのに政府提案の予算を前提とした「修正」という形をとるから共産党の合意すら得られないのではないか。もう少し熟達しないと。一部の「信者」が喝采するだけです。本当に政治を変える力にはならない。」
▶自党のやり方を「王道路線」、他党のやり方を「奇策」「未熟達」「政治を変える力にはならない」と上から目線で断ずるのは礼を失するのではないか。
他党の支持者を「信者」という言葉で表現するのも一市民がするならまだしも、公の立場にある者の物言いとしては甚だ不適切であると思う。
▶私（アヤ）は101年の歴史を有し、戦争に唯一反対した実績を持つ日本共産党には敬意の念を持っている。
だからこそ、
「いやいや王道路線でいつまで負けを重ねれば私たちの暮らしは良くなるんだよ」
という国民の怒りと失望の気持ちには寄り添ってほしいと心から願うものである。
私たちは無事に年が越せるか、今日・明日の食べ物はあるのかという次元で困窮しているのです。今が国難、ずっと国難。
▶一方当事者がこのようなモノの言い様を続ける限り、「れいわと共産の「左派連合」による連携」が弱まりこそすれ強まることは決してないだろう。
✅とはいえ、今回の一事のみを以って「共産も自民と一緒」など攻撃的な言葉をツイートしてしまうのも現時点では控えたほうが良いと思う。
山本太郎代表がTwitter上とはいえ党として正式に抗議の意を表しているのであるから、日本共産党からの誠実な回答があるものと期待して待ちたい。
✅この一件に限ったことではないが
🙆♀️「野党共闘」に過度な期待や幻想は抱かない。
▶少しでも共闘できる、わかり合える部分があったら奇跡的ラッキー、くらいの気持ちで。元々違う党なんだから。
🙆♀️（こんな記事を書いておいてアレですが）
「他の野党の批判」はほどほどにして、「推し政党・議員の魅力」を積極的に発信するべきである。
▶私たちの発信は「無党派層」「政治無関心層」の方々も見ている。
とにかく、各自ができる範囲で無理なく推しの勢力を拡大するためにできることをやる。
それが結局は政権交代の近道になるし、何より楽しんで政治参画し社会運動できる唯一の道だと私は信じる。
最後までお読みいただきありがとうございました🙇♀️
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今回は暫定版として要旨のみの緊急アピールと言うことで、
言い足りないことはたくさんあります。
機会があれば「完全版」でお逢いできるかもしれません。
よければ記事下の「憲法論」もご覧ください。
またねー💕
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🍎オマケ 憲法上の「予算」の位置づけ
憲法上、予算の作成・提出は内閣の専権事項です（73条５号）。
しかし憲法86条は国会に予算の審議・議決権を認めており、
また同83条が財政国会中心主義を規定していることから、
国会に「予算修正権」があることは当然認められます。
では、どのくらいの修正ができるのでしょうか。
まず減額修正については、
国会の予算審議権を制限する規定は憲法にはなく、
財政国会中心主義（83条）が確立していることから、
無制限にできると考えて差し支えないでしょう。
全部を「否決」できるのに「減額」（＝部分的に否決）できないと考えるのは不合理です。
増額修正については「予算」の性質をどう捉えるのかによって諸説あります。
各説の詳しい説明は割愛しますが、
・国会の予算審議権を制限する規定が憲法にないこと
・提出された予算案は国会の全面的な審議の対象になるというのが憲法の趣旨であると解されること
・国会は予算を否決した上で組み替えた新たな予算を内閣に提出させることもできるのであるから、国会による増額修正権に制限を設けても実質的には意味がないこと
等から増額修正も無制限に認めてよい、と考えるのが妥当です。
よって、れいわ新選組が今回のように、
政府提出の補正予算案をほぼ全否定する内容の「修正案」を提出することも憲法上の問題はない、
と考える余地は十分にあります。
ですから憲法論の観点からも、
🙅♀️「れいわ提案の予算内容と規模なら、修正というより反対・否決し、改めて提案し直す性格のもの」
🙅♀️「修正という形式は必然的に政府予算案の一部承認となる」
との高野洋一・鎌倉市議（日本共産党）の言い分は決めつけが過ぎるように思います。
あまり人はやらないし前例も少ないという意味においては確かに「奇策」かもしれませんが、奇策だからダメなやり方だという決めつけもまた非論理的でしょう。
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