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ギリシャの食文化

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ギリシャの食に関する記事です。
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記事一覧

ギリシャ料理は酸っぱい!?と、ギリシャ人の味覚について

ギリシャ料理は酸っぱい!?と、ギリシャ人の味覚について

前回の記事を書いていて、「ギリシャ料理は酸っぱい」と感じる日本人が多いらしいという件を思い出しました。

私はよくギリシャ料理について検索しています。日本でのギリシャ料理の認知度、どんなギリシャ料理が日本のお店にあったり個人で作られたりしているか、ギリシャへ来た日本人がどんな料理を食べているか……という、ギリシャ料理研究に関連したリサーチのためです。

すると、感想として「酸っぱい」という意見が割

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春の味覚、ハネムスカリの球根

春の味覚、ハネムスカリの球根

「春の味覚と言えば?」と聞くと、筍や山菜、菜の花など思い浮かべる人が多いでしょう。日本と同じく野草をよく食べるギリシャでも、少しほろ苦い春の味は、この時期の楽しみです。

下処理で出る捨てる部分の多さが筍を思い出させるアーティチョークは、栽培種が主だけどトゲトゲで小さな野生のものが特別なごちそう。細くてひょろっとした野生アスパラや、それに見た目が似たツタの新芽、まだ花を咲かせる前のヒナゲシの葉っぱ

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油を使わないギリシャ料理

油を使わないギリシャ料理

久しぶりに、こちらに書きます。
以前扱ったテーマと被りますが、ちょっと違った切り口から見てみたり、詳しい説明を加えてみました。

ギリシャ料理=オリーブオイルたっぷりではない!?ギリシャ料理ってどんなものか知ってますか?と訊くと、具体的な料理は知らなくともオリーブオイルをたっぷり使うイメージがあると答える人は多いでしょう。

それは正しいのですが、実はオイルを全く使わない料理も数多く存在します。焼

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ギリシャのイースター

ギリシャのイースター

今年も無事にイースター(復活祭)を終え、やれやれとひと息ついているところです。
私のうちは典型的なギリシャ人家庭のイースターを過ごすというわけではないのですが、記録としてちょっと書いておこうと思います。

ギリシャのイースターの祝い方
まずはイースターとは何ぞや?ってとこからですが、日本でも知名度がかなり上がってきているようなので、キリストの復活を祝う行事だというのは皆さんご存知でしょう。イースタ

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ギリシャの断食期間の話

ギリシャの断食期間の話

近年は日本でも知名度が上がってきたイースター。
キリスト教の行事で復活祭のことですが、ギリシャ語ではパスハといいます。

クリスマスと違って復活祭は移動祭日なので毎年日付けが変わるのに加え、西方教会と東方教会では日付の算定方法が違うのでややこしいです。日本でおなじみなのは西方教会の日付で今年2021年の復活祭は4月4日でしたが、ギリシャを含む東方教会は5月2日。現在はまだ復活祭前の断食期間(大斎)

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いちばん簡単なオリーブの漬け方

いちばん簡単なオリーブの漬け方

ギリシャと言えば、オリーブを連想する方は多いでしょう。

料理にたっぷりオリーブオイルを使うのはもちろん、テーブルオリーブ(オリーブの実)もよく食べられます。日本の食文化に例えると、テーブルオリーブは梅干しのような位置づけでしょうか。市場のオリーブ屋さんにはさまざまな種類のオリーブが並んでいますが、今の時期は生のオリーブが売られているのもよく見かけます。

熟し具合、品種や地方(気候)により出てく

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セリフォス島の「穴蔵チーズ」

セリフォス島の「穴蔵チーズ」

ギリシャはチーズの消費量がもっとも多い国のひとつ。日々の食卓にチーズは欠かせません。

ギリシャのチーズと言うとフェタチーズ以外は世界ではあまり知られていませんが、他にもおいしいチーズがいろいろあるんですよ。フェタチーズやそれに類似するチーズ、リコッタチーズのようなフレッシュチーズ、熟成させたもの・そうでないもの含むスプレッドタイプのチーズ、マイルド~塩辛いものまでさまざまなセミハード&ハードチー

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